2024年1月 7日 (日曜日)

ケニーGの新盤『イノセンス』

ジャズは「純ジャズ」ばかりでは無い。「純ジャズ」に8ビートを導入、ロックの要素を融合したクロスオーバー・ジャズ、そこから、ソフト&メロウ、そして、アーバンな要素を加えて一世を風靡したフュージョン・ジャズ。そして、フュージョン・ジャズの流麗さ、聴き心地の良さを強調したスムース・ジャズ。

ジャズ盤を聴いて楽しむのは、基本、純ジャズがメインなんだが、ここバーチャル音楽喫茶『松和』は、クロスオーバー&フュージョン・ジャズもバッチリ守備範囲で、その延長線上にあるスムース・ジャズも嗜む。純ジャズを聴いて疲れたら、もしくは、何かの作業のバックに流れる「ながら聴きジャズ」は、クロスオーバー&フュージョン・ジャズ、そして、スムース・ジャズになる。

Kenny G『Innocence』(写真)。2023年12月のリリース。ケニーGの通算20枚目になるスタジオ盤は、「エーデルワイス」「虹の彼方に」「ロック・ア・バイ・ベイビー」など、「子守唄」をテーマにした企画盤。アルバム全体の雰囲気は、絵に描いた様な「スムース・ジャズ」。さすが、現代のスムース・ジャズの第一人者の音世界である。
 

Kenny-ginnocence

 
ケニーGのアルバムを聴いて、常に思うのは「ソプラノ・サックスがいい音出しているなあ」と言うこと。しかも、ケニーGにしか出せない独特の音色。ブリリアントでブラスの輝く様な響きが豊か、音が適度に大きくスッと伸びる。そんなケニーG独特の音色で「子守唄」を唄い上げていく。めっちゃ聴き味の良い、流麗なソプラノ・サックスの音世界。

ケニーGはソプラノ・サックスの名手。スムース・ジャズの範疇でありながら、スピーカーに対峙して、じっくりとその音を味わえる質の高さ。もちろん、上質のイージーリスニングとして、「ながら聴きジャズ」に最高に適した、耳障りでは全くない、ながらを邪魔することなく、スッと耳に入ってくる心地良さ。

スムース・ジャズの範疇の究極の「イージーリスニング」。現代のイージーリスニング・ジャズの優秀盤と評価して良いと思う。即興の妙とは無縁だが、1960年代からある「イージーリスニング・ジャズ」の現代版。純ジャズの合間の「耳休め」に、何かしながらの「ながら聴き」に最適の、ケニーGの上質のスムース・ジャズです。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2024.01.07 更新

    ・米国西海岸ロックの雄、イーグルス・メンバーのソロ盤。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics
 

Matsuwa_billboard

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  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

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