”The Cookers” の夜・その2
「Volume 1」では、客演のリー・モーガンが元気溌剌。一応、この”The Cookers”、ハバード名義だが、この「Volume 1」に限って言えば、モーガン名義にしても良いくらい、モーガン絶好調。完全にハバードを凌駕していた。2曲目「Walkin'」は、なんとハバード不在。ボサ・ロック「Pensativa」では、ちょっと違和感が漂う。
Freddie Hubbard『The Night Of The Cookers Volume 2』(写真左)。1965年4月10日、NYブルックリンの「Club La Marchal」でのライヴ録音。ブルーノートの4208番。ちなみにパーソネルは、Lee Morgan (tp), Freddie Hubbard (tp), James Spaulding (as, fl), Harold Mabern (p), Larry Ridley (b), Pete La Roca (ds), Big Black (congas)。
一昨日、ご紹介した「The Cookers” の夜・その1」(左をクリック)の続編。「Volume 1」では、モーガン絶好調で、ハバードは「軒を貸して母屋乗っ取られる」恰好になった、ハバード名義のライヴ盤ながら、あまりにモーガンが目立ちすぎ。ハバードのレギュラーバンドのライヴに、モーガンが客演した恰好だったのに、である。
それでは、この「Volume 2」はどうか。収録曲は「Jodo」と「Breaking Point」の2曲のみ。収録時間は、どちらも20分を越える長尺ライヴ音源。しかも、どちらもハバードのオリジナル曲。パーソネルは「Volume 1」と同じ。演奏トレンドは「モード・ジャズ」。速いリズム&ビートで、モーダルに疾走するハバードが記録されている。
ここでのハバードは「決まっている」。どうも、ハバードはモーダルな演奏が得意なのかな、と感じる。テクニックが途方も無く抜群なので、様々な演奏トレンドに適応する「器用さ」があるのだが、モード以外の演奏トレンドでは、モードほどに吹きまくることは無い。それは「The Cookers” の夜・その1」を聴けば、ボサ・ロックや、こってこてハードバップな演奏では、モーガンに比べると、やや精彩を欠くのは否めない。
マイルスはハバードのトランペットを評して「奴にあるのはテクニックだけだ」。確かに、モード・ジャズはテクニックが無いと対応出来ない演奏トレンドなのは判る。当然、モード・ジャズをやらせたら、ハバードは無敵だ。他のトランペッターの追従を許さない。フリー・ジャズも無敵。高度なテクニックを駆使して、フリーキーなフレーズを連発する。
逆に、他の演奏トレンドは、テクニックだけでかわすことは出来なくて、歌心とか、ファンクネスとか、ジャズにおける「サムシング」が必要になる。その辺りが、意外とハバードの弱点なのかもしれないなあ、とこのライヴ盤2枚を聴いて思った次第。
「Volume 2」でのハバードは無敵である。モーガンも凄く鯔背なトランペットを吹いているが、ハバードはテクニックの限りを尽くして、モーダルなフレーズを連発し、バンド全体のモーダルな雰囲気を牽引する。どちらが上、という訳では無いが、ハバードはモーダルな演奏に「からきし強い」ということが、この「Volume 2」を聴いて判るかと思う。ハバードの「ハバードらしさ」を聴くには、この「Volume 2」でしょう。
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