夏はボサノバ・ジャズ・その39
ズート・シムス(Zoot Sims)。スケールの大きいブロウ、スイングの雰囲気がそこはかと漂いながらも、吹きっぷりはテクニックは確かでハードバップ。中高音域を好んで用いるらしく、テナーにしてはフレーズの音が高い。これがテナーのワンホーン盤ながら、軽快な聴き心地の良さに貢献している。
Zoot Sims『New Beat Bossa Nova』(写真左)。1962年8月28日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Zoot Sims (ts), Spencer Sinatra (fl,pic), Ronnie Odrich (fl,cl), Phil Woods (cl), Gene Quill (cl,b-cl), Jim Hall (g), Kenny Burrell (g), Art Davis (b), Sol Gubin (d), Ted Sommer (perc), Willie Rodriguez (perc)。
正統派テナー奏者のズート・シムズが、大編成のジャズ・オケをバックに、当時流行のボサノヴァにチャレンジした、アルバムである。コルピックス・レーベルからリリースになる。大編成のジャズオケをバックに、朗々と小洒落て、正統派な柔らかなテナーで吹き上げるボサノヴァのナンバーの数々は意外と聴き応えがある。
演奏全体の雰囲気は、ボサノヴァをジャズ・アレンジした、イージーリスニング志向。ただ、シムスのテナーの吹奏は、硬派で正統派なジャズ・テナー。シムスのテナーだけを取りあげれば、実に上質なハードバップ・ライクな、スインギーでスケールの大きいブロウは、正統派モダン・ジャズな雰囲気濃厚。このシムスのテナーの吹奏だけで、このイージーリスニング志向のボサノヴァ・ジャズを「純ジャズ」のジャンルに踏みとどまらせている。
バックのジャズオケについては、アルト・サックスのフィル・ウッズやギターのケニー・バレルなど、人気一流ジャズマンの名前も見えるが、特に目立ったパフォーマンスは無い。ただ、シムスのテナーをバッキングするジャズオケとしては、なかなか良い演奏をしていて、安心感がある。
この盤は、ジャズオケをバックにした、イージーリスニング志向のボサノヴァ・ジャズで、「ながら聴き」のジャズとして、なかなかの内容・レベルを維持している。何故か、ボサノヴァ・ジャズのアルバム紹介には、なかなか顔を出さないアルバムではあるが、「ながら聴き」のボサノヴァ・ジャズを求める向きにはお勧めの盤である。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて
★ まだまだロックキッズ 【New】 2024.01.07 更新
・西海岸ロックの雄、イーグルス・メンバーのソロ盤の
記事をアップ。
★ 松和の「青春のかけら達」 【New】 2024.01.08 更新
・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』
の記事をアップ。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から13年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。













最近のコメント