シャクティの50周年記念ライヴ
シャクティ(Shakti)は1970年代後半に活動した伝説のバンド。ジャズ・ロックとインドの伝統音楽を融合しているとてもユニークなバンドで、クロスオーバー・ギターの第一人者、ジョン・マクラフリンとインドのヴァイオリニスト、L. シャンカールが結成したバンドである。
Shakti『Mind Explosion』(写真左)。2023年のシャクティ50周年記念ライヴツアーでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、John McLaughlin (g, g-syn), Zakir Hussain (tabla, chanda, madal, konokol), Shankar Mahadevan (vo, Konokol), Ganesh Rajagopalan (vln, konokol), Selvaganesh Vinayakaram (kanjira, mridangam, ghatam, konokol)。
シャクティの音世界は「インド音楽+ジャズロックの融合」。現代でいうと「グローバル・ミュージック」。即興演奏を基本としていること、リズム&ビートがジャジー、クロスオーバー・ジャズ・ギターの神様、ジョン・マクラフリンの共同リーダーときているので、わが国では「ジャズ」に分類されている。
誤解を恐れず簡単に言ってしまうと「シタールの音、フレーズが好きだと填まりやすい」音世界である。この音世界が50年前に出現していたとは。ジャズとはなんと裾野の広い音楽ジャンルであることか。
インド音楽の独特の音階フレーズを自家薬籠中のものとして、ジョン・マクラフリンのエレギは、摩訶不思議な、今までに聴いたことの無い、独特の捻れた高速フレーズを紡ぎ上げ、ガーネッシュのバイオリンは、電気増幅され、プログレっぽい国籍不明のグローバルな音を撒き散らす。旋律楽器はこのギターとヴァイオリンのふたつのみ。それでこの厚みと熱気を生み出しているのだ。
リズムは、タブラ。チャンダ、マダラ、カンジーラ、ムリダンガム、ガタムなどのインド民族打楽器を中心として、そこに「コナッコル」が絡んだ、インド民族楽器による、目眩く摩訶不思議な(インド+ロック)なリズム&ビートがたまらない。ちなみに、コナッコル(konokol)は、声を使ってリズムを刻む打楽器の技術(口ドラム)のこと。
1970年代後半に出現した、現代のグローバル・ミュージックの先駆け「シャクティ」。あまりにユニークな音世界なので、わが国では取扱いに困ったのか、マイナーな存在に甘んじている。とにかく、聴いてもらったほうが早いユニークさ。
加えて、クロスオーバー・ジャズ・ギターの神様、ジョン・マクラフリンのギター・テクニックの凄まじさが強く印象に残る。このインド音楽のユニークなフレーズに、事も無げに適応し、ガンガンに弾きまくる。脱帽である。
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