ウェブスター・ミーツ・西海岸
ベン・ウェブスターとウエストコースト・ジャズとの邂逅。ウエストコースト・ジャズの、ほど良くアレンジされた、聴き手に訴求する、小粋なアレンジに乗ったリズム・セクションをバックに、ベン・ウェブスターのオールド・スタイルの、野太くて大らかでダンディズム溢れるテナーが練り歩く。
Ben Webster『At The Renaissance』(写真左)。1960年10月14日、ハリウッド「The Renaissance」でのライヴ録音。コンテンポラリー・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Ben Webster (ts), Jim Hall (g), Jimmy Rowles (p), Red Mitchell (b), Frank Butler (ds)。ジャズ・テナーのオールド・スタイルのレジェンド、ベン・ウェブスターの、1960年のライヴ盤。
冒頭の「Gone with the Wind」は、最初は、ウェブスターのオールド・スタイルのテナーと、ウエスコトーストの洗練されたリズム・セクションが、どこかギクシャクしている様な、なんかアンマッチの様な雰囲気が漂うので、これはミスマッチなのか、と思うんだが、そこは、ジャズ・テナーのオールド・スタイルのレジェンド、ベン・ウェブスターである。
演奏が進むにつれて、ウェブスターのテナーが、ウエスコトーストの洗練されたリズム・セクションの特徴を掴んで、野太くて大らかでダンディズム溢れるテナーが、どこかジェントルに温和にクールになって、ウエスコトーストの洗練されたリズム・セクションに寄り添うように、小粋で小洒落たテナーになって練り歩く。
そうなれば、もう、このメンバーでのセッションは無敵である。ウエストコースト・ジャズの特徴を色濃く反映したリズム・セクションをバックに、ウエストコースト・ジャズ仕様にマイナー・チェンジしたウェブスターが、オールド・スタイルのテナーを吹きまくる。そもそも、ウエストコースト・ジャズに、ウェブスターの様な、こってこてオールド・スタイルのテナーは存在しない。そういう点からも、このライヴ盤の内容は貴重だろう。
ジム・ホールのギターも、ウェブスターのオールド・スタイルのテナーとの相性は良い。ウエストコースト仕様の、洒落てアーバンで流麗な「聴かせるギター」のホールに対して、ウェブスターの野太くて大らかでダンディズム溢れるテナーが、どこかジェントルに温和にクールになって、ホールのギターと協調する様にフロントを仕切る。繊細で流麗なホール、野太くて大らかでダンディズム溢れるウェブスター。良い意味での「好対照」。これが良いフロント・パフォーマンスを実現している。
ジミー・ロウルズのピアノ、レッド。ミッチェルのベース、フランク・バトラーのドラム、いわゆる「ウエストコースト・ジャズ」仕様のリズム・セクション、これが、また好パフォーマンスで、ウェブスター&ホールのフロントをガッチリ支え、聴き応えのあるリズム&ビートを叩き出す。特に、ミッチェルのベースが、演奏全体の「底」をガッチリ掴んで、バンドのパフォーマンス全体の「底」をコントロールしている。
1960年というハードバップの成熟期に、ベン・ウェブスターとウエストコースト・ジャズとの邂逅。一期一会の邂逅セッション「東海岸ミーツ西海岸」の成果。ジャズに境界は無い。良き邂逅は良き「化学反応」を醸し出す。その好例の様な好盤です。
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