カーメン・マクレエの名ライヴ盤
アトランティックはブラック・ミュージック」というレーベル・カラーの印象は強く、ミュージシャンの多彩さ及びジャズ・ジャンルの幅広さは、ジャズ・レーベルの中でも白眉。ジャズ・ボーカルも、ルース・ブラウン、クリス・コナー、メル・トーメ、レイ・チャールズなど、充実のラインナップである。
Carmen McRae『Great American Songbook』(写真左)。1971年11月6日、ロスの「Donte's」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Carmen McRae (vo, p on "If the Moon Turns Green" and "Mr Ugly"), Jimmy Rowles (p), Joe Pass (g), Chuck Domanico (b), Chuck Flores (ds)。グレート・アメリカン・ソング・ブック。SwingJournal 選定ゴールドディスク 第2期 第56弾。
カーメン・マクレエは 1920年4月、NYハーレムにて、ジャマイカ移民の両親の間に生まれ、.1994年11月、脳卒中から呼吸器疾患を合併し、74歳にて逝去。若い頃、ピアニストとして活動していたので、ピアノの腕もまずまず。女性ジャズ・ヴォーカルを代表する一人である。
実は、僕がジャズを本格的に聴き始めて、最初に購入したアルバムである。ジャズ・ボーカルについては、FMをメインに聴き始めたのだが、女性ボーカルがどうしても馴染めない。ビリー・ホリディ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンと、ジャズ盤入門本の勧めるままに聴いていくのだが、どうにも耳に馴染まない。
女性ジャズ・ボーカルの正統派、朗々とした唄いっぷりと「こぶし回し」、過剰なビブラート、フェイク、どうしても耳に馴染まない。困ったなあ、と思っていたところに、FM放送から僕の耳に飛び込んで来た歌声、曲は「(They Long to Be) Close to You(遙かなる影)」。
カーペンターズがカヴァーして大ヒットしたバカラックの名曲。このポップな曲を、スッキリとしたストレートな声で、暖かく繊細なニュアンスをしっかりと唄い上げる。確かに伴奏はジャズ。この女性ボーカリストは誰か。カーメン・マクレエその人でした。次の日、この曲が収録されているアルバムをレコード屋で探し当てゲットした。
やっと、このライヴ盤で、僕は、耳に馴染む女性ジャズ・ボーカルに出会った気がした。まず、小編成のジャズ・コンボをバックにしたライヴ・ステージの様子を収録した演奏が、シンプルで風通しが良くて良い。オケをバックにした女性ボーカルのアルバムは、耳に「もたれて」いけない。
タイトル通り、米国のヒット・ソングを出来るだけ、多く扱い多く唄い収録する。そんなシンプルなアルバム制作の方針も好感度抜群。名曲・秀曲のオンパレードで、聴いていてとても楽しい。レオン・ラッセルの名曲「A Song for You」が、さり気なく入っているのが「ニクい」。
ロックやポップスの名曲も、このライヴでの解釈はもちろんモダン・ジャズ的なものだが、とにかくアレンジが秀逸。いわゆる変な「ジャズ臭さ」が無くて、すっきりストレートな伴奏に乗って、シンプルにウォームに唄い上げるマクレエ。得意のバラード曲も良い感じだが、軽快なポップな曲での歌唱が絶妙で、本当に楽しく聴かせてくれる。
このライヴ盤、録音もとても良くて、聴いていてとても気持ちが良い。レコードやCDでは、曲前お楽しいおしゃべりが聴けて、これも楽しく聴ける。
僕は、この『Great American Songbook』に出会って、女性ジャズ・ボーカルに馴染むことが出来た。以来、このマクレエのボーカル盤、長年の愛聴盤です。
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