2025年10月16日 (木曜日)

BNのR&B志向のソウル・ジャズ

軽快ファンキーなピアノ・トリオとジャズ・オーケストラとの共演なので、こってこてのイージーリスニング・ジャズかと思いきや、こってこてのソウル・ジャズ。それも、どっぷりR&B志向の、こってこてのソウル・ジャズに仕上がっている。

The Three Sounds and The Oliver Nelson Orchestra『Coldwater Flat』(写真左)。1968年4月10–12日、ハリウッドでの録音。ブルーノートの4285番。ちなみにパーソネルは、以下の通り。ブルーノートのお抱えピアノ・トリオのブルー・サウンズと、オリヴァー・ネルソン率いるジャズ・オーケストラとの共演盤である。

Gene Harris (p, org), Andrew Simpkins (b), Donald Bailey (ds), 以上, The Three Sounds。Oliver Nelson (arr), Bobby Bryant, Conte Candoli, Buddy Childers, Freddy Hill, Melvin Moore (tp), Lou Blackburn, Milt Bernhart, Billy Byers, Pete Myers (tb), Ernie Tack (b-tb), Anthony Ortega, Frank Strozier (as), Plas Johnson, Jay Migliori, Tom Scott (ts), Bill Green (bs), Lou Singer (timpani), Ken Watson (perc), 以上, The Oliver Nelson Orchestra。

スリー・サウンズの音は、もともと、1967年、ブルーノートにカムバックした時のアルバム『Vibrations』(ここをクリック)で、ソウル・ジャズ志向になっていたが、この盤では、そのソウル・ジャズ志向に拍車がかかって、R&Bの音要素をばっちり取り込んでいるので、恥ずかしいくらいの、こってこてなソウル・ジャズ盤に仕上がっている。但し、よく見たら、録音場所はハリウッド。スタジオも、ヴァン=ゲルダーのスタジオでは無い。つまり、この盤の録音は、従来の「ブルーノートの音」とは異なるところにある。
 

The-three-soundscoldwater-flat

 
オリヴァー・ネルソン率いるジャズ・オーケストラ自体が、ネルソンのアレンジに乗って、こってこてR&B志向のソウルフルなジャズオケになっているので、まず、このジャズオケのソウルフルなR&B志向の音が、この盤の「キモ」になっている。冒頭のクインシー・ジョーンズ作の「Lonely Bottles」の前奏から、こってこてソウルフル。ジャズオケもピアノ・トリオも、俗っぽい位にソウルフル。

聴き進めると、R&Bのリズム&ビートがメインなのが判る。そんなR&B志向にどっぷり浸かりながら、当時のポップ曲「"The Look of Love」「Georgia(我が心のジョージア)」「Last Train to Clarksville(恋の終列車)」などを、ばりばりソウルフルに快演する。主役のスリー・サウンズも、負けずにソウルフルなピアノ・トリオ演奏を展開する。ジャズオケとピアノ・トリオとの、ソウル・ジャズの相乗効果。

但し、この盤の弱点は、このR&B志向のこってこてソウルフルなジャズオケが前面に出すぎていて、主役のスリー・サウンズのピアノ・トリオを食ってしまっているところ。これは録音バランスの問題だと思うんだが、何とかならなかったのだろうか。それとも、当時、大衆受けの良い、R&Bのリズム&ビートとグルーヴを浮き立たせるために、わざとこのバランスにしたのだろうか。

ブルーノートの4200番台も後半に来ると、硬派でメインストリーム志向のモードや、フリー&アヴァンギャルドなジャズがあるかと思えば、明らかに一般大衆向けのイージーリスニング・ジャズや、この盤の様な、R&B志向のソウル・ジャズがあったりで、ジャズ盤の内容についての「振れ幅」が大きくなっている。これが4200番台後半の面白いところでもあり、悩ましいところでもある。
 
 

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2025年9月13日 (土曜日)

ソウル・ジャズなピアノ・トリオ

ブルーノートというレーベルは、いつの時代も懐が深い。1967年という時代でも、硬派な純ジャズ志向のモード・ジャズや、フリー・ジャズ、アヴァンギャルド・ジャズ、があれば、大衆にアピールするファンキー・ジャズ、ジャズロック、そして、ソウル・ジャズにもしっかり対応していたりする。つまり、その時代時代でのジャズ演奏のトレンドをしっかりと把握し、いち早く録音していたレーベルである。

The Three Sounds『Live at the Lighthouse』(写真左)。1967年6月9–10日、カリフォルニアのライトハウス・クラブでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p, org), Andrew Simpkins (b), Donald Bailey (ds)。ブルーノート・レーベルが企画した、お抱えピアノ・トリオのスリー・サウンズの、ライムライトからのカムバック後、初のライヴ録音である。

スリー・サウンズは、もともとはファンキー・ジャズをベースとしたピアノ・トリオ。テクニックとアレンジが優秀なので、ファンクネスが前面に出ず、メインストリーム志向のトリオ演奏が印象的なピアノ・トリオだった。そして、ブルーノートでは、『It Just Got To Be』(1960年12月13–14日の録音)で、ファンキー・ジャズからソウル・ジャズへの転換の記録を残している。
 

The-three-soundslive-at-the-lighthouse

 
で、このライヴ盤に記録されているサウンドは、明らかに「ソウル・ジャズ」である。ファンキー・ジャズより「ポップなアレンジ」を施したジャズで、ファンクネスは濃厚、R&Bの音要素も反映した、ダンサフルでオフビートの効いたジャズ。これを、テクニック豊か、アレンジ優秀なスリー・サウンズが、大盛り上がりで、ガンガンに演奏を進めて行く。

アーシーな渋い渋いジャズ・ファンクの「Still I'm Sad」、ブルース・フィーリングが心に沁みる「Summertime」、ソウル・ジャズの味付けが粋な「Blues March」、ボートラの恩恵のソウルフルな「C Jam Blues」、当時、あちらこちらでカヴァーされていたポップスソング「Sunny」など、好演につぐ公園を収録した臨場感溢れる初のライヴ・アルバムである。

ソウル・ジャズのアルバムは、どうしても大衆に訴求すべく、ラウンジ・ジャズっぽく、果てはイージーリスニング・ミュージックに陥ったりする傾向があるのだが、このスリー・サウンズのライヴ盤は違う。このライヴ盤、我が国ではほとんど見向きされていないのだが、とてもジャズしている、ソウル・ジャズの好盤だと思う。さすが、ブルーノートと、ブルーノートの懐の深さを再認識した。
 
 

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2025年8月 9日 (土曜日)

ソウルフルなスリー・サウンズ

ブルーノート・レーベルのお抱えピアノ・トリオのスリー・サウンズ。硬派で正統派、ハードバップでファンキーなピアノ・トリオとして売り出す。

1959年から1962年までブルーノート専属だったが、1962年から、ヴァーヴ、マーキュリー、ライムライトと大手レーベルを渡り歩き、イージーリスニング志向のピアノ・トリオに変身。1967年、ブルーノートに復帰している。

The 3 Sounds『Vibrations』(写真左)。1966年10月25日の録音。ブルーノートの4248番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p, org), Andrew Simpkins (b), Kalil Madi (ds)。ブルーノートのお抱えピアノ・トリオ、スリー・サウンズのブルーノート・レーベルへの復帰第一弾。

これまでは、アコースティック・ピアノ一本でのトリオ演奏だったのだが、このアルバムから、ピアニストのジーン・ハリスは、オルガンにも手を染めている。オルガンを導入したということは、録音年は1966年、流行のR&B志向なソウル・ジャズに適応したということ。

このアルバム、全編、良質のソウル・ジャズを聴くことが出来る。もともとは正統派ピアノ・トリオで、ファンキー・ジャズからスタートしたスリー・サウンズ。
 

The-3-soundsvibrations

 
途中、ブルーノートを離れて、大手レーベルの下で、イージーリスニング・ジャズへと転身。そして、戻ってきたブルーノートは、ファンキー・ジャズから、ソウル・ジャズにシフトを始めたところ。

スリー・サウンズは、そのブルーノートのアルバム制作のトレンドに乗ったのだろう、それまでのアコピ一直線から、オルガンを導入、ファンクネスをより濃くし、ソウルフルな雰囲気を増幅し、ベース+ドラムのリズム&ビートも、R&B志向のねばりのある、ストロングなオフビートを採用している。

もともと、硬派で正統派なピアノ・トリオ出身のスリー・サウンズ。ソウル・ジャズに転身しても、硬派で正統派な、端正で明るいサウンド志向は変わらない。ソウル・ジャズとは言え、決して俗っぽくなく、硬派で正統派なサウンドを踏襲した、スリー・サウンズらしいソウル・ジャズを展開している。

フロア・ジャズ・クラシックの「Fever」、フランク・シナトラの1965年のヒット曲「It Was a Very Good Year」、映画音楽の「Charade」、名スタンダード曲の「Django」、その他、渋いスタンダード曲をソウル・ジャズ仕立てにしたりで、アレンジのセンスが半端無い。

とても楽しく聴かせてくれる、ソウルフルなピアノ&オルガン・トリオの好盤でしょう。
 
 

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2023年8月28日 (月曜日)

The 3 Soundsのお蔵入り優秀盤

スリー・サウンズ(The 3 Sounds)は、ブルーノート・レーベル唯一のお抱えピアノ・トリオ。メンバーもブルーノートが選んで、ブルーノートがデビューさせている。スリー・サウンズのアルバムはその活動期間中のリリースとして30枚を超えるが、途中、ヴァーヴやマーキュリー・レコードやその傍系のライムライトからもアルバムを7〜8枚ほどリリースしたが、ブルーノートからのリリースが主。

ただし、スリー・サウンズの音作りは、リーダーのピアノのジーン・ハリスに委ねられていて、軽妙でハイ・テックニックなトリオ演奏をベースに、聴いて楽しいシンプルで判り易い音作り、ドライブ感溢れる、硬派で端正でファンキーなサウンドは、このジーン・ハリスによって育まれたもの。

The 3 Sounds『Out Of This World』(写真左)。1962年2月4日、3月7ー8日の録音。ブルーノートの4197番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。ちなみにこの盤はブルーノートお得意の「何故かお蔵入り」盤。録音当時はリリース見送り、4年後の1966年になってようやく陽の目を見ている。
 

The-3-soundsout-of-this-world  

 
1962年の『Hey There』の後、何故かお蔵入りが続いた音源の中のひとつで、契約上の何かがあったかで、4年間、倉庫に眠っていた音源。聴けば判るが、聴いて楽しい、シンプルで判り易い、ドライブ感溢れ、硬派で端正でファンキーなスリー・サウンドの個性がこの盤に充満している。この音源の前後のセッションの演奏内容と比べて遜色が無いどころか、切れ味とアーティステックな雰囲気という点では、この周りのスリー・サウンドの中で、一二を争うほどの優れた内容である。

カクテル・ピアノ、ラウンジ・ピアノの類の演奏だが、決して、イージーリスニング志向では無い。かなり硬派でダイナミズム溢れるアーバンなアレンジが施されていて、決して「ながら聴き」に向いたトリオ演奏ではない。基本はファンキー・ジャズだが、アレンジがストイックでハイテクニック前提でアーティステック。意外と尖った内容に思わず耳を奪われる。

何があったか知らぬが、この盤の音源は「何故かお蔵入り」盤として扱われる様な無い様ではない。スリー・サウンズの成熟した完成形の様な音作りと展開が素晴らしい。アレンジが優秀で、ジャズ・スタンダード曲も新しい響きを宿していて新鮮に感じる。シンプキンスとダウディのリズム隊も堅実な素晴らしいリズム&ビートを供給していて立派。スリー・サウンズの優秀盤として、もう少し再評価されても良い盤かと思う。
 
 

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2023年5月30日 (火曜日)

ソウルフルなスリー・サウンズ

スリー・サウンズ(The 3 Sounds)は、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンの肝いりで結成された、ブルーノートお抱えの企画型ピアノ・トリオ。スタンダード曲をメインに、ファンキーで端正でハイ・テクニックなトリオ演奏が魅力で、ピアノ・トリオとしての実力は相当なものがある。しかし、我が国では何故か人気が無い。

The 3 Sounds『Black Orchid』(写真左)。1962年3月7ー8日の録音。ブルーノートの4155番。ちなみにパーソネルは、ene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。初出のLPの時は全8曲。CDでのリイシューで、ボートラが大量7曲(6曲のものもある)追加されている。が、この『Black Orchid』を語る上では、初出LPの8曲に絞ることにする。

もともとスリー・サウンズの演奏の基本は「ファンキー・ジャズ」。スタンダード曲がメインの演奏でも、しっかりと「ファンキー・ジャズ」なアレンジを施されていて、ファンキーで端正でハイ・テクニックなトリオ演奏が、スリー・サウンズの個性として定着している。
 

The-3-soundsblack-orchid 

 
スリー・サウンズは、スタンダード曲がメインの演奏なので、イージーリスニング志向のピアノ・トリオと勘違いされることが多いが、どのアルバムでも良いから聴いてみると、それは大きな勘違いといういうことが良く判るのではないか。意外と硬派なハードバップな演奏を展開している。そんなファンキー・ジャズ志向のスリー・サウンズが、この盤ではしっかりとソウル・ジャズ志向にシフトしている。

テクニックをひけらかす様な速い曲はひとつも無い。ミッド・テンポな落ち着いた演奏から、スロー・バラードな演奏でこの盤は埋められている。もともとファンクネス漂うトリオ演奏だが、このファンクネスの濃度が濃くなって、テンポはミッド・テンポ、ゴスペル風なフレーズも見え隠れして、この盤の雰囲気は、カラッとしたライトでアーバンなソウル・ジャズ志向なピアノ・トリオといった感じ。

ゆったりとしたテンポの演奏がメインで、難解なモーダルな展開や複雑なコードチェンジなど全く無く、ゆったりとしたテンポで、判り易いフレーズ展開で、カラッとしたライトでアーバンなソウル・ジャズを展開している。ファンクネスの濃度は高く、唄うが如くのフレーズはとことんソウルフル。「聴き手のニーズ」に呼応したブルーノートの4100番台のアルバムが、ここにもある。
 
 

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2023年3月26日 (日曜日)

スリー・サウンズの音の変化

ブルーノートの4100番台の聴き直しを再開した。4100番台のカタログをチェックしていたら、まだまだ、当ブログにアップしていない盤がかなりあることに気がついた。どうも、4000番台について、全てのアルバムの記事をアップして、全部終わった気になったとみえる(笑)。で、この盤から再開である。

The Three Sounds『It Just Got To Be』(写真左)。1960年12月13–14日の録音、1963年のリリース。ブルーノートの4120番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。ブルーノートのお抱えピアノ・トリオ「スリー・サウンズ」の好盤。従来の聴き易い、ストレート・アヘッドなピアノ・トリオから、新しいイメージへの変化の兆しが聴ける。

それまでは、ストレート・アヘッドでハードバップなピアノ・トリオ。アレンジが優れていて、スタンダード曲をライトに聴き易く仕立て上げていて、とても趣味の良い、小粋で聴き応えのある盤をリリースしてきた。が、ここに来て、リーダーのピアニスト、ジーン・ハリス(写真右)は、この「スリー・サウンズ」の音を、ファンキー・ジャズからソウル・ジャズへの転換を図りだしている。

録音が1960年12月なので、この転換については判断が早い方。1960年終わりと言えば、まだソウル・ジャズは兆しがあるくらい。リリースが伸びて1963年6月にになったのも頷ける。1963年6月であれば、ソウル・ジャズが流行始めた頃なので、このリリース時期については合点がいく。
 

The-three-sounds_it-just-got-to-be

 
冒頭の「One For Renee」から、ファンキー・ジャズが基本で、そこかしこにソウル・ジャズの雰囲気が漂う演奏でダンサフル。もともとのスリー・サウンズが持っていた「アレンジ良好で趣味の良い、小粋で聴き応えのある」雰囲気はそのままに、ソウルフルなイメージが濃厚になっている。

ジーン・ハリスのピアノのフレーズは、躍動感がさらに増し、ファンクネスが濃厚になり、グルーヴ感が増強されている。ソウル・ジャズへの転換の準備はすっかり整っている様なソウルフルなピアノ。もともとファンキーなピアノを弾くが、オフビートのタッチが強調されていて、ソウル、もしくはR&B基調のピアノに変化し始めている。

そして、シンプキンスのベースとダウディー のドラムのリズム隊は、もともとファンキーなリズム&ビートを叩きだしていたが、この盤ではそこにソウルフルなグルーヴ感が追加されていて、ソウルフルなピアノに転身しつつあるハリスのピアノを、効果的にサポートし鼓舞している。

このファンキー・ジャズからソウル・ジャズへの転換は、このスリー・サウンズのメンバー3人の能力の高さと優秀なアレンジ力が故に出来ること。新しいイメージを3人の共通の認識として、それぞれが新しいイメージへの転換を図っていて、それが「板につきつつある」。それが、この盤の「聴きどころポイント」だろう。聴き心地が良いトリオ盤です。
 
 

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2022年2月24日 (木曜日)

スリー・サウンズのアレンジの妙

僕がジャズを聴き始めた頃、今を去ること40数年前になるのだが、その頃から、ブルーノートの企画型ピアノ・トリオ「The Three Sounds(スリー・サウンド)」の人気はイマイチだった。理由はいろいろあったらしいが、僕が記憶しているのは、レーベルが作った企画型のトリオだから、ブルーノートのドル箱トリオで商業主義のコマーシャルなトリオだから、スタンダード曲ばかり演奏していてオリジナリティーが無い、とかで、とにかく、ケチョンケチョンだった記憶がある。

ブルーノート・レーベルのドル箱トリオだったことは事実みたいで、オルガンのジミー・スミスの双璧の「ドル箱」トリオだったそうだ。とにかく判り易い内容、聴き心地の良いスタンダード曲をメインに演奏し、ラウンジ・ミュージックとしても、イージー・リスニングとしても聴くことの出来る「イージーさ」が米国ではウケて、我が国ではウケない理由なのかもしれない。

The Three Sounds『Hey There』(写真左)。ブルーノートの4102番。1961年8月13日の録音。改めて、ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。ジャズの「多様化」の時代に差し掛かった、ブルーノートの企画型ピアノ・トリオの優秀盤である。
 

Hey-there

 
ラウンジ・ミュージックとしても、イージー・リスニングとしても聴くことの出来る「イージーさ」というが、このトリオの一番優れている点は「アレンジの妙」である。この盤も収録曲は全てスタンダード曲。しかも、俗っぽい「You Are My Sunshine」や「Stompin' at the Savoy」が入っていて、曲名だけみれば、これはもうイージー・リスニングなトリオ演奏なのか、と思うのだが、スリー・サウンズはそうはならない。

とにかく、アレンジが優れている。俗っぽい曲もしっかりしたアレンジで、硬派なファンキー・ジャズに仕立て上げられている。そう、この盤、優れたアレンジで、ちょっとマニアックなものから俗っぽいものまで、スタンダード曲を硬派なファンキー・チューンに変身させている。ネットリとソウルフルに陥ること無く、切れ味の良い、明快なファンキー・ジャズに留めているところが「良い」。

スリー・サウンズって、我が国の人気の無い理由は全く当たらないと思う。スタンダード曲ばかり演奏していてオリジナリティーが無いなんて言うが、このアレンジの優秀性は、自作曲を演奏するオリジナリティーに匹敵するレベルだと思う。そう、スリー・サウンズの最大の個性であり、最大の武器が、この「優れたアレンジ能力」なのだ。
 
 
 
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2021年12月27日 (月曜日)

どスタンダード曲の 3 Sounds

ブルーノート・レーベルには、意外とピアノ・トリオ盤が少ない。もともと、米国人はフロント管が入ったジャズ盤を好む傾向があったらしく、ピアノ・トリオが地味という理由で、あまりウケが良く無かったそうだ。逆に我が国では、結構、ピアノ・トリオは好まれる。ブルーノート・レーベルはイマイチだ、と評するジャズ者の方々は、意外とこの「ピアノ・トリオの少なさ」を指摘する。

が、そこはさすがに、ブルーノートの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオン。これはというピアニストには、ピアニストの個性が良く判る、優れた内容の「トリオ盤」を制作している。そして、レーベルとしての企画型のピアノ・トリオ「スリー・サウンズ」をプロデュースしている。

The 3 Sounds『Here We Come』(写真左)。1960年12月13–14日の録音。ブルーノートの4088番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。ブルーノート・レーベルのプロデュース、唯一のお抱えピアノ・トリオ「The 3 Sounds(スリー・サウンズ)」である。
 

Here-we-come

 
収録曲を見ると「どスタンダード曲」のオンパレードなので、ちょっと引く。この盤こそ、売らんが為のポップなイージーリスニング風のトリオ盤なのでは、と危惧する。が、そこはレーベルとしての企画型のピアノ・トリオ「スリー・サウンズ」。決して、イージーリスニング風のトリオ演奏には陥らない。

まず、それぞれの「どスタンダード曲」に施されるアレンジが意外と「プログレッシヴ」。これだけ「ドスタンダード」だと、ちょっとポップで甘めの聴き易いアレンジをしがちだが、スリー・サウンズは違う。結構、新しい響きで、聴き応えのある、切れ味の良いアレンジを施している。これはいつ聴いても流石だなあ、と思う。

レーベルが企画したピアノ・トリオだからといって、売らんが為のポップなイージーリスニング風のトリオと誤解しては損をする。そこはさすがブルーノート、唯一の企画型ピアノ・トリオ、普通のアプローチで来るわけが無い。確かに、このピアノ・トリオは意外と「プログレッシヴ」。そういうところにも、ブルーノート・レーベルの矜持を感じる。
 
 
 

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2021年9月27日 (月曜日)

硬派で先進的なスリー・サウンズ

The 3 Sounds(スリー・サウンズ)。1950年代から1960年代のブルーノート・レーベルの最初の黄金時代に、唯一レーベルで企画されたピアノ・トリオ。人気ピアノ・トリオとなり、ブルーノート・レーベルの「ドル箱」となった訳だが、我が国では何故か人気がイマイチ。

この「企画された」ところが作為的と捉えられたのか、スタンダード曲中心の判り易い演奏が「俗っぽい」捉えられたのか、何故か人気、評価共にあまり高く無い。あろうことか、このピアノ・トリオの持つ個性と先取性を全く確認せずに「聴く価値無し」のレッテルを貼るのにはビックリした。

The 3 Sounds『Feelin' Good』(写真左)。1960年6月28日の録音。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。鉄壁のピアノ・トリオ。収録曲全8曲中、2曲が有名スタンダード曲、1曲がスリー・サウンドのリーダー、ジーン・ハリス作。他の5曲が「ミュージシャンズ・チューン」。
 

Feelin-good

 
この5曲の「ミュージシャンズ・チューン」の演奏が、この盤のハイライト。ジャズマンが作った、ジャズマンが好んで演奏した曲で、映画音楽曲などをスタンダード化した曲よりも、ジャズを知っているジャズマンが書いた曲の方がジャズとして演奏するのに向いている。コードの扱いとか、リズム&ビートの扱いが、ジャズ演奏を前提として書かれているからであろう。

スリー・サウンズによる、この5曲の「ミュージシャンズ・チューン」の演奏は、当時のジャズの演奏スタイル&内容の先端を行くもので、とても聴き応えがある。スタンダード曲中心のコマーシャルな演奏をイメージして聴くと「火傷する」。筋金入りの硬派なハードバップ演奏あり、モーダルな自由度の高い演奏あり。この盤でのスリー・サウンズは、アーティスティックであり、先進的であり、ストイックである。

演奏全体に適度なテンションが漲り、テクニックは高レベル、切れ味の良い端正な、当時の最先端のハードバップ演奏が繰り広げられる。スリー・サウンズに張られた「コマーシャルで判り易い素人向けのピアノ・トリオ」というレッテルを、全面的に払拭する快作である。以前は入手し難い盤だったが、今では、音楽のサブスク・サイトに音源がアップされている。お勧めのピアノ・トリオ盤である。
 
 
 
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2021年6月21日 (月曜日)

スリー・サウンズの好盤の一枚

1950年代から1960年代のブルーノート・レーベルの最初の黄金時代、唯一のピアノ・トリオを企画し、ブルーノートの人気ピアノ・トリオに押し上げ、ブルーノートの「ドル箱」となったのが「the 3 sounds(スリー・サウンズ)」。我が国ではこの「企画された」ところが作為的に捉えられたのか、スタンダード曲中心の判り易い演奏が「俗っぽい」捉えられたのか、何故か人気、評価共にあまり高く無い。

the 3 sounds『Moods』(写真左)。1960年6月28日の録音。ブルーノートの4044番。ちなみにパーソネルは、Gene Harris (p), Andrew Simpkins (b), Bill Dowdy (ds)。ブルーノート・レーベルの「お抱え」ピアノ・トリオ、スリー・サウンズのスタンダード集である。ちなみに、艶めかしいジャケットの女性は、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンの細君であるルース夫人。

このアルバムだけは、スリー・サウンズのアルバムの中で、我が国のジャズ盤紹介本やジャズ雑誌のピアノ・トリオの特集によく挙がるアルバムである。選曲もスタンダード曲がメイン。とりたてて、スリー・サウンズが他のアルバムと比べて、レベルの高い演奏を繰り広げている訳でも無い。アルバム・ジャケットも女性の横顔だけという平凡なもの。なのに我が国ではスリー・サウンズの代表盤の様に扱われている。
 

Moods-the-3-sounds

 
改めて、この盤のスリー・サウンズの演奏は、他のアルバムと比べても、その演奏レベルは同等。判り易くシンプルな展開、それでいて、演奏テクニックは高く、やっていることは意外と難度が高い。ただ、演奏の雰囲気がとても判り易くシンプルなので、カクテル・ピアノっぽいトリオ演奏と誤解されやすい。それでもこの盤は「スリー・サウンズの代表盤」として、もてはやされる。

恐らく、選曲が「どスタンダード曲」が目立つので、例えば「Love for Sale」「On Green Dolphin Street」「Li'l Darlin'」「Things Ain't What They Used to Be」などだが、ジャズ者初心者向けにピッタリだと、昔の評論家の方々が考えたのかも。

でも、ソニー・スティットの「Loose Walk」や、クリフォード・ブラウンの「Sandu」など、渋い内容のミュージシャンズ・チューンが選曲されていたりで、この辺りはジャズ者初心者向けとは思えないんですけどねえ。

この盤、スリー・サウンズの代表盤という位置づけでは無く、他のスリー・サウンズと同様の、判り易くシンプルな展開の「極上のピアノ・トリオ演奏」がギッシリ詰まっています。この盤も「スリー・サウンズの好盤の一枚」という位置づけでしょうか。
 
 
 

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