2025年10月 1日 (水曜日)

ミラーの未発表ソロ・ピアノ盤

マルグリュー・ミラーは、1955年8月、米国ミシシッピー州生まれ、2013年5月に脳卒中にて急逝。57歳だった。彼のピアノは、ラムゼイ・ルイス、そしてオスカー・ピーターソンの影響を受け、ダイナミックでスインギーな演奏と疾走感のある指回し、堅実かつ成熟した、ハード・バッパーなピアノ。フレーズはファンキーで流麗で力感溢れ、繊細な表現にも優れた、オールマイティーなパフォーマンスが特徴。

Mulgrew Miller『Solo in Barcelona』(写真左)。2004年2月2日、スペインのバルセロナでの録音。ちなみにパーソネルは、Mulgrew Miller (p) のみ。マルグリュー・ミラーのソロ・ピアノ盤である。ミラーのピアノの個性が如実に判る、優れた内容の未発表ソロ・ピアノ盤である。

マルグリュー・ミラーは、1980年代以降のポスト・バップ・シーンにおける最重要ピアニストの一人。1980年半ば以降の「純ジャズ復古」の時代の中では、ウィントン・マルサリス率いる「新伝承派」の括りに入っていたが、ミラーのピアノは、単純な1960年代のモード・ジャズの焼き直し、ステップアップでは無い。彼のオリジナリティーを織り込んだ、ミラー独自のモード・ジャズを自家薬籠中のものにしている。
 

Mulgrew-millersolo-in-barcelona 

 
このライヴ盤は、ミラーにとってはユニークな内容で、モーダルな演奏手法をほとんど使わずに、ハード・バッパーなパフォーマンスをメインに、ソロ・ピアノを弾き回している。ただし、音の重ね方とかフレーズの響きは、ハードバップ時代には全く無いもので、明らかに、ポスト・バップな、21世紀のネオ・ハードバップな響きがする。ファンキーな弾き回しなど、いかにも、ミラー自身がリラックスして楽しんで演奏する様子が伝わってくる。

ディジー・ガレスピーのバップ曲「Tour De Force」から始まり、アントニオ・カルロス・ジョビンのボッサ曲「O Grande Amor」、はたまた、エロール・ガーナーの名曲バラード「Misty」、そして、コール・ポーターの「I Love You」をはじめとする「It Never Entered My Mind」「Milestones」「Woody'n You」「Just Squeeze Me」などの有名スタンダード曲などを、途中、ミラーの自作曲を織り交ぜながら、小粋なアレンジで弾き進めていく。

全く小難しくなく、ジャズの良さ、楽しさがダイレクトに伝わってくるミラーの弾き回し。アレンジ良し、即興演奏の弾き回しが魅力的で、ファンキーな弾き回しなどは聴いていて楽しい。ミラーのピアノの良さが本当に良く判るソロ・ピアノ盤。難しいことを考えず、気軽に聴いてもらいたい、ピアノ・ソロ盤の名盤の1枚だと思います。
 
 

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  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

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2021年3月22日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・202

ジャズの世界では、以前リリースされた好盤が、突如リイシューされることがしばしばある。このリイシューのタイミングと動機が未だに良く判らないのだが、とにかく毎月、ジャズ盤のリリース情報をしっかりとチェックしておく必要がある。そのチェックのお陰で、今回、なかなかの好盤のリイシューを捉えることが出来た。

Jerry Bergonzi『Lineage』(写真左)。1991年の作品。ちなみにパーソネルは、Jerry Bergonzi (ts), Mulgrew Miller (p), Dave Santoro(b), Adam Nussbaum(ds)。ジェリー・バーガンジィのテナー・サックスがリーダーのカルテット編成によるライブ録音。実は当初この盤を手にしたのは、ピアノのマルグリュー・ミラー目当て。リーダーのジェリー・バーガンジィは知らなかった。

Jerry Bergonzi(ジェリー・バーガンジィ)は、テナー・サックス奏者。米国ボストン出身。1947年生まれなので、今年で74歳。年齢的には「レジェンド級」のサックス奏者なのだが、我が国ではかなりマイナーな存在。1979年から1982年までデイブ・ブルーベックのカルテットでテナーを吹いていたそうだが、どうにも印象に無い。
 

Lineage

 
冒頭のジョーヘン作の「Inner Urge」と続くスタンダード曲の「Everything Happens To Me」で、バーガンジィのテナー・サックスの志向と個性が露わになる。モーダルな展開もOK、ハードバップな表現もOK。正統なメインストリーム系の硬派なテナー・サックスである。骨太でブリリアントな音色、ダンディズム溢れるアドリブ展開。良い雰囲気のテナー・サックスにビックリ。思わず聴き惚れてしまった。

バックのリズム・セクションも好演。特に、マルグリュー・ミラーのピアノが良い。ファンクネスを限りなく絞り込んだ、禁欲的でシンプルなフレーズ。理知的でジャジーな左手。バップな右手。左手の和音の作りとタイミングのバリエーションが非常に豊か。そんなミラーの個性が、フロントのテナーの「歌伴」として、実に魅力的なパフォーマンスを展開する。

3曲目以降のバーガンジィ作の「Red's Blues」「On The Brink」「Jones」で、バーガンジィのテナーの個性は一層露わになる。バイタルに大らかに吹き上げていくテナー。純ジャズ復古がなった、ネオ・ハードバップ初期の好ライヴ盤です。ライヴ音源なので、臨場感、躍動感も抜群で、ステレオの音量を上げると、ジャズ・テナーを浴びる様に聴くことが出来ます。ジャケも良し。
 
 
 

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  ・Journey『Infinity』1978

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2020年10月20日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・191

「彼のピアノ」のスタイルは「ありそうでない」スタイル。部分部分を聴くと、過去の誰かのスタイルと同じじゃないか、と思うんだが、良く聴くと、どれも過去のスタイルとはちょっと違う。そういう「過去のスタイルとはちょっと違った」スタイルをいくつか散りばめて、プレイ全体で、伝統に根ざした新しい響きのスタイルを獲得している。つまりは、新伝承派のモットーを地で行っているということ。

「彼のベース」の演奏テクニックは群を抜いている。特に、ピチカート奏法における、旋律を奏でるギター・ライクなインプロビゼーションは傑出したもの。クラシックの素養が垣間見えるベースは、ピッチがしっかりと合っていて、彼のソロの旋律弾きは聴いていて気持ちが良い。「旋律弾き」は、まるでギターである。これがあの図体のでかいアコベを使っての技とは思えない、驚愕のテクニックである。

Mulgrew Miller & Niels-Henning Ørsted Pedersen『The Duo Duke Ellington 100』(写真左)。January 15, 1999年1月15日、Copenhagenでの録音。ちなみにパーソネルは、Mulgrew Miller (p), Niels-Henning Ørsted Pedersen (b)。
1999年、デンマークのオーディオ・ブランド、バング&オルフセン(B&O)が、デューク・エリントンの生誕100周年とエリントンとベース奏者ジミー・ブラントンのパートナーシップを祝して企画したトリビュート盤である。
 
 
The-duo-duke-ellington-100  
 
 
先の「彼のピアノ」とは、Mulgrew Miller(マルグリュー・ミラー)、「彼のベース」とは、Niels-Henning Ørsted Pedersen(ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセン)のことである。ミラーは、2013年5月(享年57歳)、ペデルセンは2005年4月(享年58歳)鬼籍に入っている。デュオを構成する2人は共に故人となる。どちらも50歳台後半、早過ぎる逝去であった。

デューク・エリントンの曲をデュオでやる。エリントンの曲って、かなりの数のカヴァーがあるので、どこかで聴いたことがあるような、ちょっと手垢が付いた様な雰囲気がするものなんだが、このデュオに限ってはそうならない。まず、アレンジがユニーク。こうきたか、と思わせる、意外性のある、ユニークで小粋なアレンジが施されていて新鮮。これって、2人ともかなり高度なテクニックと歌心あってのこと。

ミラーのピアノもペデルセンのベースも唯一無二な個性なので、聴いていて実に楽しく、実に興味深い。ミラーの変幻自在、硬軟自在、緩急自在な、とても柔軟性と適応力のあるピアノと、どっしりとした重低音フレーズで旋律の底をしっかりと支え、デュオの相手を鼓舞するベース。有名なエリントン曲が続くのだが、とても耳新しく響くデュオ盤。こんな優秀な音源が、約20年の時を経てリリースされたことに「拍手喝采」である。
 
 
 

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  ・『Middle Man』 1980
 
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  ・The Band の「最高傑作」盤
 
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  ・僕達はタツローの源へ遡った


 
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2018年11月 2日 (金曜日)

ウッディ・ショウを思い出した

ジャズを聴き始めた頃から、その名前は知っていた。しかし、そのジャズメンのリーダー作は日本ではほとんど見なかった。その後、ジャズ喫茶で、そのジャズメンのリーダー作を聴かせて貰った。テクニック優秀、流麗でブリリアント、吹きすぎず、吹かなさすぎず、丁度良い塩梅の手数のトランペット。そのトランペットの名前は「ウッディ・ショウ(Woody Shaw)」。

ウッディ・ショウは1944年生まれ。米国はニュージャージー州ニューアーク出身。1962年18歳で初レコーディング。ハード・バップからアバンギャルドまで、様々な演奏スタイルに適応するテクニックを持つ。1960年代後半以降から1970年代にかけてフレディ・ハバードと並ぶ実力派のトランペッターとされた。しかし、何故か人気が無い。

はしたないまでに吹きすぎるハバードがそこそこの人気を得ていたのに比べて、ショウのトランペットは人気が無かったなあ。恐らく、1970年代、クロスオーバーからフュージョン・ジャズのブームの中、ハバードはジャズロックへ上手く転身して人気を得たが、ショウは伝統的なスタイルを踏襲し、フュージョン・ブームの中にその名は無かった。この辺がショウの人気の無さの原因だと僕は思っている。
 

Woody_shaw_live_in_bremen

 
しかし、今回、このライブ盤を聴いて、やっぱりショウのトランペットって凄いなあと思った。Woody Shaw Quartet『Live in Bremen, 1983』(写真左)。1983年1月のブレーメンでのライヴ演奏を収録したアルバム。ちなみにパーソネルは、Woody Shaw (tp, flh), Mulgrew Miller (p), Stafford James (b), Tony Reedus (ds)。ピアノにお気に入りのピアニスト、マルグリュー・ミラーが参加している。

ウッディ・ショウのトランペットは申し分無い。アグレッシヴで覇気に満ちていて流麗。何と言っても、ショウは吹きすぎないところが良い。高いテクニックの持ち主ながら、それをひけらかすことも無い。とても趣味の良い、ブリリアントなトランペットを披露してくれている。このトランペットについては「何故人気が無いのか」。不思議でたまらない。

ショウは、1989年、ブルックリンで地下鉄のホームから転落し左腕を切断。その後、同年5月に死去している。44歳。早過ぎる死であった。1970年代はクロスオーバーからフュージョン・ジャズの時代。伝統的なスタイルを踏襲したショウのリーダー作はあまり多く無い。が、この際である。改めて、ショウのリーダー作を順に聴き直してみようと思った。
 
 
 
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2018年9月21日 (金曜日)

こんなアルバムあったんや・103

ジャズは死んだ、なんて言われて、結構な年月が経った様な気がする。しかし、それどころか、21世紀に入ってジャズはまだまだ深化している。新人ジャズメンも順調に出てくる。新しいジャズの演奏トレンドも幾つか現れ出でた。新しいアルバムも毎月、結構な数がリリースされている。そんなにジャズって需要があるのかなあ、と心配になるが、ジャズはまだまだ元気である。

Sean Jones『Gemini』(写真左)。2005年6月の録音。ちなみにパーソネルは、Sean Jones (tp), Kenny Davis (b), Corey Rawls, E.J. Strickland (ds), Tia Fuller (as, fl), Orrin Evans (key), Mulgrew Miller (p), Ron Blake, Walter Smith III (ts), Andre Hayward (tb)。有望な若手〜中堅ジャズメンがずらりである。

ショーン・ジョーンズは、1978年5月の生まれ。今年で40歳になる。このアルバムのトランペットのプレイを聴くと、ジャズの楽器の演奏テクニックについても、年々進化しているのが良く判る。昔、ウィントン・マルサリスが登場した時、彼のトランペット・プレイを聴いて「これは神の領域だ、もう彼以上のトランペッターは現れない」と言い切った人がいたが、このショーン・ジョーンズのプレイを聴くと、これってウィントン以上とちゃう? って思ってしまう。
 

Sean_jones_gemini

 
テクニックは申し分無い。フレーズの流麗さも申し分無い。オープンもミュートもいける。歌心も十分、緩急、どちらもいける。トランペットの音の滑らかさという点ではウィントンを凌ぐと思う。客観的に見て、ショーンのトランペットはウィントンと同等、部分的にそれ以上のものだと感じている。ほんと、ええ音出してる。思わず聴き入ってしまう。

そして、ピアノはマルグリュー・ミラー。僕はこの人のピアノが大好きで、この盤ではミラーは絶好調。華々しさは無いが、堅実で粋な、素朴な中に煌めくフレーズが実に美しい。エレクトリック・キーボードを担当するオリン・エヴァンスも良い音を出している。前半がマルグリュー・ミラーをフューチャーしたアコースティック・サイド、後半がオリン・エヴァンスのキーボートを軸にしたエレクトリック・サイドになっていて、キーボード好きにはたまりません。

他のメンバーもテクニックは確か、アドリブ展開も優秀。収録された曲の出来も良いものばかりで、現代のジャズ曲って感じで聴き応えがあります。演奏の雰囲気は、一言「格好良い」。アコースティック・サイドとエレクトリック・サイドを通じて、サウンドに統一感があって、最後まで一気に聴き切ってしまいます。ショーン・ジョーンズの他のアルバムを聴いてみたくなりました。
 
 
 
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2013年4月 9日 (火曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・32 『Work』

当時、ジャズ雑誌「スイング・ジャーナル」が名付けた『新伝承派』。手短かに言えば「伝統的なアコースティック・ジャズを継承するグループ」。実は、「伝承」という言葉について、ジャズは「過去の伝統」の様に聞こえるところが引っ掛かったみたいで、あまり定着しなかったんだけどね。

しかし、僕はこの新伝承派の連中のジャズを意外と気に入っている。過去の伝統的なアコースティック・ジャズを物真似するのでは無く、しっかりと自らが解釈して、自らのオリジナリティーを付加して、新しい展開やスタイルのアコースティック・ジャズに昇華させているところが良い。伝統的な演奏スタイルではあるが、明らかに新しい響きを宿している、といって良い。温故知新といったことろか。

その『新伝承派』のピアニストの代表格のひとりが、Mulgrew Miller(マルグリュー・ミラー)。当ブログでも2枚ほど、彼の代表作をご紹介している。ピアノ・トリオのデビュー作が『Keys To The City』(2012年11月19日のブログ・左をクリック)。セクステット編成の『Wingspan』(2012年6月22日のブログ・左をクリック)。

彼のピアノのスタイルは「ありそうでない」スタイル。部分部分を聴くと、過去の誰かのスタイルと同じじゃないか、と思うんだが、良く聴くと、どれも過去のスタイルとはちょっと違う。

そういう「過去のスタイルとはちょっと違った」スタイルをいくつか散りばめて、プレイ全体で、伝統に根ざした新しい響きのスタイルを獲得している。つまりは、新伝承派のモットーを地で行っているということ。

古いところではスイング・ジャズのマナーを感じるフレーズから、1960年代の新主流派のモーダルなフレーズまで、明らかにアブストラクトでフリーキーなスタイルを避けながら、正統派でメインストリームなジャズ・ピアノ。音の重ね方も少しだけ変わった重ね方をしているみたいで、音の響きがそこはかとなく個性的。端正ではあるが、四角四面なカクテル・ピアノ風では絶対に無い。高度なジャズ・ピアノである。
 

Mulgrew_miller_work

 
そんなマルグリュー・ミラーのピアノの個性を愛でるには「これ」、と言ったアルバムがある。1987年に発表されたMulgrew Miller(マルグリュー・ミラー)の2作目のリーダーアルバム『Work』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Mulgrew Miller (p), Charnett Moffett (b), Terri Lyne Carrington (ds)。1986年のリリース。

このピアノ・トリオ盤には、マルグリュー・ミラーの個性、マルグリュー・ミラーの良いところが全て詰まっています。端正でキッチリとしていながら、決して窮屈では無い、スケールの大きい展開、スインギーな節回し、疾走感溢れる指回し。エネルギッシュなユニゾン&ハーモニー。そして、印象的な、個性の全てを注ぎ込んだソロピアノ。マルグリュー・ミラーのピアノを感じ、愛でるのであれば、このピアノ・トリオ盤が一番でしょう。

優れたピアノ・トリオ盤と言われるものは、当然、バックに控えるベースとドラムも優れている。この盤でも、ベースのチャーネット・モフェットも、ドラムのテリリン・キャリントンも、それはそれは素晴らしい。この盤を録音した当時、二人は弱冠20歳前後だったとか。そんな若さを全く感じさせない、堅実で成熟したベテラン風のプレイを聴かせてくれる。モフェットの超弩級のベース音。多彩でエネルギッシュで爽快なキャリントンのドラム。

良いピアノ・トリオ盤です。トリオの演奏がどの曲でもバッチリと決まっていて、単純に聴いていて「格好良い」ピアノ・トリオです。ピアノ、ベース、ドラム、それぞれが実に優れた演奏を繰り広げていて立派。伝統に根ざしつつ新しい響きのジャズを展開する、という「新伝承派」のピアノ・トリオの代表作の一枚です。
 
 
 
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2012年11月19日 (月曜日)

マルグリュー・ミラーの個性

1978年からジャズ者としてジャズを聴き始めて、1970年代後半のフュージョン全盛時代、そして、1980年代に入ってからのメインストリーム・ジャズ復古の時代。いずれもリアルタイムで体験してきた。

やはり、ジャズ者初心者駆け出しでも理解出来たのが「ウィントン・マルサリス」の出現。これは確かにセンセーショナルだった。ジャズ者初心者駆け出しでも、そのトランペットの凄さが判るのだ。そして、このウィントン・マルサリスを中心に、メインストリーム・ジャズ復古、アコースティック・ジャズ復古の動きが加速していく。

そんなムーブメントを支えるメンバー達を指して、当時、ジャズ雑誌「スイング・ジャーナル」は『新伝承派』と名付けた。「伝承」という言葉について、ジャズは「過去の伝統」の様に聞こえるところが引っ掛かったみたいで、あまり定着しなかった。手短かに言えば「伝統的なアコースティック・ジャズを継承するグループ」。

実はこの新伝承派の連中のジャズって、結構、僕は気に入っている。過去の伝統的なアコースティック・ジャズを物真似するのでは無く、しっかりと自らが解釈して、自らのオリジナリティーを付加して、新しい展開やスタイルのアコースティック・ジャズに昇華させているところが、いたく感じ入る部分である。簡単そうに見えて、これってなかなかに難しい。十分にジャズを勉強する必要があるし、演奏テクニックもまずまずのところまで達する必要がある。

そんな新伝承派の中で、お気に入りのピアニストのひとりが、Mulgrew Miller(マルグリュー・ミラー)。マルグリュー・ミラーは1955年生まれだから、ほぼ同世代。そんな関係から、デビュー当時から、ずっと追いかけてきた。なんだか感性に合うですよね〜、彼のピアノって。

そんなマルグリュー・ミラーのピアノの個性は、やはりトリオ編成のアルバムが良いだろう。『Keys To The City』(写真左)というピアノ・トリオ盤である。1985年6月の録音。ちなみにパーソネルは、Mulgrew Miller (p), Ira Coleman (b), Mervin Smitty Smith (ds)。
 

Keys_to_the_city

 
本盤は、マルグリュー・ミラーが30歳の時に録音した初リーダー・アルバムです。これがまあ、非常にマルグリュー・ミラーのピアノの個性が良く判るアルバムなんですね。

彼のピアノのスタイルは、前にも書いたが、それまでのジャズ・シーンの中で「ありそうでない」スタイルをしている。部分部分を聴きかじると、過去の誰かのスタイルと同じじゃないか、と思うんだが、全体を通じてしっかり聴くと、過去の誰かのスタイルを踏襲していることは無い。これが実に面白い。つまりは、新伝承派のモットーを地で行っているということ。

この初リーダー作をちょっとだけ聴くと、パッと思い浮かぶスタイルは、マッコイ・タイナー。左手の力強い和音、右手の高速フレーズ。左手の重さの上で、飛翔するように疾走する右手。なんだけど、マルグリュー・ミラーはちょっとマッコイとは違う。マッコイの右手は泥臭くファンキー。しかし、ミラーの右手は優雅で明るい。左手の入れ方もちょっと違う。マッコイは力任せにガーンといく。ミラーは考えながら左手を入れる。ミラーの左手の和音の作りとタイミングのバリエーションが非常に豊か。

そして、ミラーの右手のフレージングはビ・バップに通じるものがあって、非常にテクニカル。ファンクネスを限りなく絞り込んだ、禁欲的でシンプルなフレーズ。その割に考えながら入れる左手はかなりジャジー。左手はハードバップ、右手はビ・バップ、とでも表現したら良いかなあ。この右手と左手の響きの違いも、ミラーのピアノの個性と言えば個性。

なかなかに興味深いマルグリュー・ミラーの初リーダー作は、ちょっと優れた、なかなか隅に置けないピアノ・トリオ盤です。また、この盤のプロデューサーはオリン・キープニュースなんですね。なるほど、この盤の内容の良さに、プロデュースも一役買っていたんですね。なるほど。良いアルバムとはそういうものですね。 
 
 
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2012年11月 6日 (火曜日)

現代の良質なハードバップな響き

現代ブルーノートを代表するサックス奏者ジョー・ロヴァーノ(Joe Lovano)。80年代にメル・ルイス・オーケストラで活躍したベテラン・サックス・プレイヤー、ジョー・ロバーノ。バップからアバンギャルドまで吹き分ける、タフなテクニックを持つ。

口周りの鬚と巨体がテディ・ベアのようにチャーミングなテナー・サックス奏者。旋律を吹くテナーは風貌そのものだが、アドリブに入るとそのチャーミングなテナーが豹変する。かなり骨太で硬派で、かなりヴァイタルなアドリブがウネウネ、延々と展開される。

難しいプレイをするテナー奏者とされる。しかし、このライブ盤のロヴァーノは決して難しく無い。聴衆を前にしたライブである。難しいより先に、自分のプレイを堪能して欲しい。プロの吹き手ならば、まずはそう思うだろう。

ここに大変魅力的なライブ盤がある。Joe Lovano『Live at the Village Vanguard』(写真左)。CD2枚組。決して、ジャズ名盤紹介本などに名を連ねる盤では無い。ネットで検索しても、そうそうにヒットするライブ盤では無い。でも、その内容は天下一品。素晴らしい内容の現代ハードバップなライブ盤である。

ちなみにパーソネルは、Joe Lovano (ts,ss), Tom Harrell (tp), Mulgrew Miller (p), Anthony Cox (b, Disc One), Christian McBride (b, Disc Two) , Billy Hart (ds,Disc One), Lewis Nash (ds, Disc Two) 。Disc Oneは1994年3月12日、Disc Twoは1995年1月22日の録音。かの有名老舗のライブハウス、ビレッジ・バンガードでのライブ録音である。

演奏の内容は完璧に「現代のハードバップ」である。どの曲も朗々とした雰囲気で「現代のハードバップ」を奏で続ける。素敵な余裕を持った、悠然としたアドリブ。切れ味良く一体となったテーマ演奏。

これまでのジャズの歴史での、ハードバップのバリエーションの良いところを上手く織り交ぜた、伝統に根ざした新しい響きが魅力の「現代のハードバップ」。
 

Joe_lovano_village_vanguard

 
バックについては、まずピアノが素晴らしい。おおっ、なんとお気に入りの現代ハードバップ・ピアノの達人、マルグリュー・ミラーではないか。ほほっ〜。そして、これまたベースが良い。Disc1もDisc2も、どちらもベースが魅力的。なんとDisc1は、アンソニー・コックス、Disc2はクリスチャン・マクブライド。やっぱりな〜。どちらも大のお気に入りベースですぞ。

ドラムも良い。ふむふむ、なななんと、Disc1はビリー・ハート、Disc2はルイス・ナッシュ。こりゃ〜良いはず。迫力満点。大らかでダイナミックで繊細なドラミング。フロントを盛り立て、フロントと共に歌い、フロントと共に泣くドラミング。味のあるドラミング。誰にでも出来ることでは無い。プロの職人だけができる仕業。 

主役のテナー、ジョー・ロバーノとトランペッター、トム・ハレルのフロント2管には惚れ惚れする。ジャズである。絵に描いた様なフロント2管。思いっきりジャジーなフロント2管。ポップス性など、全く追求しない。ジャズとしての、ハードバップとしてのアドリブを徹底的に追求する。潔く切れ味良く後味良く、良質なハードバップが、このライブ盤にぎっしりと詰まっている。

決して耳当たりの良い演奏では無いし、決してポップで聴きやすい演奏では無い。純粋、ハードバップ・ジャズの良きエッセンスが詰まりに詰まったライブ演奏である。良質のハードバップを体験したければ、このライブ盤を聴けば良い。良質のハードバップは、と問われれば、このライブ盤を紹介する。

どこから聴いても、現代の良質なハードバップな響きが、とてもとても心地良い。かなり骨太で硬派で、かなりヴァイタルな演奏なので、気軽に聴いたり、聴き流したりは出来ないけど、このライブ盤のロバーノは掛け値無しに優れた、現代のハードバッパーである。これこそが「純ジャズ」であり「メインストリーム・ジャズ」である。
 
 
 
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2012年6月22日 (金曜日)

これぞ新伝承派と言えるプレイ

僕は、1980年代、ウィンストン・マルサリスを中心とした、伝統的なアコースティック・ジャズを継承するグループの「音」が好きだ。

この伝統的なアコースティック・ジャズを継承するグループについては、当時、ジャズ雑誌「スイングジャーナル」では、「新伝承派」というネーミングを提唱したが、「伝承」という言葉について、ジャズは「過去の伝統」の様に聞こえるところが引っ掛かったみたいで、あまり定着しなかった。でも「伝統的なアコースティック・ジャズを継承するグループ」はとても長いネーミングなので、僕は便宜上、「新伝承派」というネーミングをよく使う。

その「新伝承派」のピアニストとして名を馳せたMulgrew Miller(マルグリュー・ミラー)。僕はこのマルグリュー・ミラーのピアノが「お気に入り」。

彼のスタイルは、それまでのジャズ・シーンの中で「ありそうでない」スタイルをしている。部分部分を聴きかじると、過去の誰かのスタイルと同じじゃないか、と思うんだが、全体を通じてしっかり聴くと、過去の誰かのスタイルを踏襲していることは無い。

展開、音の重ね方、指捌き、どれをとっても「マルグリュー・ミラー」オリジナルである。決して、一聴して「それ」と判る様な派手派手しい個性では無い。でも、これが、僕に取っては、なかなかに興味深い。

今でも、マルグリュー・ミラーの初期のリーダー作の中で、特に良くCDのトレイに載るアルバムが『Wingspan』(写真左)。1987年5月の録音。ちなみにパーソネルは、Mulgrew Miller (p), Kenny Garrett (as,fl), Steve Nelson (vib), Charnett Moffett (b), Tony Reedus (ds), Rudy Bird (perc)。アルトサックスをフロントに据えて、ヴァイブとパーカッションを加えたセクステット構成。
 

Wingspan

 
マルグリュー・ミラーのピアノは、ファンキー臭さが殆ど無い。端正かつ華麗なピアノの響き。ハイテクニックではあるが、決して、ビ・バップの様に派手派手しく立ち回らない。モーダルな展開ではあるが、決して間延びしない。多弁ではあるが耳に付かない、クールな「シーツ・オブ・サウンド」。アーシーでは無いが、しっかりと鍵盤を押さえるようにベースラインを効かせた左手。

どこかで聴いたことがある様なピアノなんだが、よくよく聴くと、決して、誰かのピアノのフォロワーでは全く無い。奏でるフレーズはどれもが、マルグリュー・ミラーのオリジナル。

アルトのケニー・ギャレットも良い音を聴かせてくれる。若かりし頃のケニー・ギャレットのベスト・プレイに近い内容ではないか。良く鳴るアルトに、良く展開する指。歌心溢れるインプロビゼーション。ケニー・ギャレットのアルトもファンキー臭さが殆ど無い。マルグリュー・ミラーと同じ、端正かつ華麗なアルトの響き。多弁過ぎず寡黙過ぎず、適度に抑制された、理知的なフレーズ。

マルグリュー・ミラーとケニー・ギャレットの「これぞ新伝承派」と言えるプレイが傑出した良い内容です。1980年代の「新伝承派」の音を聴かせて、とリクエストされたら、結構な頻度で、この『Wingspan』をかけます。新伝承派共通の溌剌としてポジティブで理知的なプレイが実に心地良いアルバムです。
 
 
 
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Never_giveup_4

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