お気に入りの「拳銃の報酬」
MJQのアルバムの中では地味な存在のアルバムだが、これがなかなかの内容の佳作なのだ。基本、サウンド・トラックなので、昭和のジャズ者の方々から「コマーシャルだ」と敬遠されていたのかもしれない。だが、実際に聴いてみると、サウンド・トラックという雰囲気が全くしない。MJQのオリジナル・アルバムだ、と言われても、自然と納得してしまう、なかなかの内容。
Modern Jazz Quartet『Music from Odds Against Tomorrow』(写真左)。1959年10月9–10日の録音。邦題「拳銃の報酬」。ちなみにパーソネルは、Modern Jazz Quartet(MJQ)= Milt Jackson (vib), John Lewis (p), Percy Heath (b), Connie Kay (ds)。MJQが、ストーリーに沿って作曲した初めてのサウンド・トラック盤。
まず、冒頭一曲目の「Skating in Central Park」が絶品。もともと、曲自体が絶品。以前、ニューヨークのセントラルパークのスケート場に行ったことがあるが、その時の、目の前に広がる風景、雰囲気が、まさにこの曲の曲想、雰囲気にピッタリ。穏やかな冬の午後の陽射しの中、家族で、恋人同士で、スケートを楽しむ。そんな光景が浮かんでくるような、典雅で流麗で暖かい曲。
この曲をミルト・ジャクソンのヴァイブと、ジョン・ルイスのピアノが、典雅に流麗に暖かく弾き進めて行く。そして、パーシー・ヒースのベースが、この佳曲のベース・ラインをしっかり押さえ、落ち着かせ、コニー・ケイのドラムが、ヴァイブとピアノのインプロに、リズム&ビートのアクセントを小粋に付けていく。絶品の6分7秒である。
この冒頭の「Skating in Central Park」のMJQの演奏のトーンが、以降の5曲に反映されて、サウンド・トラック盤らしからぬ、アルバムとしての音の統一感があって良い感じ。この盤のMJQの演奏のトーンは「クラシックの室内楽的なジャズ・カルテットの演奏」。どこかクラシックの流麗さを宿しつつ、ビートはオフ、アドリブ・フレーズの展開は明らかにジャジー。この盤には「MJQらしい」演奏がてんこ盛りである。
録音については、ちょっと硬質でドンシャリ。オーディオ的にジャズを聴く方々にとっては「駄盤」かもしれないが、演奏内容は豊かで良好、録音状態もあまり気にならない。僕にとっては、この盤、冒頭の「Skating in Central Park」にとどめを刺す。この1曲だけでも僕は満足。2曲目以降もMJQらしさ満載なので、僕にとっては愛聴盤。
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