2026年1月14日 (水曜日)

フラナガンとミッチェルのデュオ

端正&典雅でブルージーでダンディズム溢れるバップ・ピアノが個性のフラナガンと、ウエストコースト・ジャズを代表する筋金入り硬派な職人ベーシストのミッチェルとのデュオ・セッションの記録。ピアノとベース、フロントとバックの役割分担がやり易いデュオの組みあわせで、この2人のデュオは、ナチュラルにアレンジに頼ること無く、フロント、バック、ほど良く分担した、絶妙のデュオ演奏が繰り広げられている。

Tommy Flanagan & Red Mitchel『You're Me』(写真左)。1980年2月24日の録音。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), Red Mitchell (b)。燻し銀な筋金入りバップ・ピアニストのトミー・フラナガンと、西海岸の硬派な職人ベーシストのレッド・ミッチェルによる「デュオ」アルバムである。

デュオ演奏なので、2人ともが主役。まず、フラナガンは遠慮無く、端正なタッチ、気品あるダイナミズムとダンディズムを併せ持ったバップ・ピアノをガンガンに弾きまくる。基本、ミッド・テンポからバラードの演奏がメインで、ガンガン弾きまくるとは言っても、うるさくはない。ベースのミッチェルのベースラインをよく聴いた、絶妙なアドリブ・フレーズがニクい。
 

Tommy-flanagan-red-mitchelyoure-me

 
ミッチェルのベースは、胴鳴りは少しライトだが、ピッチが合っていて、小気味の良い弾く様なビートは、聴いていて爽快。さすが、ウエストコースト・ジャズでの第一人者ベーシストである。その小気味良い爽やかベースは、フラナガンのバップ・フレーズに心地良く絡んで、演奏全体のぶるーじーさ、ジャジーさ、を増幅する。テクニックもかなりのレベル。ピアノのデュオで、ピアノのフレーズに負けていない。

演奏に必要なリズム&ビートは、フラナガンのピアノとミッチェルのベースで、しっかりと分担対応している。フロントとしてのフレーズも、フラナガンはピアノなんで当然として、ミッチェルのベースがしっかりとフロントのフレーズも担当している。ピッチの合ったベースだからこそ、なせる技。ミッチェルのはじき出すフロントのフレーズが意外とクリエイティヴでエモーショナルで聴き応えがある。

ミッチェルのベースがしっかりとジャジーなリズム&ビートを積極的に供給しているので、フラナガンのピアノの個性と、ミッチェルのベースの個性との相乗効果、化学反応を堪能するには、ドラムは不要。このデュオ盤は、ピアノとベースのデュオとしては秀逸な出来。実は、僕は5年前まで、このデュオ盤を聴いたことが無かった。そして、聴いてビックリ。こんなに優れて、聴いていて楽しいデュオ盤があったとは。それ以来の愛聴デュオ盤の一枚になっている。
 
 
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2026年1月12日 (月曜日)

バップ・ピアニストの本領発揮

トミー・フラナガンは、数々の歴史的名盤の中で、結構な数、サイドマンとして参加しているので「名盤請負人」なんていう不思議な評価をされたりしている。その「名盤請負人」という評価のその真の理由を誰も深掘りしないのは不思議だった。フラガナンはプロ中のプロ、職人中の職人、どんなセッションでも、どんな曲でも、正解のピアノ・パフォーマンスを叩き出す、引き出しの多さを誇ったバップ・ピアニストであった。

Tommy Flanagan『The Magnificent Tommy Flanagan』(写真左)。1981年6月2–3日の録音。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), George Mraz (b), Al Foster (ds)。収録曲が全てスタンダード曲+ミュージシャンズ・チューンで占められた、フラガナンのバップ・ピアノがメインのトリオ演奏が収められた好盤である。

オリジナルのLPバージョンは全8曲。フラナガンのバップ・ピアノ全開。とにかく、バップなピアノを弾きまくる。ピアノ・トリオはピアノが主役。フラガナンはここぞとばかりに、端正で小粋なフレーズをバリバリ弾きまくる。このエネルギッシュでダンディズム溢れるバップ・ピアノこそが、フラガナンの真骨頂。ど迫力のアドリブ・フレーズの連発。
 

Tommy-flanaganthe-magnificent-tommy-flan

 
しかし、フラナガンは、スダンダード曲の魅力的な旋律を歌わせるのが上手い。主旋律のメロディーラインを右手でしっかり押さえつつ、その旋律を浮き上がらせる様な、左手のコンピングが絶妙で、そのアレンジの妙とテクニックがフラガナンは秀でている。「伴奏上手のフラナガン」というのは、こういうところから来ているのだろう。

バックでリズム&ビートを支える、ベースのムラーツとドラムのフォスターも素晴らしいパフォーマンスを繰り広げる。ピッチがしっかりあって、鋼の様にソリッドな弦のブンブン胴なりするベース音が素晴らしい。ドラムのフォスターのドラミングは、完璧なバップ・ドラミング。ポリリズミックに叩きまくる様は、バップ・ドラミングの完成形を聴くようである。

「いぶし銀な職人ピアニスト」や「名盤請負ピアニスト」なんていう訳の判らない形容をされたり、「伴奏上手なサイドマン・ピアニスト」と決めつけられたり、フラガナンのピアノの本質を外した、雰囲気優先の評価がされてきたフラガナンだが、この盤のパフォーマンスを聴いて判るように、フラガナンは筋金入りの「バップ・ピアニスト」。それも、モードとかファンキーに走らない、正真正銘ハードバップど真ん中のバップ・ピアニストである。
 
 

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2025年4月 6日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・280

米国ジャズの拠点は、ニューヨーク、ロスアンゼルスだけで無い。デトロイト、シカゴ、フィラデルフィアも米国ジャズの拠点として有名である。デトロイトもシカゴもフィラデルフィアも、後にニューヨークに進出して有名になったジャズメンの若かりし頃の活動拠点として有名である。

Kenny Burrell『Jazzmen Detroit』(写真左)。1956年4月30日、Hackensack, N.Yでの録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Burrell (g), Pepper Adams (bs), Tommy Flanagan (p), Paul Chambers (b), Kenny Clarke (ds)。

リーダー格のケニー・バレル(写真右)のギターと、ペッパー・アダムスのバリトン・サックス(バリサク)がフロント、トミー・フラナガン(トミフラ)のピアノ、ポール・チェンバース(ポルチェン)のベース、ケニー・クラークのドラムがリズム隊のクインテット編成。

タイトルが「デトロイトのジャズマン達」。バレルとフラナガンはデトロイト生まれ、デトロイト育ち。アダムスはミシガン州ハイランドパーク(デトロイトの飛地)生まれ。チェンバースはピッツバーグ生まれのデトロイト育ち。

クラークだけがピッツバーグ出身。クインテットの5人中、4人がデトロイト出身と言って良い。クラークだけがデトロイトとは縁が無いが、まあ「誤差範囲」か(笑)。
 

Kenny-burrelljazzmen-detroit

 
デトロイトのジャズは「アーバンでブルージーな」ジャズ。フロントのバレル、アダムス共に、録音当時、20歳半ばの若きジャズマン。二人の共通の個性、後の「アーバンでブルージーでアーシー」な個性が、この盤に既に溢れている。

基本はハードバップだが、ニューヨークのものとも、ウエストコーストのものとも雰囲気が異なる。この二人のフロントが牽引する「都会的なブルース・フィーリング」が芳しい。デトロイト・ジャズならではの雰囲気。

加えて、トミフラのピアノが「エレガントでソフィスティケイト」。加えて、伴奏上手なトミフラの面目躍如、流麗でジャジーでどこかアーシーな弾き回しが、フロントの「デトロイト・ジャズ」な雰囲気に彩りを添える。

そして、ポルチェンのベースとクラークのドラムのリズムが、小粋で、こてこてジャジー。このリズム・セクションの醸し出すビートが、デトロイト・ジャズの「肝」の部分をしっかりと担っている。

アダムスのバリサクが一番元気。続いて、バレルのギターがいつになく躍動感があって、溌剌としたアーバンでブルージーな雰囲気を振り撒いて好調。バンド全体のまとまりが絶妙で、トミフラ=ポルチェン=クラークのリズム・セクションの洒脱なパフォーマンスが、演奏全体を引き締め、演奏全体を盛り立てる。良きジャズ、良きハードバップである。
 
 

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2024年6月25日 (火曜日)

トミフラの個性を再認識する。

名盤請負人の異名を持つ、根っからのバップ・ピアニスト「トミー・フラナガン(Tommy Flanagan・以下「トミフラ」と略)」。1970年代後半から、ドイツのレーベル「Enja(エンヤ)」に7枚のリーダー作を残している。トミフラの、米国ジャズらしからぬ「流麗で典雅」な、テクニック確かなピアノの個性が、ホルスト・ウェーバーに響いたのだろう。

Tommy Flanagan『Confirmation』(写真左)。1977年2月4日と1978年11月15日の録音。リリースは1982年。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), George Mraz (b), Elvin Jones (ds, tracks 1, 2, 5 & 6)。1977年2月4日の録音は『Eclypso』セッションの未収録曲(tracks 1, 2, 5 & 6)でトリオ編成。1978年11月15日の録音は『Ballads & Blues』セッションの未収録曲(tracks 3, 4)でデュオ編成。

そう、この『Confirmation』は、トリオ名盤『Eclypso』とデュオ名盤『Ballads & Blues』の未収録曲を集めた「アウトテイク集」。リーダーのトミフラとベーシストのムラーツが、2つのセッションで共通ということで、約1年半程度離れたセッションだが、その演奏内容と雰囲気には違和感は無い。
 

Tommy-flanaganconfirmation  

 
『Eclypso』は、トミフラのバップ・ピアニストとしての「ハードなタッチがご機嫌なトリオ好盤」であったが、その『Eclypso』セッションの未収録曲「Maybe September」「Confirmation」「Cup Bearers」「50-21」は、『Eclypso』収録曲と同様に、溌剌とした、バリバリ弾きまくるバップ・ピアニスト、トミフラの面目躍如なパフォーマンス。

『Ballads & Blues』は、職人ジャズマン同士の素敵なデュオ。その『Ballads & Blues』セッションの未収録曲「How High the Moon」「It Never Entered My Mind」も同様に、ムラーツのベースがブンブンブンと小気味良い正確なビートを刻み、ピッチが合った唄うようなフレーズと弾き出し、ピアノのトミフラは気持ちよさそうに、バラードやブルースのスタンダードを小気味よく弾き綴っていく。見事なデュオ・パフォーマンス。

Enjaレーベルでのトミフラは、本来の「メインの個性」であるバップなピアノをバリバリと弾きまくっている。ムーディーな一面はどこへやら、「流麗で典雅」な雰囲気はそのままに、切れ味良く、明快なタッチでバップなピアノを弾きまくるトミフラ。Enjaレーベルのトミフラの諸作は、そんなトミフラの「メインの個性」をしっかりと伝えてくれる。
 
 

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2024年6月24日 (月曜日)

トミフラの「職人肌テクニック」

名盤請負人の異名を持つ「トミー・フラナガン(Tommy Flanagan・以下「トミフラ」と略)」。トミフラのピアノは伴奏に回ってこそ際立つ、なんて「ピントのズレた」評価もあるが、トミフラは元々はバップなピアニスト。ビ・バップからの流れを汲む「テクニック秀逸、ばりばりピアノを弾きまくる」が、フラナガンの本質。

加えて、トミフラは応用力抜群の職人肌テクニックの持ち主でもある。「伴奏に回ってこそ際立つピアノ」は、そのフロント楽器の個性や音色、フレーズに合った、そのフロント楽器の演奏が際立つフレーズを弾き進める応用力の高さの表れだし、そのセッションの「プロデュース志向にピッタリ合った雰囲気のピアノ」を弾き進めるところも、この職人肌テクニックの賜物である。

『The Tommy Flanagan Trio』(写真左)。1960年5月18日の録音。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), Tommy Potter (b), Roy Haynes (ds)。Prestigeの傍系レーベル「Moodsville」からのリリース。

「Moodsville」は、ジャズ・スタンダード曲をメインに収録、ムーディーな雰囲気の「聴かせるアルバム」の制作を目的としたレーベル。このトミフラのトリオ盤では「Moodsville」レーベルの音志向に忠実に、トミフラは、実にムーディーで洒脱なフレーズを繰り出して、しっとり聴かせるトリオ演奏を展開している。
 

The-tommy-flanagan-trio

 
その収録曲であるが意外と洒落ている。ジャジ・スタンダード曲が「In The Blue of The Evening」「You Go To My Head」「Velvet Moon」「Come Sunday」「Born To Be Blue」「In A Sentimental Mood」の6曲だが、有名な「ど・スタンダード曲」は選ばず、ちょっと小粋でマニアックなスタンダード曲を選んでいるところがニクい。そしてフランガンの自作曲「Jes' Fine」の全7曲。

ムーディーだからといって、トミフラのピアノは優しくはない。しっかりと芯の入った力強いタッチで、スタンダード曲のテーマを明快にメリハリ良く唄い上げる。それでも、うるさくならないのは、トミフラの職人肌テクニック。タッチは力強く、メリハリ良い弾きっぷりだが、音は耳障りにはならない弾き回し。トミフラのピアノテクニックに思わず「唸る」。

スローからミディアム・テンポの演奏で固められていて、実にムーディーで小粋なトリオ演奏である。これといった、大仕掛けな展開は無いのだが、曲毎のアレンジが良く練られていて、どの曲もじっくり聴かせる。特にアドリブ部の展開が洒脱で、コクのある香り高い珈琲を楽しむが如く、心地良い味のある小粋なピアノ・フレーズを楽しむことが出来る。
 
 

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2024年4月28日 (日曜日)

「抑制の美のドーハム」の名演

哀愁のトランペッター、ケニー・ドーハム。キャッチフレーズの「哀愁の」については、ドーハムのワンホーンの名盤『Quiet Kenny』の印象が強くて、彼のキャッチ・フレーズには、頭に「哀愁の」が付くことが多い。

しかし、ドーハムって、もともとはビ・バップ時代から活躍する、筋金入りのバップ・トランペッターであって、基本は「溌剌とした、ビ・バップなトランペット」が身上。バリバリとビ・バップなフレーズを吹きまくるのがドーハム。しかし、音圧は少し弱い。そこが、ちょっと大人し目で、「哀愁」の印象がつきまとうのかもしれない。しかも、時々「フレーズの吹き回しがちょっと危うい」ところがあるが、これは「ご愛嬌」。

Kenny Dorham『Quiet Kenny』(写真左)。1959年11月13日の録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Dorham (tp), Tommy Flanagan (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。ケニー・ドーハムのトランペットがワンホーンのカルテット編成。ドーハムのキャッチ・フレーズの頭に「哀愁の」を付けさせた、ドーハムのハードバップの名盤である。

理由は判らないが、溌剌とした、ビ・バップなトランペッターであるドーハムが、「抑制の美」を発揮したワンホーン盤である。ドーハムのリーダー作の中で、この盤だけ、ドーハムのトランペットが、抑制された、エッジの丸い、柔和でリリカルな音色になっていて、これが選曲された曲調とばっちり合って、ジャズ・トランペットの名盤の一枚となっている。

冒頭の「Lotus Blossom」のテイラーの静かな小刻みなシンバル・ワークから始まるイントロからして、タイトル通り「Quiet(静かな)」雰囲気が濃厚。チェンバースのベースがアジアチックな細かいラインを奏でて、そこにスッと滑り込む様に、ドーハムのトランペットが入ってくる。
 

Kenny-dorhamquiet-kenny

 
その音色が、エッジの丸い、柔和でリリカルな音色で、出てくるフレーズが、「ビ・バップなフレーズをグッと抑制したフレーズ」なのだ。曲調がマイナーなだけに、この抑制されたフレーズに哀愁感がどっぷり漂ってくる。

2曲目の「My Ideal」のスローなテンポの演奏が実に良い。フラナガンの小粋で耽美的なイントロが良い。フラナガンって、この人も基本は「バップなピアニスト」で、バップなフレーズをバリバリ小粋に弾き回すタイプなんだが、この盤では、ドーハムの「抑制された、哀愁のトランペット」に合わせて、抑制された小粋で耽美的なバップ・ピアノを聴かせてくれる。

これが、ほんと、ドーハムの「抑制された、哀愁のトランペット」にバッチリあっていて、ドーハムの「抑制された、哀愁のトランペット」を引き立て、ガッチリとサポートしている。さすが「名盤請負人」のニックネームを持つピアニスト。機微を心得た、その演奏にあった、リーダーの楽器を引き立てる術を熟知している。

この「My Ideal」でのスローなテンポでのドーハムのトランペットも「抑制の美」の極み。スローなテンポであるが、ドーハムのトランペットの弱点であるフレーズがふらついたり、よれたりすることがほとんど無い。堅実にスローなテンポのフレーズを吹き通すドーハムは素晴らしい。

続く「Blue Friday」から「Alone Together」「Blue Spring Shuffle」「I Had the Craziest Dream」、そしてラストの「Old Folks」まで、抑制の美が満載のドーハムのトランペットを堪能することが出来る。この盤での「抑制の美」のドーハムのトランペットは、本来のドーハムの本質とはちょっと外れたところにあると思うのだが、「抑制の美」を表現したジャズ・トランペットとして聴き応えは十分で、名演の類である。

最後に、CDリイシューに追加されたボートラ、CDでのラストの「Mack the Knife」だけはいただけない。ドーハムのトランペットの弱点が顕わになっていて、このボートラだけは僕は蛇足と思う。ちなみに僕は『Quiet Kenny』鑑賞時には、予め「Mack the Knife」はオミットしてから聴いてます(笑)。
 
 

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2024年1月10日 (水曜日)

トミフラ『The Cats』のトレーン

コルトレーンに関する記事の改訂を行なっている。とにかく、当ブログでのコルトレーンの記事は古いものがほとんど。10年以上前のものが大多数で、内容的にも整理されていないものもあり、もう一度、見直さないとなあ、ということで、今回の改訂作業である。

コルトレーンはリーダー作で演奏する場合は、基本的には「我が道を行く」タイプで、サイドマンの音を聴きながら、自分の音を調節したりは滅多にしないタイプ。とにかく、自らの思いのままに「吹きまくる」。

しかし、他のジャズマンのリーダー作にサイドマンとして入る時は、特にリーダーが先輩の場合、「我が道を行く」スタイルを引っ込めで、グループ・サウンドの中で、しっかりと落ち着いて吹き上げることが多い。つまり、コルトレーンの良き個性だけのブロウを捉えるには、意外とサイドマンでの参加のアルバムが良いのでは、と思っている。

Tommy Flanagan『The Cats』(写真左)。1957年4月18日の録音。ちなみにパーソネルは、ちなみにパーソネルは、Idrees Sulieman (tp), John Coltrane (ts), Kenny Burrell (g), Tommy Flanagan (p), Doug Watkins (b), Louis Hayes (ds)。トランペットとテナーの2管+ギターがフロントのセクステット構成。記録では「The Prestige All Stars」と表記されている。

「The Prestige All Stars」=「プレスティッジ・レーベルお得意のジャム・セッション構成」。セクステットとはいえ、その日の急造セクステット。プレスティッジだから、ギャラをケチって、お得意のほとんどリハーサル無しの本番演奏だっただろう。それにしては、この盤の演奏はよくまとまっている。
 

Tommy-flanaganthe-cats

 
その一番の理由は、リーダーのフラナガンのピアノ、ワトキンスのベース、ヘイズのドラムの「ピアノ・トリオ」の演奏が充実しているからだろう。リーダーのフラナガンのピアノは申し分無い。じっくりと渋い、小粋で落ち着いたアドリブを聴かせてくれる。ダグ・ワトキンスもベースも良し、ルイ・ヘイズのドラミングも堅調。

さて、コルトレーンといえば、なかなかのブロウを聴かせてくれる。冒頭の「Minor Mishap」はコルトレーン抜きのクインテットでの演奏。2曲目「How Long Has This Been Going On?」から、コルトレーン登場。明確な「コルトレーン」節でソロを吹く。この時点で、コルトレーンの個性は固まっていたと見て良い、コルトレーンらしい吹奏。

3曲目「Eclypso」では、コルトレーンの高速吹き回しを聴くことが出来る。シーツ・オブ・サウンド一歩手前と言ったところか。続く「Solacium」では、哀愁を漂わせた力感溢れるソロで参加。これもコルトレーンらしい吹奏。そして、ラストの「Tommy's Time」では、流麗なソロを聴かせる。ハードバップ時代のコルトレーンの「良き個性」がこの盤に散りばめられている。

ちなみに、ケニー・バレルのギターがなかなか洒落ている。アドリブ・フレーズは短めだが、イマージネーション溢れるプレイを展開している。逆に、トランペットのシュリーマンだけが「置いてきぼり」。音だけはトランペットらしく鳴るが、テクニック中庸、アドリブは凡庸。シュリーマンだけは「我慢」である。

この盤は、ピアノ+ベース+ピアノのリズム隊の妙技を楽しむのが正解のアルバム。しかし、その中で、コルトレーンとバレルは、上質なパフォーマンスを聴かせてくれる。ハードバップの佳作として、一息つきたくなる時に聴きたくなるジャズ盤の一枚です。
 
 

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2023年12月27日 (水曜日)

モンテローズとフラナガンと。

ジャズの演奏フォーマットの中で、意外と聴き応えがあるのが「デュオ」だと思っている。個人的にずっとデュオ盤を追いかけていることもあるのだが、デュオは聴いていて思うのだが、演奏上の様々な問題をクリアして名演を生み出す努力は涙ぐましいものがある。

二人だけでジャズをやるので、まず、ジャズとして重要なリズム&ビートは誰が担うのか、という問題がある。演奏を進める中で、どちらがフロントに立ち、どちらがバックに回るのか、そして、その交代タイミングは、など、演奏の進め方についての問題がある。当然、演奏する二人の演奏テクニックなど、力量のバランスに関する問題もある。これらを全て良い方向に解決して、ジャズ演奏として、即興演奏として成立させる。これって、結構、大変な作業だと常々思うのだ。

J.R. Monterose & Tommy Flanagan『A Little Pleasure』(写真)。1981年4月6, 7日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、J.R.Monterose (ts,ss), Tommy Flanagan (p)。テナー・サックスとピアノのデュオ演奏である。デュオ演奏をするモンテローズとフラガナンとしては、モンテローズの1959年のリーダー作『The Message』以来の再会セッションになる。
 

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骨太で素直でシンプルでストレート、素性正しき正統派のモンテローズのテナー・サックス。伴奏上手、フロントで演奏する演奏者の個性の応じて、最適の伴奏パフォーマンスを提供する、燻銀な職人ピアニスト、フラナガンのピアノ。モンテローズは1927年生まれで、録音当時は54歳、フラナガンは1930年生まれで、録音当時は51歳。双方、ジャズマンとして、円熟の境地に達した時期、圧倒的に滋味溢れる、ジャジーで奥深いデュオ演奏を聴かせてくれる。

冒頭の「Never Let Me Go」から、カラッとした独特の哀愁感を醸し出しながら、ストレートに吹き上げるモンテローズのテナーと、それに呼応する様に、ジャジーでマイナーなフレーズでバッキングするフラガナン。しかし、フラガナンのピアノの表現&バッキングにおける「引出しの多様さ」には感心することしきり。「Central Park West」での透明感溢れるデュオ演奏も、シンプルで音数も少なく、曲と演奏の良いところだけが耳に届く感じ。この二人のデュオは、円熟期を迎えたジャズマンのベスト・パフォーマンスとして、もっと評価されても良いのでは、と感じます。

ルディ・ヴァン・ゲルダーの手になる録音で音も良い。こんなに素敵な純ジャズ系のデュオ盤が、フュージョン・ジャズ全盛の1981年に録音され、リリースされていたなんて。いやはや、ジャズの懐の深さにはつくづく感心します。この盤、デュオの名盤として、もっと広く聴かれても良い盤だと思います。
 
 

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2023年3月17日 (金曜日)

ジャズ喫茶で流したい・261

以前「幻の名盤」ブームがあって、そこには聴くことはなかなか叶わないが、小粋で味のある雰囲気の、知る人ぞ知る優秀盤のタイトルが多く上がっていた様に思う。しかし、最近、そんな「幻の名盤」の類が、サブスク・サイトからダウンロードで鑑賞出来る様になってきた。良い事である。

Joe Newman with Frank Foster『Good 'n' Groovy』(写真)。1960年3月17日、Van Gelder Studioの録音。ちなみにパーソネルは、Joe Newman (tp), Frank Foster (ts), Tommy Flanagan (p), Eddie Jones (b), Bill English (ds)。ジョー・ニューマンのトランペット、フランク・フォスターのテナーがフロント2管のクインテット編成。

ジョー・ニューマンは、1922年、米国ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。1992年に69歳で鬼籍に入っている。ニューマンの主なキャリアは、カウント・ベイシー楽団の人気トランペッターとして活躍、1967年には、設立に尽力した「ジャズ・インタラクション」の社長に就任した。1970年代から1980年代にかけては数枚のリーダー作を残している。基本的には知る人ぞ知る、玄人好みのトランペッターである。

フランク・フォスターも、カウント・ベイシー楽団の人気テナーマンで、この盤のフロントは、カウント・ベイシー楽団の人気トランペッターとテナーマンがフロントを張っていることになる。そう言えば、ベースのエディー・ジョーンズもカウント・ベイシー楽団の所属ベーシスト。クインテット5人中、3人がベイシー楽団絡みということになる。
 

Joe-newman-with-frank-fostergood-n-groov

 
演奏全体の内容は「ご機嫌なハードバップ・セッション」。モードとかフリーなど、当時のハードバップの先を行く、ジャズ演奏の先進的トレンドに全く関係無く、躍動感溢れるジャジーでバップな演奏がこの盤の最大の個性。

ニューマンのトランペットはブリリアントで水準の上を行くバップ吹奏だし、フォスターのテナーはオーソドックスでオールドスタイルな、モダン・ジャズを地で行くような正統で明らかにハードバップな吹奏。

そして、そこに「名盤請負人」のトミー・フラナガンがピアノで参加している。この盤でのフラガナンは何時にも増して、バップで味のあるモダン・ピアノを聴かせてくれる。速い演奏ではバップなメリハリのある弾き回し、バラードでは典雅で小粋でお洒落なフレーズ連発で、思わず「惚れ惚れ」する。トミフラのピアノは、ニューマンとフォスターの吹奏を見事にサポートして、見事に彩りを添える。そして、トミフラ単体でも、実に魅力的な「小粋な」ピアノを効かせてくれる。

このニューマンのリーダー作、名盤紹介本などでは「トミフラのピアノを聴くべき」アルバムとする向きが多く見受けられるが、どうして、ニューマンのトランペットとフォスターのテナーの寛ぎ溢れる、小粋で味のある吹奏も実に魅力的。アルバム全体の雰囲気、噛めば噛むほど味が出る様な「モダン・ジャズ」は、その魅力満載です。
 
 

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2023年2月25日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・259

「小粋なジャズ」の探求は続く。20世紀のネット時代以前とは違って、現代ではネットを通じて、ジャズ盤の情報が結構、潤沢に入手出来る。「小粋なジャズ」の探索も、ジャズ盤紹介本からネットにシフトして、「これは聴いたことが無いなあ」と感じて即聴きして、これは「小粋なジャズやねえ」と感心する盤に出会うことが多くなった。

『Jay Jay Johnson Quintet / Live at Café Bohemia, 1957』(写真)。1957年2月、NYのカフェ・ボヘミアでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、J.J. Johnson (tb), Bobby Jaspar (ts, fl), Tommy Flanagan (p), Wilbur Little (b), Elvin Jones (ds)。パーソネルを見れば、1957年の『Dial J.J.5』と同一メンバー。内容はこのパーソネルを見るだけで期待出来ることが判る。

1957年は、J.J.にとっては素晴らしい年で、『Dial J.J.5』(1957年1月29, 31日 & 3月14日録音)、『First Place』(1957年4月11,12 & 26日録音)、『Blue Trombone』(1957年4月26日録音)と立て続けに、後世に残る、優れた内容のリーダー作を録音している。そして、このカフェ・ボヘミアでのライヴは『Dial J.J.5』と同一パーソネルでのパフォーマンスになる。
 

Jay-jay-johnson-quintet-live-at-cafe-boh

 
この『Dial J.J.5』のパーソネルの中の、フラナガン・リトル・エルヴィンのピアノ・トリオは、北欧ツアー中にピアノ・トリオの名盤、Tommy Flanagan『Overseas』を録音している。このピアノ・トリオがリズム・セクションを務めているのだ。さぞかし、J.J.とジャスパーのフロント2管は吹きやすかっただろう、このカフェ・ボヘミアのライヴでも、J.J.とジャスパーは、ベストに近い吹きまくりで迫力がある。

そして、このバックを務めるフラナガン・リトル・エルヴィンのリズム・セクションが、小粋で充実したリズム&ビートを叩きだし、フロント2管を完璧にサポートする。フラガナンのバップな弾き回し、リトルの個性的なベースライン、エルヴィンの繊細でダイナミックなブラシワーク。この上質でダイナミックで職人的なリズム・セクションが、このライヴ盤の聴きものにひとつ。

内容充実のハードバップな演奏にグイグイ引き込まれる。1978年に限定LPとして発売以来、一度、小ロットでCDリイシューされただけの「幻の名盤」級のライヴ盤が、今では、サブスク・サイトでダウンロードして、『Dial J.J.5』のパーソネルでのライヴ・パフォーマンスを聴くことが出来る。これは実に有り難いことである。
 
 

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