エリスとグリーンのギター共演
演奏の雰囲気・演奏のトレンドは「スイング」。スウィング・ジャズの真髄を楽しめる好盤。カウント・ベイシー楽団の象徴であるフレディ・グリーンが、楽団を離れてリーダー格として録音に参加、スインギーでブルージーな職人ギタリストのハーブ・エリスと共演、エリスとグリーンの2台のギタリストがフロントのクインテット編成。
Herb Ellis & Freddie Green 『Rhythm Willie』(写真左)。1975年1月1日の録音。ちなみにパーソネルは、Herb Ellis (g), Freddie Green (g), Ross Tompkins (p), Ray Brown (b), Jake Hanna (ds)。ギタリストのハーブ・エリス(Herb Ellis)とフレディ・グリーン(Freddie Green)による共演アルバム。
とりわけ、カウントベイシー楽団のリズムギタリストとして活躍、生涯にわたってリズムマンに徹した、フレディ・グリーンの堅実でスウィング感溢れるバッキング(4つ刻みのリズムギター)が、ハーブ・エリスの流麗なソロを完璧にサポートしている展開には、うっとりと聴き惚れるほど。小粋でスインギーな二人の職人芸的ギターが堪らない。
とにかく、まずは、グリーンのリズム・ギターが素晴らしい。さすが、アルバム・リーダーの一翼を担ってるだけに、フレディ・グリーンのリズム・ギターの「聴きどころ」が満載。フロントに管が無い、ピアノがロング・ソロを取らないということから、グリーンリズム・ギターの詳細が確実に聴きとれるところが、とにかく堪らない。
もう一人のリーダー、ハーブ・エリスのギターも良い。ここでのエリスは、東海岸のアーバンな雰囲気とも、西海岸のシャープな雰囲気とも離れた、出身地のテキサスなイメージの、「中西部的」な素朴な味わいのフレーズを叩き出している。これが、カンザス・シティ・スタイルのグリーンのリズム・ギターにバッチリで、もう長年、パートナーとしてやっている様な、濃厚な親密感溢れるギターがこの盤の目玉だ。
グリーンが遺した数少ないベイシー楽団を離れてのセッションの一つ。フュージョン全盛期にあえてストレートなスウィング・ジャズを追求したセッション。コンコード・レコードには、こういった、フュージョン全盛期にリリースされた、優れた内容の純ジャズ盤が多々あるのだが、なぜか積極的に聴かれることが少ない。この『Rhythm Willie』は、今一度、再評価すべき、1970年代の純ジャズの隠れ好盤の一枚である。
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