ブルーノートらしさの「3要素」
レココレ誌の執筆陣が選んだ「ベスト100」。ブルーノート創立の1939年以降、ジャズの潮流が変わりつつある1968年までにリリースされたアルバムから、ブルーノートらしい「内容と音と響き」、そんな三拍子揃ったブルーノート盤の「ベスト100」を順に聴き直していく企画。今日はその「第11位」。
Sonny Clark『Cool Struttin'』(写真左)。1958年1月5日の録音。ブルーノートの1588番。ちなみにパーソネルは、Sonny Clark (p), Jackie McLean (as), Art Farmer (tp), Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds)。リーダーは、早逝の哀愁ファンキー・ピアノ、ソニー・クラークがリーダー。マクリーンのアルト・サックス、アート・ファーマーのトランペットがフロント2管のクインテット編成。
レココレ誌の執筆陣が選んだ「ベスト100」。1〜10位までのアルバム・タイトルを見ると、頭に「???」が付くアルバムが多かったんだが、この「第11位」にして、やっと、ブルーノートらしいアルバムが来たぞ、という思いがする。
まず、このアルバム、「音」より先に「ジャケット」が、すごくブルーノートらしい。このジャケット・デザインだけでも、ブルーノートらしさの最上位に位置すると極論しても良い。超有名なジャケットだが、確かにこのジャケットは良い。ジャケットから、芳醇なハードバップな演奏が聴こえてきそうな、最高に素敵なジャケットである。
で、音は、と言えば、もうこのアルバムの音については、巷で語り尽くされた感があるのだが、この盤は、ルディ・ヴァン・ゲルダーの「ブルーノートの音」の録音が良好。少しエコーを抑えたデッドでライヴな、管楽器の音がソリッドで心地よい塊になって耳に飛び込んでくる様な、ヴァン・ゲルダーの創る「ブルーノートの音」が、とても良い感じで記録されている。
それと、演奏の質が良い。これは、当時のブルーノートはリハーサルにもギャラを払い、しっかりとアレンジを練り、リハーサルを積んで、本番の録音に臨んでいるので、演奏に破綻がなく、目立ったミスは無い。整然とダイナミックに、思い切った、ポジティヴなパフォーマンスが記録されている。リハーサルを積んだ成果が、この盤にしっかり記録されている。
アレンジも良く練られていて、複数の管のユニゾン&ハーモニーや、コール・アンド・レスポンス、そしてチェイスなど、いわゆる「キメ」のアレンジが優れている。これは、総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの手腕の賜物である。
まとめると、当時のブルーノート盤は、第1に「ルディ・ヴァン・ゲルダーのブルーノートの音」。第2に「リハを積んだことによる演奏の質の高さ」、第3に「キメのアレンジの優秀性」、この3つの要素がしっかりまとまって、当時の「ブルーノートらしさ」が醸成するのだと僕は思っている。
この『Cool Struttin'』は、そんな「3要素」がしっかり出揃った、そして、演奏するジャズマンのベストに近いパフォーマンスが詰まった「名盤」であり、とても「ブルーノートらしい」アルバムだと僕は思う。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて
★ まだまだロックキッズ 【New】 2024.08.24 更新
・イタリアン・プログレの雄「PFM」のアルバム紹介と
エリック・クラプトンの一部のアルバム紹介を移行しました。
・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』の
記事をアップ。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から13年10ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。













最近のコメント