夏はボサノバ・ジャズ・その40
タイトルからすると、1962年の録音で、やや落ち目だったゲッツを第一線に押し上げ、ボサノヴァ・ブームを生み出す「きっかけ」ともなったボサノヴァ・ジャズの好盤、Stan Getz & Charlie Byrd 『Jazz Samba』の続編か、アウトテイク集と思ってしまうが、まず、パートナーとなったギタリストが「ルイス・ボンファ」に代わっている。『Jazz Samba』とは全く関係無い、新パーソネルによる、新録音のボサノヴァ・ジャズ盤である。
Stan Getz & Luiz Bonfá『Jazz Samba Encore!』(写真左)。1963年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Stan Getz (ts), Luiz Bonfá (g), Antônio Carlos Jobim (g), Maria Toledo (vo), Tommy Williams, George Duvivier, Don Payne (b), Paulo Ferreira (ds), Jose Carlos, Dave Bailey (ds, perc)。
『Big Band Bossa Nova with Gary McFarland』が、米国仕様のビッグバンドに「おんぶに抱っこ」のイメージだったスタン・ゲッツ。再び、ブラジルのボサノヴァ・ギタリストと組むことで「ゲッツ=ボサノヴァ・ジャズ」の図式を確固たるものにしたかったのかもしれない。ボサノヴァ・ブームを生み出す「きっかけ」ともなったボサノヴァ・ジャズの名盤『Jazz Samba』の夢よもう一度、という感じで「ルイス・ボンファ」と組むことで、その再現を試みている。
この「二匹目のドジョウ」を狙った『Jazz Samba Encore!』が、その狙い通りに、ボサノヴァ・ジャズの好盤として、まとまっているのだから、スタン・ゲッツは「ラッキー・マン」。「二匹目のドジョウ」狙いは大体が失敗に終わるのですが、この盤は、ブラジル系のミュージシャンを招聘、純正ボサノヴァのリズム&ビートの雰囲気を取り込んだ、イージーリスニング志向のボサノヴァ・ジャズに仕上がっている。
ジョビンのスタンダード曲とボンファのオリジナル曲が収録されていて、とりわけジョビンのスタンダード曲が良い。曲が良いし、ボサノヴァの雰囲気を色濃く反映している演奏もグッド。本場ブラジルのミュージシャンの招聘も好要素で、刺激を受けたのか、ゲッツのパフォーマンスが冴えている。結果、『Jazz Samba』と比肩する内容のボサノヴァ・ジャズの好盤に仕上がっている。
本作セッションの好結果が、ゲッツとヴァーヴ・レーベルの自信になったのだろう、本作セッションの僅か1ヶ月後、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、アストラッド・ジルベルト等を迎え、世界的にボサノヴァ・ブームを巻き起こした名盤『Getz/Gilberto』(1964年リリース)を録音することとなる。『Jazz Samba Encore!』は、ボサノヴァ・ジャズの大ブームの始まりを捉えた好盤だろう。
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