発展途上的”深化”を捉える好盤
GoGo Penguin(ゴーゴー・ペンギン)。 2009年、英国のマンチェスターで結成された新世代ピアノ・トリオ。「踊れるジャズ」をアコースティック楽器でプレイするバンド・スタイルは「アコースティック・エレクトロニカ・トリオ」と評価されている。「新しいジャズのアンサンブル」を標榜しつつ、アコースティック楽器でのエレクトロニック・ミュージックを再現する、という実に面白いアプローチを採用している。
そして、ゴーゴー・ペンギンは深化する。初期の頃のゴーゴー・ペンギンの音世界は着実に、ポジティヴな方向に変化している。そして、テクニック最優先の演奏構成から、バンド全体のグルーヴとビートを重視する演奏構成に変化し、その分、シンプル感がアルバム全体を覆う。クラシック的な印象的なピアノにアグレッシブなベースとドラム。
GoGo Penguin『Necessary Fictions』(写真左)。2025年の作品。ちなみにパーソネルは、Chris Illingworth (p), Nick Blacka (b), Jon Scott (ds)。クラシック、プログレッシヴ・ロックをバックボーンに持ちつつ、最先端のエレクトロニック・ミュージック&ダンス・ミュージック志向を標榜する、マンチェスターのピアノ・トリオ、ゴーゴー・ペンギンの「融合」エレ・ジャズである。
重厚でヘヴィな音色のウッドベースの執拗な反復が生み出す独特のグルーヴが実に「妖しい」雰囲気。そこに、プリペアド・ピアノ(たぶん)が、同じく、ベースのただならぬグルーヴに乗って、反復を紡ぎ出す。そして、ベースのグルーヴに導かれるように、パルシヴな重低音ドラムのリズム&ビートが疾走する。しかし、この分厚いグルーヴのビート・サウンドが、トリオで創出されているとはちょっとした驚きだ。とにかく迫力満点。この「反復」のグルーヴは癖になる。
反復グルーヴは、1970年代の欧州プログレッシヴ・ロック、タンジェリン・ドリームやクラフト・ワークを想起する。そんな1970年代欧州のビート・プログレッシヴ・ロックを現代のグルーヴに置き換えて、ジャズの即興要素をベースにリコンパイルした様な、ゴーゴー・ペンギン、唯一無二の音世界。大胆なエフェクトの導入も耳に新しく響く。現代のエレクトリック・コンテンポラリー・ジャズの「独立峰」的音世界。
英国音楽の複数ジャンルの音世界の「融合」の取り扱いは伝統的。ジャズとプログレッシヴ・ロック、エレクトロニカ、現代音楽を効果的に「融合」した音世界。ボーダーレスな現代のエレクトリック・コンテンポラリー・ジャズ。コーゴー・ペンギンの発展途上的「深化」を捉えた好盤である。
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