2024年11月 9日 (土曜日)

この盤が第1位とは意外である

「レコード・コレクターズ 2024年11月号」に珍しくジャズの特集が載った。「ブルー・ノート・ベスト100」。

ブルーノート・レーベルは、1939年にアルフレッド・ライオンによって始められたジャズ・レーベル。1950〜60年代のハード・バップを中心としながらも幅広いスタイルのジャズのアルバムを多数リリース。「1950〜60年代のジャズの変遷を知るなら、ブルーノートを聴けば良い」と言われるくらい、ジャズ史の中で、超重要なレーベルである。

そんなブルーノートの、創立以降、ジャズの潮流が変わりつつあった1968年までにリリースされたアルバムから、レココレ誌の執筆陣が選んだ「ベスト100」が掲載されている。今回、この「ベスト100」を指針として、ここヴァーチャル音楽喫茶「松和」で、順に聴き直してみようと思い立った。100枚相手の聴き直し。一年位、かかるかな。結果は右下のカテゴリー欄に「Blue Noteの100枚」としてアーカイブしていくので、よろしくお願いします。

Eric Dolphy『Out to Lunch』(写真左)。1964年2月25日の録音。ブルーノートの4163番。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (b-cl, fl, as), Freddie Hubbard (tp). Bobby Hutcherson (vib), Richard Davis (b), Tony Williams (ds)。当時、先進的な、先鋭的なジャズを牽引していた精鋭クインテットである。

この盤が「ブルーノート100」の1位に選ばれている。うむむ、どこに焦点を当てるか、によるが、よりによってこの盤か、との想いが頭をよぎる。この盤は、一言で言うと「難解盤」。1位だといって、決して、初心者向けの盤では無い。ジャズの歴史と様々な奏法を聴いてきた、中級から上級向け。なんせ、聴き心地の良いものではない。

リーダーのエリック・ドルフィーのアルト・サックスは、ジャズの伝統に根ざした「前衛志向」。決して、前衛ではないし、フリージャズのリーダーでも無い。ジャズの伝統に根ざした、限りなく自由でユニークなアルト・サックス。マイルスが「コードからの解放」を示唆し、モード奏法を導入して、ジャズの即興演奏の自由度を飛躍的に高めた。そのベクトルの先の、ちょっと外れたところに、ドルフィーはいる。
 

Eric-dolphyout-to-lunch

 
この盤のドルフィーは、完全に「ドルフィー流のモード・ジャズ」。一定のルールと規律に基づいた、ジャズの伝統の枠内で、最大の自由を追求した様な演奏。だが、その自由度溢れるフレーズはドルフィー独特なもの。しかし、その「独特」なフレーズの凸凹と揺らぎが「癖になる」。癖になればドルフィー大好きだし、嫌になればドルフィー嫌いになるほどの強烈な個性。

演奏メンバーそれぞれ、このドルフィー独特の自由度溢れるモーダルなフレーズを踏襲する。まず、モーダルな先鋭的ヴァイブが個性のハッチャーソン。ドルフィー独特のフレーズの雰囲気を踏襲しつつ、ハッチャーソンの個性を踏まえたフレーズを叩きまくる。ドルフィー志向のハッチャーソンのヴァイブといった風情がユニーク。

トランペットのハバードは、テクニックが超優秀が故、ドルフィーのフレーズの「優れた物真似」志向で、「こんな感じでどう」という感じで、ドルフィーのコピー志向のモーダルなフレーズを吹く。創造性と独創性に欠ける嫌いがあるが、バカテクが故の仕業なので仕方がない。ピアノレスなので、このフロント3人のフレーズ展開の自由度はかなり高い。

リチャード・デイヴィスのベースと、トニー・ウイリアムスのドラムは、フリー&アブストラクトにも完全対応する、優れものなリズム隊なので、ドルフィーの、ジャズの伝統に根ざした「前衛志向」の演奏については、全く問題なく対応する。

しかし、このドルフィーの『Out to Lunch』が、「ブルーノート100」の第1位だったのには、ちょっと戸惑った。ジャズ者初心者にはちょっと荷が重いこの盤。確かにジャズ者ベテランからすると、聴いて面白い盤ではあるんだが。でも、やっぱり趣味性が高いかなあ。ジャケットもシュールで、マニアからするとたまらない逸品。とにかく、ブルーノートの名盤の一枚ではある。
 
 

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2024年4月22日 (月曜日)

伝説ベース、ロンの初リーダー作

ジャズ演奏におけるベースの役割は大きい。まず、演奏全体の曲のボトムをしっかり支える。次に、曲のルート音をしっかり押さえて、曲全体の調性を整える。そして、リズム隊として、ドラムとピアノと共同で、曲のリズム&ビートを供給する。

「演奏内容と共演メンバーを活かすも殺すもドラマー次第」というが、ベースもドラマーと同様に、ジャズ演奏における役割は大きい。「演奏内容と共演メンバーを活かすも殺すもベーシスト次第」と言っても過言ではない。

ベースはフロント楽器の演奏のバックで、ベースは音程を出せる楽器なので、低音域のルート音をガッチリ押さえ、フレーズで演奏全体のボトムをしっかり支えることが出来る。ベースは低音域の音程、フレーズでリズム&ビートを供給する。ドラムはアタック音でリズム&ビートを供給する。

Ron Carter『Where?』(写真左)。1961年6月20日の録音。ちなみにパーソネルは、Ron Carter (b, cello), Eric Dolphy (as, b-cl, fl), Mal Waldron (p), George Duvivier (b), Charlie Persip (ds)。モダン・ベーシストのレジェンド、ロン・カーターの初リーダー作である。

ロンが初リーダー作で選んだジャズは「エリック・ドルフィー」。エリック・ドルフィーの唯一無二のモード・ジャズをロンのベースが支え、曲全体の調整を整える役割を担う。それが、ロンの選んだ、自らの初リーダー作のコンセプト。
 

Ron-carterwhere

 
ドルフィーの高速捻れまくりエモーショナルな、かっ飛んだ唯一無二のフレーズの洪水な演奏の「低音域のルート音」をガッチリ押さえ、ドルフィーの個性出まくりのフレーズの「ボトム」をしっかり支える。そして、ロン独特のベースのフレーズでリズム&ビートを供給する。

ドルフィーの高速フレーズに対応するため、アコースティック・ベースを、別のベーシスト、デュビビエにお願いして、ロン自身はアコースティック・ベースをチェロに持ち替えて、高速速弾きな、低音域の音程、フレーズでリズム&ビートを供給し、演奏全体の曲のボトムをしっかり支える。

マル・ウォルドロンが、ロンにしっかりと寄り添う様に、哀愁感溢れるピアノを弾きまくる。ロンのベースと共同で、高速フレーズで演奏全体のボトムをしっかり支える。そして、マルのピアノ、パーシップのドラムと共同で、曲のリズム&ビートを供給する。ドルフィーの唯一無二のモード・ジャズに、ピッタリと寄り添う、一期一会のリズム・セクション。

このドルフィーの「高速捻れまくりエモーショナルな、かっ飛んだ唯一無二のフレーズの洪水な演奏」に追従し、鼓舞し、ガッチリ支える一期一会のリズム・セクションに恵まれたからこそ、この盤におけるドルフィーの快演がある。

ピックアップでベース音を増幅した時代は、ピッチが合っていない、音がボワンボワンで締まりがない、など、低評価がつきまとった時期もあったが、ベースが生音でピッチをきっちり合わせたロンのベースは、やはり優れている。ロンのベースが絶妙にリズム・セクションを牽引し、ドルフィーがそんな相性バッチリのリズム&ビートに乗って疾走する。

「演奏内容と共演メンバーを活かすも殺すもベーシスト次第」ということを改めて教えてくれる、ロンの初リーダー作である。
 
 

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2024年3月18日 (月曜日)

ドルフィーの本質 『Out There』

エリック・ドルフィーはアルト・サックス奏者。この人の吹くフレーズは、一聴すればすぐに「これは変だ」と感じるはずだ。この「これは変だ」は、ジャズ者初心者の方々のみならず、音楽を趣味で聴く人ならば感じるはず。それだけ、このドルフィーの吹くアルトは「並外れた」個性の塊である。

このドルフィーの「これは変だ」は、オーネット・コールマンの類の「変だ」では無い。オーネットは、従来ジャズの決め事の反対をやることによって、ジャズの中でやってはならないことをやることによって、「フリーなジャズ」として従来ジャズからの解放にチャレンジした。

しかし、ドルフィーは違う。ドルフィーにはちゃんとした「独自の法則や決め事」があって、その「独自の法則や決め事」に従って、調子を外したり、音程を上げ下げしたり、ドロドロとして旋律を展開しているのだ。伝統的な技法をきちんと押さえつつ、どこまで自由にアドリブ・フレーズを展開出来るのか。ドルフィーは、その一点に集中している。

Eric Dolphy 『Out There』(写真左)。1960年8月15日の録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (as, fl, cl, bcl), Ron Carter (vc), George Duvivier (b), Louis Hayes (ds)。ドルフィー、2枚目のリーダー作。旋律楽器が全く無い、ピアノレスでドルフィーのワン・ホーンの変則カルテット。バックのリズム隊は、デュヴィヴィエのベースとロンのチェロ、ロイ・へインズのドラム。

この2枚目のリーダー作は「伝統の範囲内」での「従来ジャズの法則や決め事」に乗っ取ったドルフィーを捉えた記録。「伝統の範囲内」での「従来ジャズの法則や決め事」は、ドルフィー独自のモード・ジャズの解釈として捉えている。

ドルフィーのジャズは、常人に理解できる「伝統の範囲内」での「従来ジャズの法則や決め事」に乗っ取った、ドルフィー独自のモード・ジャズの解釈に則ったジャズである。
 

Eric-dolphy-out-there

 
モード・ジャズが基本とは言え、マイルスのモード・ジャズの解釈とは「志向」が異なる。マイルスは、モードでより自由な即興演奏を可能にし、よりクールでヒップな「聴衆に訴求する演奏」を志向し実現したが、ドルフィーは、モード奏法の特徴を最大限に活用して、即興演奏の可能性を大きく広げ、それまでに無い即興フレーズを生み出すことを志向していた様に思う。

この盤では、そんなドルフィーの「モード奏法の特徴を最大限に活用して、即興演奏の可能性を大きく広げ、それまでに無い即興フレーズを生み出す」パフォーマンスが大きくクローズアップされている。旋律楽器が一つも無いこともそのドルフィーの「志向」に沿ったパーソネルだと理解している。

加えて、ドルフィー自ら、バスクラを吹き、フルートを吹くのも、そんなドルフィーの「志向」に則った、楽器による「即興演奏による自由度の獲得」なんだと思ったりする。事実、この盤では、ドルフィーは、バスクラについても、フルートについても、本業のアルト・サックスとは全く異なった即興演奏のアプローチと響きを獲得している。

この盤でのドルフィーは「前衛的」では全く無い。というか、元々ドルフィーは「前衛的」では無い。ドルフィーは、「伝統の範囲内」での「従来ジャズの法則や決め事」に乗っ取って「モード奏法の特徴を最大限に活用して、即興演奏の可能性を大きく広げ、それまでに無い即興フレーズを生み出す」ことに注力している。

その成果が、今までに聴いたことの無い、調子を外したり、音程を上げ下げしたり、ドロドロとして旋律だったりするので「前衛的」と勘違いするだけなのだ。

今一度、「前衛的」の定義の一つを。「常人には理解し難い、過激さや難解さ、奇抜さなどがあるものを表現する際に用いられる」。これは、オーネットのフリー・ジャズ、コルトレーンのフリー・ジャズには当てはまるが、「伝統の範囲内」での「従来ジャズの法則や決め事」に乗っ取ったドルフィーには当てはまらない。
 
 

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2024年3月16日 (土曜日)

異色のドルフィーの 『Caribe』

アルト・サックスの早逝の鬼才、エリック・ドルフィーは独特のモード〜フリー〜アブストラクトなジャズが個性。どこから聴いても、ワン〜ツゥー・フレーズで「これはドルフィー」と判るほどの強烈な個性的ブロウ。そんなドルフィー、単独、もしくはコルトレーンとの共演は理解できるとして、ラテン・ジャズ系のアルバムにも手を染めているのが面白い。

The Latin Jazz Quintet + Eric Dolphy 『Caribe』(写真左)。1960年8月19日の録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (as, fl b-cl), Juan Amalbert (congas), Gene Casey (p), Charlie Simons (vib), Bill Ellington (b), Manny Ramos (ds, timbales)。マルチリード奏者のドルフィーがプレステッジ・レーベルに残したラテン・ジャズ志向のアルバム。パーソネルを見渡せば、フロントがドルフィーのワン・ホーン。

独特のモード〜フリー〜アブストラクトなブロウが個性のドルフィーが、ラテン・ジャズをやる、なんて、どうも信じ難い話。日々の生活費に困って、レーベルの要請に乗って、やむなくやったのかなあ、なんて想像するのだが、実際にこの盤を聴いてみると、意外と真面目に、意外と喜々として、ラテンのリズムに乗って、アルト・サックスを吹き上げているのだから、ちょっと面食らう。
 

The-latin-jazzquinteteric-dolphycaribe

 
ラテン・ジャズ・クインテットにドルフィーが参加した形でのセッションだが、ドルフィーは基本的にノーマルな吹奏がメイン。ドルフィー単独のリーダー作では、ユニークに捻れ、フリーに飛び、モードに戻ったかと思えば、アブストラクトに展開する、という自由闊達な吹奏は極力抑えて、ラテンのリズム&ビートに乗った正統派アルト・サックスな吹奏は、不思議なことに、これはこれで良い感じ。

俗っぽくて大衆受けのする、ちょっと気恥ずかしくなるようなフレーズやリズムが満載のラテン・ジャズが多い中、正統派なアルト・サックスで、切れ味の良いブリリアントなアルト・サックスを吹き上げる傍ら、時々、思い出したように捻れフリーに飛び、モードに走ってアブストラクトに揺れる、先進的なドルフィーのフレーズが、ラテン・ジャズ志向の俗っぽさを払拭している。

ドルフィーが単独でフロントに立っているおかげで、通常のありきたりなラテン・ジャズになっていないところが良い。まあ、異色と言えば異色、ミスマッチといえばミスマッチなドルフィーのラテン・ジャズだが、あのプレスティッジ・レーベルの仕業ゆえ、ユニークな組み合わせで、いつもとは違った顔を見せるドルフィーが聴ける、ということで、前向きに捉え評価すべき企画盤だろう。基本的にノーマルな吹奏がメインのドルフィーが堪能出来る。
 
 

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2023年9月10日 (日曜日)

コルトレーンとドルフィーと....

ジョン・コルトレーンとエリック・ドルフィー。この2人、どうにも「曰く言い難し」の間柄だと感じているのだが、このコルトレーンとドルフィーの共演ライヴというのは、今では「伝説」になっている。

かの有名な、1961年11月のヴィレッジ・ヴァンガードでの共演時のライブ録音が中心になるのだが、共演時のリアルタイムでリリースされた、コルトレーン名義のドルフィーとの共演ライヴの音源は、全てが「コルトレーンはまずまず、ドルフィーは目立たない」ものばかりだった。

21世紀直前まで「やっぱりコルトレーンは凄い、ドルフィーはコルトレーンの前で萎縮して、それほどでも無い」というのが定説だったのだが、1997年、コルトレーン没後30年を記念してリリースされた『The Complete 1961 Village Vanguard Recordings』で、1961年11月のヴィレッジ・ヴァンガードでの共演の全貌が明らかになる。

実は、共演のエリック・ドルフィーが素晴らしい出来で、コルトレーンはドルフィーに当てられてかどうかは判らないが、あまり良いパフォーマンスを残していない、ということが判っている。

が、コルトレーン信奉者は我が国にも沢山いて、そんなコルトレーン信奉者を中心に「1961年11月のヴィレッジ・ヴァンガードでの不調はたまたまで、それを記録されたコルトレーンはついてなかった、なんていう見方もあるのだから、コルトレーンの人気って凄いものがある。

『Evenings At The Village Gate: John Coltrane with Eric Dolphy』(写真左)。1961年8月、NYのライヴハウス、ヴィレッジゲイトでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、John Coltrane (ss,ts), Eric Dolphy (b-cl, as, fl), McCoy Tyner (p), Reggie Workman (b), Art Davis (b), Elvin Jones (ds)。コルトレーンのテナーorソプラノ、ドルフィーのバスクラ orアルト or フルートがフロント2管、タイナーのピアノ、エルヴィンのドラム、そして、ワークマンとデイヴィスのダブル・ベースの変則セクステット編成。

1961年11月のヴィレッジ・ヴァンガードでの共演時のライヴ録音が、コルトレーンとドルフィーの共演の「伝説」だった訳だが、今回の未発表ライヴ音源の登場で、伝説のヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ録音より3ヶ月前、1961年8月のヴレッジゲイトでの共演時のライヴ音源がその「伝説」に加わった。
 

Evenings-at-the-village-gate-john-coltra

 
資料によると「このライヴ音源は、1961年当時、新しい音響システムのテストの一環としてエンジニアのリッチ・アルダーソンによって録音。その後、テープが行方不明になっていたが、近年、ニューヨーク公共図書館にて発見されたもの」とのこと。いや〜、こういう音源がまだまだ残ってるんですね。しかも、内容が抜群の良いし、音も問題無いレベル。素晴らしい発掘ライヴ音源です。

収録曲は「My Favorite Things」「When Lights Are Low」「Impressions」「Greensleeves」「Africa」の5曲。全編1時間20分の圧倒的名演の数々。全ての曲において、コルトレーンは豪快に吹きまくっている。しかし、ドルフィーはそんなコルトレーンを置き去りにして、別次元での即興演奏を展開する。

コルトレーンは明らかに、11月のヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴより吹けていて、コルトレーンもドルフィーも、モーダルな即興演奏の究極を追求しているが、ドルフィーだけが、その特異性、特殊性において、突出している。コルトレーンは、ドルフィーの前では「トラディショナル」。従来のモーダルな演奏の枠の中で即興性を追求している様に感じる。

バックのリズム隊、タイナーのピアノは「いつも通り」の安定度の高い平常運転。エルヴィンはコルトレーンにもドルフィーにも平等に強烈なビートであおり立てる。そして、ワークマンとディヴィスのダブル・ベースは超弩級の重低音ベースで、激烈なフロント2管のインプロの「底」を支える。

このヴィレッジゲイトの発掘ライヴ音源の登場で、ドルフィーのパフォーマンスが「異次元」の輝きを見せていたことを再認識した。コルトレーン名義のドルフィーとの共演盤を聴くと「コルトレーンの前ではドルフィーのパフォーマンスはイマイチやな」と思ってきたが、『The Complete 1961 Village Vanguard Recordings』と『Evenings At The Village Gate: John Coltrane with Eric Dolphy』を聴き通して、ドルフィーのパフォーマンスの方が圧倒的で創造性に優れていることが良く判った。

コルトレーンとドルフィー。コルトレーンが劣っているのではない。コルトレーンはコルトレーンで素晴らしい、他のサックス奏者を寄せ付けない即興性と創造性に溢れていると思う。しかし、ドルフィーは全く別の次元にいる。従来のジャズの即興性、創造性を凌駕して、ドルフィー独自の唯一無二の即興性&創造性を獲得している。全く以て、ドルフィーの早逝が惜しまれる。

しかし、この2つの未発表ライヴ音源『The Complete 1961 Village Vanguard Recordings』と『Evenings At The Village Gate: John Coltrane with Eric Dolphy』が発掘リリースされて良かった。ドルフィーの「真の姿」が確認出来て良かった。
 
 

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2023年2月28日 (火曜日)

僕なりのジャズ超名盤研究・23

 エリック・ドルフィーは、お気に入りのアルト・サックス奏者。ジャズを聴き始めた頃、ドルフィーに出会って、これが即興演奏の極致か、とぶっ飛んで以来、ずっとドルフィーは聴き続けている。

twitter で「朝一番のジャズ盤」や「昼下がりのジャズ盤」、そして、寝る前の「今日のラストのジャズ盤」のご紹介のツイートをしているのだが、ここにはドルフィーなど、メインストリーム志向のジャズの伝統的な展開を踏まえながら、アブストラクトにフリーに、限りなく自由度の高いジャズは登場させていない。刺激が強すぎる、というのが理由。

よって、ドルフィーは、個人的に、バーチャル音楽喫茶『松和』で聴いているのだが、ドルフィーはどのリーダー作を聴いても「駄盤」が無い。どのブロウの平均点以上の優秀なパフォーマンスばかりなので、ドルフィーを感じる上で、アルバムを選ぶ必要は無い。その中でも、敢えてどれが良いのか、と問われれば、僕はこのアルバム2枚を推すことにしている。

Eric Dolphy『At The Five Spot, Vol.1 & Vol.2』(写真左)。1961年7月16日、NYの「Five Spot」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (as, b-cl, fl), Booker Little (tp), Mal Waldron (p), Richard Davis (b), Ed Blackwell (ds)。エリック・ドルフィーのアルト・サックスと、ブッカー・リトルのトランペットがフロント2管のクインテット編成。

このパーソネルのメンバーを今から振り返れば、力量十分、テクニック十分の中堅ジャズマンの中でも「曲者」揃い。出てくる音は、当然「曲者」で、メインストリーム志向のジャズの伝統的な展開を踏まえながら、アブストラクトにフリーに、限りなく自由度の高いジャズが展開される。恐らく、当時、最高レベルの「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」だと思う。
 

Eric-dolphyat-the-five-spot-vol1-vol

 
まず、Vol.1、1曲目の「Fire Waltz」での、冒頭のドルフィーのアルト・サックスの捻れフレーズを聴くだけで、このライヴ盤は「穏やかではない」ことを感じる。捻れてブッ飛んで疾走するドルフィーのアルト。そこに、負けずに捻れてブッ飛んで疾走するブッカー・リトルのトランペットが絡んでくる。限りなく自由に、従来の穏やかなフレーズを踏襲すること皆無の、鋭角にスクエアにスイングする唯一無二なアドリブ・フレーズ。

Vol.1では、スリリングでハイ・テンションな「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」が、これでもか、と言わんばかりに展開する。ジャズとしての「即興演奏」の極致がここにある。

Vol.2は、やや穏やかで懐深い「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」が繰り広げられる。オリジナルLPでは、「Aggression」と「Like Someone in Love」の2曲のみ。ほとんどが「即興演奏の嵐」なんですが、やはり、ドルフィーは尋常では無い。特に、バスクラの「異次元さ」が極めつきで、もうこれは癖になる(笑)。ブッカー・リトルのトランペットも熱くて良いんですが、ドルフィーの「変態度合い」が凄くて、これはまあ(笑)。

Vol.2を聴いていて、ドルフィー&リトルのフロント2管は唯一無二で凄いなあ、と改めて感動。「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」がどんどん自由度高く、自由度高くなって、アブストラクトにフリーに展開しそうになるのだが、決して、メインストリーム志向のジャズの伝統的な展開を逸脱することは無い。このジャズの伝統的な展開にグッと踏みとどまって演奏するところが良い。何度聴いてもグッとくる。

このEric Dolphy『At The Five Spot, Vol.1 & Vol.2』を聴くと、ジャズとしての「即興演奏」というものが良く判る。ジャズの一番の特徴は「即興演奏」というが、このライヴ盤でのドルフィー&リトルのフロント2管のパフォーマンスは、その「即興演奏」の好例だろう。このライヴ盤を聴く度に、ジャズって凄いなあ、と思うのだ。
 
 

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2022年6月28日 (火曜日)

猛暑の日々にラテン・ジャズ

先日、梅雨が明けた関東地方。梅雨明けしたら、しばらく暑い日が続くと言うが、それにしても暑い。暑過ぎる。連日の真夏日。朝からエアコンが無ければ、家の中でも過ごせない。これだけ暑いと思考も鈍る。もはや難しいジャズは聴きたくない。聴いて良く判る、聴いて楽しいジャズが良い。

『The Latin Jazz Quintet』(写真)。1960~61年、NYにて録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (fl, b-cl, sax), Felipe Diaz (vib), Bobby Rodriges (b), Artur Jenkins (p), Tommy Lopez (congas), Luis Ramirez (timbales)。こってこてポップなラテン・ジャズ。しかし、フロント管に、エリック・ドルフィーが参加している異色盤である。

パーソネルを見て「なんなんだ、この盤」と思った。ドルフィー以外、ほとんど知らないメンバーばかり。タイトルから「ラテン・ジャズ」をやっている盤。しかも、ドルフィーがラテン・ジャズをやる、とな? これは途方も無い「駄盤」か、意外と面白い「異色盤」かのどちらかだ。しかし、この最近の酷暑で、難しいジャズは嫌だ。ということで、この不思議なラテン・ジャズ盤を聴くことにした。
 

The-latin-jazz-quintet_1

 
ドルフィーは独特に捻れたサックスを封印して、メンバーの一員として、調和の取れたパフォーマンス。しかし、サックスの基本が相当しっかりしているのだろう、良い音出している。フルートもバスクラも良い音出している。ラテン・ジャズの独特の旋律を、とても良い音で、とても良いブロウで吹き上げている。ドルフィーの全く違った、しかし別の優れた側面を聴いた様な気がして、不思議な高揚感にかられる。

収録曲が面白い。ラテン・ジャズの演奏でありながら、収録曲はジャズ・スタンダード曲がメイン。ラテン・ジャズの企画盤なので、ラテン・ミュージックのヒット曲などを選曲するのが常套手段だが、この盤は違う。ラテン・ジャズの企画盤なのに、収録された演奏は、ジャズ・スタンダードをラテン・ジャズ風にアレンジしたものばかり。これが聴いていて面白い。難しいことを考えること無く、ラテン・ジャズ風にアレンジするとこうなるのか、とあっけらかんと感心するばかりである。

全体の雰囲気は「ラウンジ・サウンド」風なんだが、演奏の基本がしっかりしているので、意外と聴き応えのある「ラテン・ジャズ」に仕上がっているのだから面白い。猛暑の日々に、肩肘張らずにリラックスして楽しんで聴けるジャズ。こういうジャズもたまには良い。
 
 

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  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

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  ・遠い昔、懐かしの『地底探検』

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  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
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2021年8月 1日 (日曜日)

ミンガス・バンドを聴き直す。

Charlis Mingus(チャールズ・ミンガス)の創り出す音が好きだ。もともとは骨太でソリッドなレジェンド級のベーシスト。加えて、コンポーザーでもあり、バンドのリーダーでもある。ミンガスの創り出す音は「ミンガス・ミュージック」と名付けられ、ハードバップが基調であるが、ビッグバンド志向の分厚いバンド・サウンドと自由度の高いアドリブ展開が特徴。

特に、ユニゾン&ハーモニーの音の重ね方とベース・ラインに独特のものがあって、どのアルバムもしばらく聴いていると「あ〜、これはミンガスやな」と判るくらいの強烈な個性である。ミンガスのベースの音は、これまた独特の響きがあって、演奏の中のベースの音を聴くだけで、「このベースってミンガスやな」と判るくらいである。

Charlis Mingus『Mingus In Europe, Vol.1』(写真)。1964年4月26日、西ドイツ(当時)でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Charles Mingus (b), Eric Dolphy (as, b-cl, fl), Clifford Jordan (ts), Jaki Byard (p), Dannie Richmond (ds)。エリック・ドルフィーとクリフォード・ジョーダンが2管フロントのクインテット編成。
 

Mingus-in-europe-vol

 
リズム・セクションは、ミンガスのベースに、バイヤードのピアノ、リッチモンドのドラムで、このリズム・セクションをとってみても、強力かつ唯一無二。そこに、フロント2管、アルトの早逝の鬼才、ドルフィーに、骨太なモーダル・テナーのジョーダンが絡む。振り返って見れば、素晴らしくユニークで強力なクインテットだったことが良く判る。

この盤のライヴ演奏については「とにかく聴いて欲しい」の一言。ミンガス率いる強力リズム隊の強烈なリズム&ビートに乗って、鬼才ドルフィーのアルトが嘶き、フルートが空を舞い、バスクラがファンキーでアーバンな妖しい低音を振り撒く。ジョーダンのテナーが疾走し、モーダルなフレーズを叩き出す。とにかく、バンド全体の疾走感と自由度が半端ない。

ミンガス・バンドはどの時代のアルバムを聴いても、ミンガス・ミュージック独特の音が必ず存在し、ミンガス独特のベースラインが存在していて、その唯一無二な個性は填まったら「とことん癖になる」。特に、ミンガス・バンド在籍時のドルフィーはユニークで素晴らしいの一言。久し振りにミンガス・ミュージックの一端に触れた訳だが、久し振りに、とことん、ミンガス・ミュージックを聴き込みたいと思い始めた。
 
 
 
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  ・Santana『Inner Secrets』1978

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  ・イエスの原点となるアルバム

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  ・この熱い魂を伝えたいんや

 
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2021年2月26日 (金曜日)

ブレーメンのミンガス 1964年

ハードバップからモード・ジャズ、硬派な純ジャズ路線が魅力の「ミンガス・ミュージック」。ジャズ・ベーシストのレジェンド、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)率いるバンドが奏でる純ジャズは、どこまでも「ストレート・アヘッド」。1950年代からミンガスが亡くなる1970年代終盤まで、ミンガス・バンドの奏でるジャズは「ストレート・アヘッド」。

『Charles Mingus @ Bremen 1964 & 1975』(写真左)。チャールズ・ミンガス 1964年と1975年のブレーメン公演のライヴ音源。CD4枚組でのリリース。

CD1とCD2が「1964年4月16日、Sendesaal Radio Bremen’s Studio」での音源。CD3とCD4が「1975年7月9日 Post-Aula Auditorium Recorded by Radio Bremen」の音源。オリジナル・テープからリマスタリングした初の公式リリースである。

今日は、CD1とCD2、1964年4月16日の録音分について語りたい。ちなみにパーソネルは、Johnny Coles (tp). Eric Dolphy (as, fl, b-cl), Clifford Jordan (ts), Jaki Byard (p), Charles Mingus (b), Dannie Richmond (ds)。ミンガスとドルフィーとの最後の共演となった1964年の欧州ツアーでの一コマ。このツアーを終えて欧州に留まったドルフィーは、そのわずか 2ヶ月後に糖尿病の悪化で急逝してしまった。
 
 
Charles-mingus-bremen-1964
 
 
この音源は凄い。当時のミンガス・バンドの最高の演奏が詰まっている。特にエリック・ドルフィーが飛び抜けて凄いパフォーマンスを繰り広げている。一聴してすぐに判る、ドルフィー独特の「不思議に捻れた」フレーズ、エモーショナルでスピリチュアルな、それでいて耳につかない情感溢れるブロウ、エネルギッシュで爽快感溢れるアドリブ展開。この盤のドルフィーは絶好調。

もちろんミンガスのうねる様な、鋼の様な、重低音ベースも素晴らしい。取り分け、ソロをとる時の、ダンディズム溢れる、硬派で無頼漢な超弩級の重低音ベースはミンガスならではのもの。これだけ太くて重い重低音ベースはミンガスのものが一番だろう。それでいて、耳につかず、しっかりとフロントのブロウを支え鼓舞するのだから凄い。

ドルフィーの熱演とミンガスの鼓舞に応える様に、コールズのトランペット、ジョーダンのテナーも好演につぐ好演。ドルフィートのフロント3管はど迫力のユニゾン&ハーモニー。そして、リズム隊のバイアードのピアノ、リッチモンドのドラムもミンガス・ミュージックのリズム&ビートを適切に叩き出す。

今の耳で聴いても、この1964年のミンガス・セクステットは凄い。マイルスの1960年代黄金のクインテットに比肩するパフォーマンスだと思う。何故か我が国では人気が低いミンガスだが、そのパフォーマンスに「凡盤・捨て盤」はない。今回の公式リリース盤も素晴らしい内容。4枚組のちょっと重めのボリュームだが、聴き始めたら、あっと言う間の3時間弱、一気に聴き切ってしまう。好盤です。
 
 

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  ・『TOTO』(宇宙の騎士) 1977

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  ・Yes Songs Side A & Side B

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  ・そしてタツローはメジャーになる
 
  
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2020年4月19日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・166

「サックス好盤」の聴き直しをしている。40年以上もジャズを聴き続けていて、最近「名盤・名演」盤の類をあまり聴く機会が無いことに気がついた。それだけ、ジャズの新盤や発掘盤が沢山リリースされているということで目出度い限りだが、もともとこのバーチャル音楽喫茶『松和』は、ジャズ者初心者向けのアルバムをご紹介するのがメインなので、自分の「ジャズ者初心者時代」の感覚は今でも維持していたい。

ということで、「名盤・名演」のジャズ盤紹介本の情報を基に、自分の感覚で100枚ほど選んで聴き直しをしているのだが、これがまた楽しい。ただ「名盤」という言葉はあまり好きじゃ無いので、「好盤」に置き換えて楽しんでいる。そんな100枚の中で、まだ、このブログでご紹介していない盤が結構あるのに気がついた。これはいかんなあ、ということで、少しずつ、原稿をしたためている。

Eric Dolphy『Last Date』(写真)。 June 2, 1964年6月2日、オランダのHilversumでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (b-cl, fl, as), Misha Mengelberg (p), Jacques Schols (b), Han Bennink (ds)。ドルフィー以外、バックのリズム・セクションは地元オランダのミュージシャン。この録音の後、6月29日に西ベルリンにおいて客死しているので(享年36歳)、実質、この盤がドルフィーのラスト・レコーディングになる。
 
 
Last-date  
 
 
冒頭の「Epistrophy」からドルフィーは快調に飛ばす。伴奏のバス・クラリネットのソロだけで鳥肌モノだ。その「癖の強い」フレージングにゾクゾクする。アドリブ展開に至っては、ドルフィー独特の、ドルフィーにしか吹けない「アブストラクトでエモーショナルでとディショナル」なフレーズをバンバン吹き上げていく。そんなドルフィーのブロウとセロニアス・モンク作の楽曲との相乗効果が凄い。これは明らかに良質のジャズである。

「You don't know what love is」でのドルフィーのフルートにも感動する。このフルート、生前、最も評判が悪かったらしいがとんでもない。その音色、音程の取り方、即興の展開など、ドルフィーのフルート演奏のベストテイクだと思うし、このフルートも鳥肌モノだ。アルト・サックスを吹かせても凄い。ラストの「Miss Ann」など、縦横無尽にアブストラクトに跳ねまくるが、しっかりとトラディショナルに留まるアドリブ・ソロなど、思わず「凄いな〜」と呟いてしまう。

バックのオランダのリズム隊も大健闘。ドルフィーの独特の個性と展開をしっかり踏まえて、精一杯、ドルフィーの縦横無尽な展開に対応する様、努力している様子が良く判る。少なくとも、ドルフィーのソロを阻害していないし、邪魔にはなっていない。このオランダのリズム隊の大健闘が、このライヴ盤を好盤のレベルに押し上げていて、ラスト・レコーディングに相応しい内容になっている。 
 
 
 

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  ・『Down Two Then Left』 1977
  ・『Silk Degrees』 1976

 ★ まだまだロックキッズ  【更新しました】 2020.04.19更新。

  ・レッド・ツェッペリン Ⅰ

 ★ 青春のかけら達  2020.04.01更新。

  ・チューリップのセカンド盤の個性



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