2022年9月13日 (火曜日)

キューンの個性の変化を捉える

1970年代のECMレーベルからリリースされた諸作から、耽美的でリリカルな抒情派、前衛的なモーダルな弾き回しで、時にフリー、時にアブストラクトに硬派で尖った、ニュー・ジャズ系のピアニストと目されていたスティーヴ・キューン。

1981年に一旦、ECMレーベルを離れたが、再び、ECMレーベルに戻ったのが、1995年のリーダー作『Remembering Tomorrow』。この盤で、明らかにキューンのピアノは変わったと感じた。

耽美的でリリカルな抒情派な部分はそのままなのだが、前衛的なモーダルな弾き回しで、時にフリー、時にアブストラクトに硬派で尖った個性が後退し、バップな雰囲気の、どこか判り易い「ポップな」弾き回しが前面に出てきた。

そして、1997年の『Sing Me Softly of the Blues』、1998年の『Love Walked In』で、ヴィーナス・レコードからリーダー作をリリースするようになる。ここにきて、キューンのピアノの変化は決定的になる。まず、明るくなった。そして、耽美的でリリカル、幾何学模様的なモード展開、整ったリズム&ビートが判り易くなった。

そして、ジャズ・スタンダード曲を演奏するようになった。前衛的なモーダルな展開が魅力の自作曲中心だったキューンが、ここにきて、ジャズ・スタンダード曲を演奏するようになる。最初は、ヴィーナス・レコードの強い要望があったのかと邪推した。しかし、キューンは筋金入りのジャズ・ピアノ職人。ヴィーナスでの諸作を聴くにつけ、そんな要望に応えるのでは無く、自らがその選択肢を選んだ様に感じた。

Steve Kuhn『Countdown』(写真左)。1998年10月19, 20日、NJ,のVan Gelder Recording Studioでの録音。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p), David Finck (b), Billy Drummond (ds)。キューンの個性がダイレクトに伝わるピアノ・トリオ編成。この盤でも、収録曲を見渡せば、結構マニアックなジャズ・スタンダード曲を好んで演奏している。
 

Steve-kuhncountdown

 
この盤は「Reservoir」というレーベルからのリリースになるが、この盤でも、耽美的でリリカルな抒情派な部分はそのままなのだが、 バップな雰囲気の、どこか判り易い「ポップな」弾き回しがメインになっている。しかも、ヴィーナスの諸作に比べて、スイング感が半端ない。この盤での、ハードにスイングするキューンは、まさに「バップ・ピアノ」である。

しかし、1950年代から60年代の旧来のバップ・ピアノの焼き直しでは無く、前衛的なモーダルな弾き回しを織り交ぜながら、モーダルな展開にしろ、コードの基づいた展開にしろ、新しい響き、新しいフレーズを散りばめた、現代の「ネオ・ハードバップ」に通じる、新しい「バップ・ピアノ」に仕上がっているのには恐れ入った。さすがはキューン。硬派で尖った、ニュー・ジャズ系のジャズ・ピアニストの影が、この盤の「バップ・ピアノ」に宿っている。

「Four」や「When Lights Are Low」といった、マイルスの名演で有名なジャズ・スタンダード曲を、キューンの新しいイメージのピアノで切れ味良く再構築しているところなど、実に「小粋」。これまた超有名スタンダードの「Speak Low」では、「マイルストーンズ」のメロディを引用しているところは、まるで、1950年代のハードバップ。

この「Reservoir」盤を聴いていると、やはり、1990年代半ばでの、キューンの個性の変化はキューン自身が自ら企て、自発的に変化したものだということが良く判る。

なにも、ヴィーナス・レコードにそそのかされた訳では無い(笑)。耽美的でリリカルな抒情派な部分そのままに、 バップな雰囲気の判り易い「ポップな」弾き回しのキューンをタイムリーに捉えることが出来たのだから、逆にヴィーナス・レコードはラッキーだった。
 
 

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2022年9月 8日 (木曜日)

キューンの「ポップ」な側面

このジャズ・ピアノのレジェンドは、僕の最初の印象は「強面」のピアニスト。前衛的なモーダルな弾き回しで、時にフリー、時にアブストラクトに、時にスピリチュアルに展開する、硬派で尖った、ニュー・ジャズ系のジャズ・ピアニストという印象が強かった。

が、1995年のECMカムバック盤『 Remembering Tomorrow』辺りから、リリカルで耽美的で欧州ジャズ風な、正統派でモーダルなピアニストという印象に変わってきた。今では、ストイックで硬質なタッチ、流麗でありながら、フリーにもスピリチュアルにも展開する柔軟さを兼ね備えた、ニュー・ジャズ系のピアニストというイメージが定着している。

Steve Kuhn Trio『Quiereme Mucho』(写真)。2000年2月20日、NYでの録音。ヴィーナス・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p), David Finck (b), Al Foster (ds)。ニュー・ジャズ系ジャズ・ピアノのレジェンド、スティーヴ・キューン、録音当時61歳のトリオ盤になる。

最初、収録された曲名を見て、ヴィーナス・レコードは、よくまあ、キューンに「アフロ・キューバン」を弾かせたもんだ、と思った。逆に、キューンもよく「アフロ・キューバン」を弾く気になったなあ、とも思った。別に、当時、キューンは仕事に困っていた訳でも無い。不思議な気分でCDのスタートボタンを押す。

あれれ、出てくる音は、硬派でストイック、リリカルで耽美的な「アフロ・キューバン」が出てくるでは無いか。出てくるピアノの音をずっと聴いていると、これはもしかしたらキューンなのか、と判る位、キューンのピアノの個性が際立っている。しかも、「アフロ・キューバン」系の曲を弾いても違和感が無い。思わず、これは凄いぞ、と身を乗り出す。
 

Steve-kuhn-trioquiereme-mucho

 
キューンの凄いところは、自らの個性を客観的に十分理解していて、素材である楽曲に対して、その自らの個性を最大限引き出せる、最大限活かせるポイントを見抜いて、そのポイントに対して、自らの個性を濃厚に反映させる点。

そんな個性を反映するアレンジと弾き方をするのだから、キューンのピアニストとしての卓越したテクニックと表現方法の引き出しの多さについて、改めて再認識し、最敬礼するのだ。

『Andalucia (The Breeze And I):そよ風と私』、『Besame Mucho (Kiss Me Mucho)』、『Quiereme Mucho (Yours)』など、とてもポピュラーで、ジャズ演奏としても「手垢の付いた様な」有名なアフロ・キューバンの名曲を、原曲のイメージを残しつつ、キューンの個性でアレンジし、キューンのピアノならではの表現に変えている。

キューンの耽美的でリリカルなピアノのタッチと響きは、ヴィーナス・レコードの「レーベルの音」にしっかりと合わせてきている。が、キューンのピアノの個性の方が「立って」いるのは見事という他ない。キューンは、アフロ・キューバンとヴィーナス・レコードを素材にして、キューンならではの個性を再提示している。

キューンのピアノの「ポップ」な側面を、ヴィーナス・レコードというレーベルを通じて、初めて前面に押し出している。キューンに、こんなポップな面があったとは、新しい発見であった。ヴィーナス・レコードはキューンを上手く利用しようとしたら、逆に、キューンに上手く利用された、そんな感じのするキューンの好盤である。
 
 

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2022年3月 6日 (日曜日)

インプロヴァイザーとしての頂点 『Focus』

コロナワクチン第3回目接種の副反応のお陰で、スタン・ゲッツ(Stan Getz)のリーダー作を聴き直せた。発熱したのだが、病気での発熱では無いので、意識はハッキリしてるし、体力もある。つまり、床に入っても相当に暇なのだ。こういう時にiPhoneが役に立つ。Musicで選盤して、Bluetoothで音を飛ばして、ミニ・スピーカーで聴く、という仕組みで、2日間でかなりの枚数のアルバムを聴くことが出来た。

Stan Getz『Focus』(写真左)。邦題『焦点』。1961年7月14日、ストリングスとゲッツ。1961年7月28日、ストリングスのみ。1961年9〜10月、ゲッツのパートのみオーバーダビング。ちなみにパーソネルは、Stan Getz (ts), Steve Kuhn (p), John Neves (b), Roy Haynes (ds) のゲッツのワンホーン・カルテットに、Alan Martin, Norman Carr, Gerald Tarack (vln), Jacob Glick (viola), Bruce Rogers (cello) のストリングスが共演。

不思議な雰囲気の「ウィズ・ストリングス」盤である。まず、「ウィズ・ストリングス」盤独特のムーディーな雰囲気が皆無。イージーリスニング・ジャズ志向な音作りは全く無く、ラウンジ・ジャズ風のアレンジは全く無い。

スタン・ゲッツ自身がこのレコードに対し、死の前年にインタビューで語っている言葉を読むと、その「不思議な雰囲気」の理由が良く判る。「音楽がまったく書かれていない、ただ、僕(ゲッツ自身)のキーに楽譜が移調されているだけのストリングスに合わせて演奏するというのはね。このレコーディングには大変な努力を要した」と。
 

Focus_stan-getz

 
つまり、コード進行に基づいて演奏したのでなく、ストリングスによるモチーフに自由に絡むように、サックスを演奏したものである、ということ。ゲッツの評伝ではこれを「オーネット・コールマンの手法」だと表現している。

つまりは、ストリングスをモチーフにした「ゲッツの考えるフリー・ジャズ」ということになる。実母の逝去でスタジオ入りできなかったため、全7曲中4曲については、実はゲッツだけオーバーダビングだが、それでも「ストリングスによるモチーフに自由に絡むように、サックスを演奏したもの」であることには変わりが無い。

この盤でのゲッツはいつにも増して、豊かなイマージネーションによる優れたアドリブ・フレーズを吹きまくっている。運指テクニックも抜群、淀み迷いは一切感じられない、ストレート・アヘッドなアドリブ・フレーズの数々。表現も豊かの限りを尽くして、変幻自在、硬軟自在、弛緩自在、当時最高のインプロヴァイザーの1人であると言うことを再認識する。

ゲッツのインプロビゼーション「だけ」が印象に残る、ゲッツの「ほとんどフリーな自由度の高いインプロビゼーション」が素晴らしい盤であり、ゲッツのインプロヴァイザーとしての頂点を記録した「ウィズ・ストリングス」盤である。

ただ、ゲッツはこのイメージで暫く吹くのかと思いきや、この盤を録音した翌年には、チャーリー・バードとの『Jazz Samba』を録音、以降、ボサノバ・ジャズの第一人者のイメージで、1960年代以降を駆け抜ける訳で、この「ほとんどフリーな自由度の高いインプロビゼーション」が二度と聴け無かったのは、惜しいと言えば惜しいことであった。
 
 

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2021年12月26日 (日曜日)

キューンのスタンダード曲集。

ヴィーナス・レコードの功績として、過去に第一線で活躍していたジャズ・ミュージシャンを発掘してきて、新しいリーダー作を録音させて再生する、という切り口がある。そうそう、2021年12月21日のブログでご紹介した「Richie Beirach(リッチー・バイラーク)」が良い例である。そして、「Steve Kuhn(スティーヴ・キューン)」も、そんなジャズ・ミュージシャンの1人だろう。

Steve Kuhn Trio『Love Walked In』(写真左)。邦題『忍びよる恋』。何ともはや、ジャズ盤として、ちょっと趣味の悪い邦題であるが...。September 11 & 12 , 1998年9月11, 12日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p), Buster Williams (b), Bill Stewart (ds)。ジャズ・ピアノの「哲人」、スティーヴ・キューンのトリオ盤である。

兆しはあった。もともと、キューンは「難解な」ジャズ・ピアニスト。ハードバップでも無い、フリーでも無い。といって、モードに傾倒している訳でも無い。モンクの様でもあり、トリスターノの様でもあり。かなり難解で個性的なジャズ・ピアノだった。例えば、1966年録音の『The October Suite』(Inpulse!)などが、その好例である。

しかし、「だった」というのは、1995年録音の『Remembering Tomorrow』(ECM)で、キューンのピアノは変わった。まず、明るくなった。そして、耽美的でリリカル、幾何学模様的なモード展開、整ったリズム&ビートが判り易くなった。この盤では、キューンのオリジナル曲で占められていたが、とにかく、キューンのピアノは変わった。
 

Love-walked-in-steve-kuhn

 
そんな「変わった」キューンのピアノを捉えて、どスタンダード曲ばかりをやらせた盤がこの『Love Walked In』である。キューンは人の言われるままにピアノを弾くタイプでは無い。好まないピアノは弾かない。ということは、この「どスタンダード曲」で固められた企画盤をやる、というのは、キューンの意志と考えるのが妥当だろう。

しかし、あの「難解な」ピアニストだったキューンに「どスタンダード曲」をやらせるとは。ヴィーナス・レコードも思い切ったオファーをしたもんだ。リリース当時は、ヴィーナス・レコードは、ジャズマンに対するリスペクトの念は無いのか、と思ったなあ。但し、キューンは「プロ」のピアニストである。請け負ったからには最高のパフォーマンスを聴かせてくれる。

どの「どスタンダード曲」の演奏も、キューン独特のアレンジに乗って、新しい雰囲気の解釈を聴かせてくれる。キューンならではの「スタンダード曲の解釈とアレンジ」が、この盤を通して良く理解出来る。オリジナル曲で固めた『Remembering Tomorrow』、そして、どスタンダード曲で固めた『Love Walked In』で、キューンのキャリア後半のピアノの個性のベースが確実に確認出来る。

しかし、あの「難解な」ピアニストだったキューンが、Bobby Hebb作曲、1966年、ボニーMがヒットさせたソウル曲「Sunny」のカヴァーをやるとはなあ。出来は良いのですが、キューンのそれまでのキャラクターがあったんで、初めて聴いた時はかなり戸惑った(笑)。
 
 
 
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2019年6月12日 (水曜日)

モード・ジャズの申し子様なピアノ

モード・ジャズを集中して聴き直している。ビ・バップの様なコード・ジャズ、いわゆる「コード分解」を旨とするジャズについては、確かにアドリブのバリエーションに限界がある。つまりはコードの「分解」には限りがあるということ。逆にモード・ジャズは、開始音だけを決めて、和音を付けた伴奏はしない。したがって「コード進行」なるものも存在しない。これが演奏の自由度を飛躍的に高めた。
 
しかし、モード・ジャズは、その理論がちょっと難しくて、演奏する者、聴く者を選ぶのが難点。まあ、聴く方からすると、難しい理論は捨てておいて、「聴こえ方の違い」さえ感じることが出来ればOKなんだけど。コード・ジャズにある「コードによる束縛」が無い分、明らかにアドリブの自由度が飛躍的に高く、アドリブの音階のバリエーションも圧倒的に豊か。しかし、誰にでも出来る、ということは無い。ということで、正統なモード・ジャズを聴くことは、演奏レベルの高い盤を聴くことにつながる。

Steve Kuhn Trio『Three Waves』(写真左)。1966年の録音。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p), Steve Swallow (b), Pete La Roca (ds)。当時の曲者ベーシストと曲者ドラマーを従えたトリオ編成。リーダーのSteve Kuhn(スティーヴ・キューン)は1938年生まれ。今年で81歳になるが未だ現役。ビル・エヴァンス直系の耽美的な音がメインのレジェンド級のピアニスト。そんなキューンの28歳の頃、まだ若手だった頃の録音である。
 
 
Three-waves-1  
 
 
この盤を聴くと、スティーヴ・キューンっていうジャズ・ピアニスト、モード・ジャズについて「造詣が深い」ということが彼のアドリブ展開を聴いていて良く判る。ハービーやチックにも決して引けを取らない、モード・ジャズへの精通度合い。いやはや、この盤を聴いていて、いやほんま、モーダルなアドリブ展開など惚れ惚れする。ただ、キューンのモード・ジャズの面白いところは「大っぴらにモーダルにはならない」ところ。
 
バックを固める、ベースのスティーヴ・スワローのベース・ラインもかなり尖っている。モード・ジャズを自分なりに解釈して、様々なバリエーションに挑戦しているように聴こえる。そこにこれまた変わったドラミングの主、ピート・ラ・ロッカがモード・ジャズの弱点である冗長性をキビキビしたドラミングでカバーする。この盤、改めて聴き直してみると、結構、モード・ジャズをしっかりと消化し踏まえた盤なのだ。
 
エヴァンス派に分類されるキューンだが、この盤を聴いていると、ビル・エヴァンスよりもダイナミックで実験的要素が強いと感じる。この盤でのモーダルなアドリブ展開など、大胆不敵に音を飛ばし、音を上げ下げし、音を泳がせる。それでいて何故か「大っぴらにモーダルにはならない」。これが1966年、キューンが28歳の演奏である。キューンのポレンシャルの高さには驚く。モード・ジャズの申し子の様なジャズ・ピアニストである。
 
 
 
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2018年10月 7日 (日曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・73

ECMレーベルは「ニュージャズの代表的レーベル」である。1969年の設立。ECMレーベルは、ジャズについては「典型的な欧州ジャズ」を旨とする。そんなECMレーベルであるが、ECMレーベルお抱えの、ECMレーベルの音を代表するミュージシャンがいる。ピアノについては、パッと僕の頭の中に浮かぶのは「スティーヴ・キューン(Steve Kuhn)」。

この人のピアノを初めて聴いたのは『Ecstasy』というアルバム。もちろん、ECMレーベルからのリリース。1974年の録音なんだが、この人のピアノには驚いた。米国ジャズを中心に聴いてきた耳には「ジャズっぽくない」。どちらかというと、クラシック・ピアノに近い。リリカルそして耽美的。ファンクネスは皆無。即興演奏としてのフレーズの取り回しはクラシック風。それでいてビートはしっかりと聴いていて、演奏全体の雰囲気はやっぱり「ジャズ」。

このキューンのピアノはリリカルそのもので、一聴すればキューンのピアノと判るくらい。そんなリリカルなピアノに、ECMレーベルの録音で独特の深いエコーがかかって、独特のピアノ・ミュージックが創造される。1974年から1981年まで、間を置いて、1995年から現在に至るまで、ECMレーベルとの付き合いは続いている。ECMレーベルお抱えのピアニストの一人といって良いだろう。
 

Trance

 
Steve Kuhn『Trance』(写真)。1974年11月の録音。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (ac-p, el-p, vo), Steve Swallow (el-b), Jack DeJohnette (ds), Sue Evans (perc) 。パーカッション入りのピアノ・トリオである。スワローはエレクトリック・ベースを使用している。ECMらしい組合せとして、ドラムにジャック・デジョネットが参加している。

アコピもエレピも全く差が無い。どちらもリリカルで耽美的。独特の「間」が静謐感を感じさせるが、演奏全体に穏やかな躍動感がある。スワローのベースはエレベであるが、エレベの特性をよく活かしたベースラインが特徴的。ブンブンと胴鳴りするだけがジャズ・ベースで無いことを改めて感じる。デジョネットのドラミングが素晴らしい。繊細で響きの美しいデジョネットのドラミングは特筆もの。キューンのピアノにぴったりと寄り添う。

演奏のイメージとしては「ジャズ・ロック」で、フレーズの展開など、モードをベースとしながらもクラシックな要素も効果的に織り交ぜ、ECMレーベルのニュージャズ的雰囲気が色濃い。明らかに、それまでのハードバップやモードジャズとは異なる、新しいイメージのジャズ。1970年代のECMレーベルのリリースする盤には、そんな新しい響きの「ニュージャズ」が沢山あった。このキューンの『Trance』もそんな中の一枚。好盤です。
 
 
 
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2018年3月29日 (木曜日)

春にキューンのピアノが映える

いきなり暖かくなった我が千葉県北西部地方。21日の春分の日には、寒の戻りで寒い寒い、と嘆いていたのだが、今日はその8日後の29日。約1週間で、一日の最高気温は3ヶ月ほど先に進んだことになる。昨日今日の日中については、季節はもう初夏である。冷静に考えると、まだ3月末なんですけどね(笑)。

春の暖かな気候には、ピアノ・トリオがピッタリだ。印象的で流麗、それでいて少しセンチメンタルになる。ピアノ・トリオのオーソドックスな演奏は春の暖かな気候に合う。そんなピアノは、正統派なリリカルで流麗なピアノが良い。しかも、ファンクネスが希薄な方がセンチメンタルになる度合いが大きい。

Steve Kuhn『Mostly Coltrane』(写真左)。2008年12月の録音。ECMの2099番。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p), Joe Lovano (ts, tarogato), David Finck (b), Joey Baron (ds)。今年80歳になる、大ベテランのピアニスト、スティーヴ・キューンがリーダーのカルテット構成。フロントのテナーは、ジョー・ロバーノ。
 

Mostly_coltrane

 
キューンのピアノは端正でリリカル、ダイナミックで流麗。一聴した時、「キース・ジャレットか?」と思う時がままあるんだが、キースよりもシンプルで切れ味が良い。キースの場合、アドリブ・フレーズの場合、ちょっと捻りを入れたり、フェイクを入れたり、小難しい展開がよく出てくるのだが、キューンの場合、シンプルでストレート。響きも硬質でシンプル。これがキースと全く異なる部分。

このキューンのピアノは、明らかにECMレーベルの音にバッチリと合う。この端正でリリカル、ダイナミックで流麗なキューンのピアノをバックに、野太いがジェントルなテナーをロバーノが吹き上げていく。キューンのピアノとロバーノのテナーとのコントラストが実に美しい。ECMレーベル独特の深いエコーに実に映える。

バックのフリンクのベース、バロンのドラムも好サポート。しかし、この盤は圧倒的にキューンのピアノを愛でる盤である。端正でリリカル、ダイナミックで流麗な、ファンクネス希薄なピアノは如何にも欧州的な響き。そんなキューンは、実はニューヨークはブルックリンの生まれなのだから、ジャズって面白い。
 
 
 
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2017年7月 7日 (金曜日)

ドラムでモードをやっている

ドラマーがリーダーの作品って、録音されたその時代の最先端を行くジャズのパフォーマンスの「トレンド」を採用し、展開するケースが多い。自らも先進的なドラミングを披露しつつ、パーソネルの人選もそれを意識して、最先端を行くジャズのパフォーマンスを体現できるジャズメンをチョイスする。

例えば、Pete La Roca『Basra』(写真左)。1965年5月の録音。ちなみにパーソネルは、Pete La Roca (ds), Joe Henderson (ts), Steve Kuhn (p), Steve Swallow (b)。録音年とパーソネルを見ただけで、このアルバムに詰まっている音が「只者では無い」ことが容易に想像出来る。

Pete La Roca=ピート・ラロカと読む。ラロカのドラミングは、一聴すると「あれ、ロイ・ヘインズかな」と思うんだが、聴き進めるにつけ、このドラマーの持つ、よりモダンで現代的な響きと、整然としているが重心が低く、ちょっと野太い音が「ロイ・ヘインズとは異なる」。叩き方がまるでドラムでモード・ジャズをやっている感じなのだ。
 

Basra1

 
ピート・ラロカの、ドラムでモードをやっている様な、限りなくフリーだが伝統的な枠内にギリギリ残ったドラミングが、今の耳にも新鮮に響く。この自由度の高いモダンなドラミングに鼓舞されて、これまた、モード・ジャズの申し子の様な、モーダル・テナーの第一人者、ジョーヘンがウネウネブララ〜と吹き上げる。

そこに不思議なラインとタイム感覚を持ったスワローのベースが底を支える。そして、耽美的な響きではあるが、切れ味良く妖気漂う様な、少し危険な響きが芳しいスティーヴ・キューンのピアノ。冒頭の「Malaguena」なんて、イスラムを感じさせる独特なメロディーラインにラテンな雰囲気を塗したような、妖艶な捻れが魅力のモード・ジャズの典型。

とにかく「アクの強い」ドラマーがリーダーの盤。こういう先進的な音をしっかりと捉えてアルバムとして後世に残しているなんて、さすがブルーノート・レーベルである。後にジャズ・ドラマーから弁護士に転職するという変わった遍歴を持つピート・ラロカ。しかし、こういう先進的なリーダー作を残し、後世に名を残している。たいしたものである。
 
 
 
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2016年10月12日 (水曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・42

先週末から、やっと秋らしい涼しさとなった我が千葉県北西部地方。今朝などは最低気温14度。涼しいを通り越して寒いくらい。ここまで涼しくなると、やっとジャズ鑑賞についても、硬派な純ジャズなどを聴く気になる。そして季節は秋。抒情的なアドリブ・フレーズに耳を傾けたくなる。

こういう秋たけなわな気候になると、決まって聴きたくなるジャズ盤が何枚かある。そんな中の一枚がこれ。Art Farmer『Sing Me Softly Of The Blues』(写真左)。邦題「ブルースをそっと歌って」。なんと情緒的な邦題であることよ。秋のこの季節にぴったりではないか。

1965年3月の録音。ちなみにパーソネルは、Art Farmer (tp,flh), Steve Kuhn (p), Steve Swallow (b), Pete LaRoca (ds)。 当時、新進気鋭な、尖ったモード・ジャズが得意のスティーブ・キューン・トリオをバックに、アート・ファーマーのトランペット&フリューゲル・ホーンのワンホーン・カルテット。

アート・ファーマーの抒情的な面がよく表われた作品ではある。が、よくよく聴くと、バックのスティーブ・キューン・トリオの演奏が聴きもの。時は1965年。この新進気鋭のトリオは、徹頭徹尾、モーダルなジャズで、アート・ファーマーのバックを務める。とにかくキューンのピアノのアドリブ・フレーズの自由度が圧倒的に高い。モードのピアノはこう弾く、とでも言いたげな圧倒的にモーダルな展開。
 

Farmer_sing_me_softly_of_the_blues

 
リーダーであるアート・ファーマーのアドリブ・ソロが面白い。バックのスティーブ・キューン・トリオの演奏に引き摺られて、ファーマーもモーダルなアドリブ・ソロを披露する。おおっこれはなかなか、と身を乗り出したりするのだが、モーダルなソロは長続きすること無く、コードが基本の旧来のハードバップなブロウが見え隠れ。どっち付かずの「モードとコード」の交錯。

逆にバックのスティーブ・キューン・トリオは終始モーダルなジャズに没頭。ベースのラインは捻れまくっているし、ドラムは自由度の高いリズム&ビートを叩きだし、その上をキューンのピアノが乱舞する。ファーマーのフリューゲル・ホーンが無くても、トリオとして演奏が成立するくらいの圧巻な演奏。

タイトルとファーマーの抒情的なフリューゲル・ホーンの音色が、ちょっとロマンチックでメランコリックな雰囲気を押しだしてくる、と思いきや、バックのスティーブ・キューン・トリオのモーダルなバッキングのお陰で、演奏全体の雰囲気は、甘いというよりは真逆の、ちょっとビターで硬派な、ややフリー寄りの演奏という感じがする。

ジャケットも抒情的な雰囲気満載なので、ロマンチックでメランコリックな内容を想起するんですが、その先入観はこのアルバムにとっては危険。リーダーのファーマーのフリューゲル・ホーンの抒情性を抑制して、意外とビターで硬派な自由度の高いモーダルなジャズがメイン。この盤、ジャケットに騙されてはなりません(笑)。
 
 
 
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2015年8月21日 (金曜日)

フォービート・ジャズなキューン

我が千葉県北西部地方、この1週間を振り返ると、少しずつ涼しくなって来ている。それでも、まだまだエアコンは欠かせない。もう8月も20日を過ぎたんですがねえ。今年の夏は残暑も厳しい。

しかしながら、蒸し暑い屋外から帰り着いて、エアコンの力を借りて量を取り戻しつつ、このエアコンの聴いた涼しい部屋で聴くピアノ・トリオは格別なものがある。それも、耽美的なタッチの端正な、純ジャズ畑のピアノ・トリオが良い。

ということで選んだピアノ・トリオ盤がこれ。Steve Kuhn『Ocean in The Sky』(写真左)。1989年の作品。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p)、Miroslav Vitous (b)、Aldo Romano (ds) 。

リーダーのスティーブ・キューンの弾くピアノと言えば、真っ先に1970年代のECMの作品での緊張感溢れる耽美的な音世界が思い浮かぶが、ここでは、既にかなりオーソドックスでフォービートな純ジャズの演奏に変化している。もともと、このオーソドックスでフォービートな純ジャズなピアノの方が、彼の本質なんだろう。

若かりし頃は革新的な尖ったピアノを弾いたが、この頃は端正で明快な正統派ピアニスト。そんなキューンのピアノをとってみると、実に内容ある聴き応え十分の好盤に仕上がっている。1曲目の「The Island」を聴けばそれが良く判る。
 

Ocean_in_the_sky

 
シンプルにテーマを弾きつつ、アドリブを展開するキューンのピアノは、1970年代の彼のピアノの印象に違わぬ、独特の美意識が溢れんばかりではある。が、アドリブ・フレーズは端正でタッチが明快、奇をてらったところは全く無いどころか、かなりオーソドックスな展開に、1970年代のキューンを良く知るものにとっては戸惑いすら覚える。

意外とこのアルバム、曲者ベーシスト、ミロスラフ・ビトウスの存在が鍵。ビトウスの存在がこのアルバムの内容を引き締めている。一筋縄ではいかない、革新的響きのする鋭角なベースは実に聴き応え十分。正統派ピアニストに変化したキューンをバンバン刺激する。

刺激されたキューンは、恐らく彼の本質である「オーソドックスでフォービートな純ジャズのピアノ」で応じる。ビトウスのベース・ラインはオーソドックスではあるが響きは革新的。その革新的な響きに応じて、キューンもオーソドックスな展開の中に革新的な響きのピアノを織り交ぜる。

このピアノ・トリオ盤『Ocean in The Sky』は、オーソドックスでフォービートな純ジャズの展開の中に、1989年当時の新しい響き、新しい展開を織り交ぜたコンテンポラリーなジャズ・トリオ盤である。ネオ・ハードバップとして、新しい展開、新しい響きを織り交ぜていて、今の耳で聴いても古さを感じさせない。
 
 
 
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