ディ・メオラのスペイン志向
ジャズとスペイン。意外と繋がりがある。マイルス・ディヴィスがモード・ジャズをやる時、好んで「スパニッシュ・キー」を使ったので、ジャズとスペインと間柄は強いと感じる。スペインでジャズが盛ん、という訳では無い。そういう傾向から、ジャズをやる時、スパニッシュな雰囲気の旋律を好んで使うジャズマンも沢山いる。
Al Di Meola『Elegant Gypsy』(写真左)。1976年12月〜1977年1月にかけての録音。ちなみにパーソネルは、Al Di Meola (g), Paco de Lucía (g), Jan Hammer, Barry Miles (key), Anthony Jackson (b), Steve Gadd , Lenny White (ds), Mingo Lewis (syn, org, perc)。超絶技巧ギタリスト、アル・ディ・メオラの若き日の好盤である。
曲名を見渡せば、「Midnight Tango」「Mediterranean Sundance」「Race with Devil on Spanish Highway」「Elegant Gypsy Suite」など、スペインを彷彿とする曲名が目立つ。そう、このアルバム、アル・ディ・メオラのスパニッシュ志向な演奏がてんこ盛りなのだ。特に、フラメンコ・ギタリストの「パコ・デ・ルシア」が客演しているのが目を惹く。
パコ・デ・ルシアも超絶技巧なギタリストとして有名。「Mediterranean Sundance」など、超絶技巧なギタリストの共演は、その演奏内容は凄まじいばかりの速弾きテクニックの嵐。絶対に間違わない、そして、誰よりも高速に複雑なフレーズを弾きまくる。これはジャズというより、もはやアクロバットである(笑)。速弾きだけでは無く、その凄まじい速弾きに歌心が伴っているから凄い。
この盤は、チック・コリア率いる「リターン・トゥー・フォーエヴァー(RTF)」を辞した後の録音であるが、このコッテコテの「スパニッシュ志向」は、同じ志向のチックとは相性バッチリ。第2期RTFの2代目ギタリストとして有名を馳せたのは当然のこと。この盤では心ゆくまで「スパニッシュ志向」の演奏を追求している。
パコ・デ・ルシアとの共演した「Mediterranean Sundance」。このパコ・デ・ルシアとの共演、ここでのアコギ2本の絡みは、後にアル、パコ、ジョン・マクラフリンによる、いわゆる「スーパー・ギター・トリオ」が誕生する切っ掛けとなった。この「スーパー・ギター・トリオ」については、2007年1月25日のブログを参照されたい。凄い内容ですよ、これも。
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