ヒースの「小粋な」ジャズ盤
小粋なジャズ盤を探し当てて、聴いてみて、これが「当たり」だった時、ジャズ盤蒐集をしていて良かったなあ、とつくづく思う。ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌のジャズ盤紹介記事を読んで、それに忠実にジャズ盤を聴き進めるのも良いが、意外と、紹介本や紹介記事に上がるジャズ盤は意外に似通ってくる。ジャズ盤の体験の幅を狭めることにもつながるので、最近では、紹介本や紹介記事を参考に、新しいジャズ盤を探すことはほぼ無くなった。
Jimmy Heath『On the Trail』(写真左)。1964年春の録音。リヴァーサイド・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Jimmy Heath (ts), Kenny Burrell (g), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Albert Heath (ds)。燻し銀なバップ・テナーのジミー・ヒースがリーダーのギター入りクインテット編成。バックに控えるは、ウィントン・ケリーのピアノ率いる、ポルチェンがベース、アルバートがドラムのハッピー・スインギーなリズム・セクション。
1964年の録音にも関わらず、この盤には、ハードバップ全盛の頃の、とても「ハードバップらしい」演奏がてんこ盛り。モードやファンキー、ラウンジ、当時、流行っていた純ジャズの演奏スタイルのどれにも影響されていない。ただただハードバップな演奏展開していて、そんな展開の中で、リーダーのジミー・ヒースは、とことん「バップ」なテナーを吹きまくっている。
特にミッド〜アップ・テンポなハードバップ演奏が充実している。これは恐らく、リーダーのジミー・ヒースが、ミッド〜アップ・テンポのバップなテナーが得意だからだろう。冒頭のタイトル曲「On The Trail」は、ミッド・テンポのゆったりした演奏で、ジミー・ヒースの朗々ストレートなバップ・テナーが映える。
バラード曲の、3曲目「Vanity」、6曲目は「I Should Care」でも、時々、速吹きのフレーズが出てきて、やっぱり、ジミー・ヒースって、典型的な「バップ・テナー」なんだな、って再認識する。でも、これが小粋で、これが聴いていて、とても心地よいのだから、ジャズは面白い。何の変哲もない、正統派バップ・テナーなんだけど、ジミー・ヒースのテナーって、味があるしブルージー。そして、そんなジミー・ヒースのバップ・テナーって、典型的なハードバップな演奏の中だけで、最高に映えるのだから面白い。
ギターのケニー・バレルも好演。アーバンでファンキーなバレルが、ジャジーでバップなギターを弾きまくっている。さすがは「プロのジャズ職人」。ジミー・ヒースのテナーに合わせて、とてもバップなギターを弾いている。このフロントのテナーとギターを、これまた典型的ハードバップな、ハッピー・スインギーなリズム隊が支え鼓舞するのだから、堪らない。典型的なハードバップ盤として、意外とイケる、ジミー・ヒースの「小粋な」ジャズ盤である。
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