2025年11月25日 (火曜日)

キースの ”実験音楽サークル” です

キース・ジャレットを、単に「ジャズ・ピアニスト」とだけ捉えたら「怪我をする」。クラスック・ピアニストの顔もあるし、『Restoration Ruin』『Spirits』(ここをクリック)そして『No End』という「実験音楽サークル」(ジャズでもクラシックでもない)=「困ったちゃんなアルバム」に属する作品もある。

ジャズに限っても、ソロ・ピアノとグループ・サウンズ(ジャズロック、スタンダーズ・トリオ、アメリカン・カルテット、ヨーロピアン・カルテット)に限っても多岐に渡るパフォーマンスを繰り広げている。キースのリーダー作を手にする場合は、事前にそのアルバムの内容を把握しておくことをお勧めする。なんか良さそう、という直感だけで選ぶと、とんでもない内容(優れてはいるんだけど)のアルバムを手にしてしまう危険性がある(笑)。

Keith Jarrett『No End』(写真左)。1986年の録音。2013年11月、ECMレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (multi-instrument)。キースがエレクトリック・ギターやベースやドラムスを一人で器用にこなし、オーヴァーダビングによって自力でつくり上げた「実験音楽サークル」(ジャズでもクラシックでもない)に属する1枚である。

キースのジャズ・ピアノのアルバムと思って聴いたら、椅子から滑り落ちる(笑)。一般のジャズ者の方々からすると、なんじゃこりゃ、な内容。すべてのトラックは即興演奏で、エレキギター、フェンダー・ベースギター、タブラ、ドラム、各種パーカッションを使用。また、一部のボーカル(トラック「V」と「XVI」では無言の歌唱)と、主な楽器であるピアノ(ただしトラック「X」のみ)も収録。オーヴァーダビングによる「ソロ/バンド」名義のアルバム。
 

Keith-jarrettno-end

 
自由度が高い、サーキュレーションなファンク的カリプソ的なグルーヴがメイン。このグルーブを醸し出すメイン楽器がエレキ。ピアノは殆ど無い。キースの「ヘタウマ」なエレギ&エレベが、ダルでローファイなグルーヴを醸し出して、単調の様で単調じゃないグルーヴは癖になる。

ロックやアフリカの民族音楽の音世界がメイン、ゴスペル的でアーシーなノリもあり、カリプソ風のイメージもあり、演奏のコンセプトは、ダルでローファイなリズム&ビートによって、統一されている。

この盤は、キースがかって、ジャズに限らず、ロック、ブルース、ファンク、ゴスペル、カリプソ、アフリカ民俗音楽などに愛着を持ち、精通していたことを示唆する。1960年代後半、ジャズロックの範疇で、この音楽ジャンルの多角的取り込みを見出すことが出来たが、1970年代に入って、徐々にその表出度合いは減っていき、1980年代以降では、ジャズの範疇の中では「ときおりちょっと顔を出す」程度なレベルに留まっていた。

本作は、前述の『Spirits』のレコーディングと前後して録音された作品で、そんな「控えていた様々な音楽ジャンルの取り込み」が、これら、1980年代の『Spirits』そして、この『No End』で一気に噴き出た感がある。ピアニスト、キース・ジャレットのイメージとは全くかけ離れたところにある音世界ではあるが、キースを理解する上では避けて通れないアルバムであることは事実。

とにかく、ジャズ者の皆さん、気をつけて鑑賞して下さい。ちなみに僕は意外にこの音世界、好きです。
 
 

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2025年10月18日 (土曜日)

『ウィーン・コンサート 2016』

キース・ジャレットは、2016年の欧米8都市ピアノソロツアーの後、2017年2月15日ニューヨーク・カーネギーホールでのソロコンサートを最後に活動を休止し、ニュージャージー州の自宅で穏やかに暮らしている。今回は、キースが80歳の誕生日を迎えたことを記念し、最後の欧州ソロ・ツアーからの未発表ライヴ音源がリリースされた。今年の6月のことである。

Keith Jarrett『New Vienna』(写真左)。邦題『ウィーン・コンサート 2016』。2016年7月9日、ウィーンの「Goldener Saal, Musikverein」(学友協会黄金大ホール)でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p) のみ。ソロ・ピアノによる(現時点での)最後の欧州ツアー中、オーストリアのウィーンでのコンサートの模様を収めた未発表ライヴ音源である。

同じ欧州ツアーからは7月3日の『ブダペスト・コンサート』,7月6日の『ボルドー・コンサート』が先行リリースされているので、その流れに続くものになる。また、ウィーンでのライヴ録音としては、1991年にウィーン国立歌劇場で録音された『Vienna Concert』をリリースしている。ただし、内容的には因果関係は全く無い。
 

Keith-jarrettnew-vienna

 
このアルバムには9曲の即興演奏と1曲のスタンダード「Somewhere Over The Rainbow(虹の彼方に)」が収録されている。このソロ・ピアノ演奏では、キースのソロ・ピアノの歴史を感じることが出来る様な、バリエーション豊かな内容になっていて、キース者の我々にとっては、ノスタルジーを感じつつ、じっくりと楽しめる内容になっている。

冒頭のワンフレーズから「キースの音」。端正で歯切れ良く明晰なタッチで、最初は、硬派に不協和音とアブストラクトな幾何学的フレーズで「一発かます」。現代音楽寄りで実験色の濃いアプローチが哲学的であり、ビター・スイートなバラード表現もいかにもキースらしい。パルシヴでリズミカルなグルーヴがニュー・エイジっぽくもあり、一転、耽美派ロマンティストの極みのマイルドな展開もあり。ウィーンで、ゴスペル・フォーキーな節回しが出てくるのは嬉しい限り。

全10曲70分弱、コンパクトにまとまった、キースのソロ・ピアノの「ショーケース」の様な内容に、思わず聴き入り、思わずリピートしてしまう。ラストの定番曲「Somewhere Over The Rainbow(虹の彼方に)」が儚くも美しい。このライヴ盤については、例の「唸り声」も少なく、優しさと穏やかさが全体を覆うライヴ・パフォーマンスはいつ聴いても、何度聴いても良い。キース者には必須アイテム。好盤です。
 
 

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2025年9月 7日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・294

キース・ジャレットが、ジャズ・ベースの哲人「チャーリー・ヘイデン」を自宅に招いて行った心温まるデュオ・セッション集である。デュオでの共演はなんと31年ぶり。しかし、キースは「ソロの達人」、ヘイデンは「デュオの達人」。ソロの達人とでデュオの達人が組んでの、極上のメインストリーム・ジャズなデュオ演奏に展開されていく。

Keith Jarrett & Charlie Haden『Jasmine』(写真左)。2007年3月の録音。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p), Charlie Haden (b)。1976年、チャーリー・ヘイデンの『Closeness』の冒頭「Ellen David」以来のヘイデンとキースのデュエット。キースの自宅スタジオでの気軽なセッションを収めたデュオ盤である。

キース自身「事前に準備を整えて録音したものではなく、本当にそのとき偶然に出来た音楽で、二人にしかできえなかったもの」と語るように、とても自然で淡々とした、色彩豊かなピアノとベースのデュオ演奏が展開されいます。いずれの曲にも「作為とプロデュース」が全く感じられなくて、キースとヘイデンが心のままに、デュオ演奏を繰り広げていったのがよく判る。
 

Keith-jarrett-charlie-hadenjasmine

 
キースの他のソロ演奏のように、ダイナミックで幅広な展開で弾き回すのでは無く、ヘイデンのベースの音とフレーズを良く聴き、それに応じるような、ピアノとベースとが「会話」を重ねるような、シンプルでナチュアルなデュオ演奏が続く。収録曲のどれが突出するでもない、皆、同じ流れと雰囲気の中で、淡々と極上の内容を湛えたデュオ演奏を繰り広げていく。

キースのピアノを久し振りに聴いたのだが、これだけリラックスして、プライベートな雰囲気を湛えた、躍動感溢れるパフォーマンスはこの盤の他に無いだろう。また、ヘイデンのベースは、アコースティック・ベースの良いところを前面に出しつつ、キースのピアノに寄り添うようにベースラインを弾き進めていく。もはやこれは名人芸の上を行く極上のレジェンド・パフォーマンスである。それほどまでに、ヘイデンのベースは充実している。

キースは、ライナーノーツで「Call your wife or husband or lover in late at night and sit down listen.(夜遅く、妻、夫、そして恋人、そんな二人でゆっくり腰掛けて聴いてほしい)」と言う言葉で締めくくっている。プライベートな響きと雰囲気を宿した極上のピアノとベースのデュオ。名盤です。
 
 

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2025年4月 9日 (水曜日)

スタンダーズの飽くなき深化

キース・ジャレット(Keith Jarrett)。1945年5月生まれ。今年の5月で80歳になる。2020年10月、米『ニューヨークタイムズ』紙が、2度の脳卒中を起こし、音楽活動の復帰が困難な状況にあることを報じた。現在では、片手でしか演奏できず、本格的な復帰はほぼ絶望的とのこと。

キースのスタンダーズについては、ECMからリリースするアルバムは、ほとんどがライヴ盤だったことを振り返ると、スタンダーズの最後のライヴ盤のリリースが、2013年5月にリリースされた『Somewhere』(2013年5月31日のブログ参照)。2009年7月11日、スイスのルチェルンにて行われた公演を収録した最新ライヴ音源で、この盤以降、新しい年での新作は出ていない。

Keith Jarrett Trio『Up for It』(写真左)。2002年7月16日、フランスのジュアン=レ=パンで開催されたジャズ・ア・ジュアン・フェスティバルでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p), Gary Peacock (b), Jack DeJohnette (ds)。2002年7月に行われたスタンダード・トリオの欧州ツアー中に録音されたもの。

スタンダーズのアルバムの中で、今のところ直近のライヴ録音である『Somewhere』(2009年7月11日の録音)の一枚前、現時点でのスタンダーズのディスコグラフィーの「ラス前」のアルバムになる。

この盤の収録曲が、これまでのスタンダードらしからぬ選曲である。ほぼ全曲、「ど」がつくほどの有名スタンダード曲ばかり。しかも、この日のスタンダーズ、それぞれの「ど」スタンダード曲のアレンジが、シンプルで判り易いアレンジを採用していて、それぞれの曲がイントロから何となく判って、主旋律は「そのもの」ずばり。
 

Keith-jarrett-trioup-for-it  

 
1. If I Were a Bell (Frank Loesser)
2. Butch & Butch (Oliver Nelson)
3. My Funny Valentine
(Richard Rodgers, Lorenz Hart)
4. Scrapple from the Apple (Charlie Parker)
5. Someday My Prince Will Come
(Frank Churchill, Larry Morey)
6. Two Degrees East, Three Degrees West
(John Lewis)
7. Autumn Leaves"/"Up for It
(Joseph Kosma, Jacques Prévert/Keith Jarrett)
 
しかし、それでいて、他のジャズマンのアレンジでは絶対に聴くことのできない、スタンダーズ独特、キース独特の音の重ね方、音の展開で演奏されるのが素晴らしい。聴いていて、すぐに「これって、スタンダーズやね」と判るくらい、独特のアレンジ。だけど、それぞれの曲がイントロから何となく判って、主旋律は「そのもの」ずばり。スタンダード曲の新しいアレンジのバリエーションを聴かせてもらったイメージ。

「If I Were a Bell」「My Funny Valentine」「Someday My Prince Will Come」など、お馴染みのスタンダード曲を、温故知新、それぞれのスタンダード曲の持つ美しい旋律はシンプルに活かし、アドリブ部に入ると、スタンダーズとして、新しい響きにチャレンジする。2002年、結成19年目にして、さらに深化し続けるスタンダーズには頭が下がる思いだ。

フランスで行われた雨の屋外コンサートでのライヴ録音で、メンバーそれぞれが個人的な体調の問題を抱え、雨の中での会場へのアプローチも辛く、演奏前のディナーは雨の中、短時間でのサウンド・チェック等々、コンディションは最悪だったらしいが、演奏自体は、2002年度の「スタンダーズの深化バージョン」の密度の濃い演奏が繰り広げられている。
 
 

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2025年4月 8日 (火曜日)

「スタンダーズ」の安定の好盤

キース・ジャレットは、2018年に2度の脳卒中を発症して以降、療養生活を続けており、ピアノ演奏への復帰は難しいとされている。以前のように弾けなくとも、とにかく元気でさえいてくれれば……と思っている。

お気に入りのジャズ・ピアニストについては、キースは絶対に外せない訳で、キースのアルバムについては、ほぼ全部、聴いている。当ブログでも、キースのアルバムに関する記事についても、順次アップしてきて、残るは10枚程度。今年中にはコンプリートできるかな。

Keith Jarrett Trio『The Out-Of-Towners』(写真左)。2001年7月28日、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場でのライヴ録音。ECMレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p), Gary Peacock (b), Jack DeJohnette (ds)。2001年夏の「スタンダード・トリオ」ヨーロッパツアー中に録音されたライブ盤。

1996年、キースは慢性疲労症候群と診断され、同年の秋以降の活動予定を全てキャンセルして自宅での療養を余儀なくされる。2年の闘病の後、1998年に復活。このライヴ盤は、復活後3年経った頃の録音で、慢性疲労症候群の影響は全く無くなり、療養前のキースが戻っている。

病気療養後のキースのピアノは明らかに変わった(良い意味で)。アドリブ展開については、変にこねくり回さずにシンプルで判り易い展開に変わっている。
 

Keith-jarrett-triothe-outoftowners

 
スタンダード曲の解釈については、変にアレンジせずにシンプルになり、スタンダード曲の持つ個性をストレートに押し出している。そして、大きな声で唸らなくなっている。これは良い。3者3様の演奏に耳を集中させることが出来る。

このライヴ盤でも、その傾向は変わらない。病気療養前、自らを体力的にも精神的にも削りに削って、鬼気迫る、テンションMax、切れ味抜群、限りなく耽美的で、息が詰まる様な、限りなくテクニカルなピアノを限界まで弾ききっていたキースが、療養後、自らを追い込むことはせず、自ら浮かんだイメージを信じて、そのままに、フレーズは捻らない。シンプルにそのままにフレーズは展開される。

アドリブ展開はシンプルそのもの。アレンジやアドリブが、ストレートでシンプルになればなるほど、スタンダード曲の良さがポッカリと浮かび上がってくるから不思議。キースの弾くスタンダード曲の旋律が、以前よりもはっきり判る様にアレンジやアドリブがシンプルなものに変わっているのが判る。

ベースのピーコック、ドラムのデジョネットのソロ・パートの長さが増えたなあ、とも感じる。ピーコックの現代音楽的な、硬質な変則ビートで変幻自在、緩急自在なベースラインが見事。捻れて浮遊するベースライン。ピーコックのベースの個性がはっきり判る。デジョネットの究極な「ポリリズミックなドラミング」も素晴らしい。ダイナミズム溢れる、即興要素満載の変幻自在なドラミングは凄い。

キースのピアノの音が美しい。ピーコックのベースの音がソリッド。デジョネットのドラムの音がポリリズミック。このトリオの出す音は、このキースの「スタンダーズ」トリオでしか出せない音。そんな「スタンダーズ」トリオしか出せない音が、このライヴ盤に詰まっている。安心して聞き込むことの出来る、キースの「スタンダーズ」トリオの安定の好盤である。
 
 

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2024年12月20日 (金曜日)

続『At The Deer Head Inn』

今、キースはどうしているのだろう。2度の脳卒中を起こし、音楽活動の復帰が困難な状況にあることを米『ニューヨークタイムズ』紙が報じたのが、2020年10月。キースいわく、1年掛けてかなりリハビリしたものの、片手でしか演奏できず、「両手演奏のピアノ曲を聴くと、非常にもどかしく感じる」。

ちょっと調べてみたら、ニュージャージー州、オックスフォードの自宅で療養生活を送っているとのこと。以前のように弾けなくとも、とにかく元気でさえいてくれれば…、と願ってやまない今日この頃。そんなある日、キースの新譜リリースの報が流れてきた。

Keith jarrett『Old Country: More from The Deer Head Inn』(写真左)。1992年9月16日、ペンシルベニア州デラウェア・ウォーター・ギャップ地域にある「Deer Head Inn」にてのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p), Gary Peacock (b), Paul Motian (ds)。かつてのキースのホームグラウンド「Deer Head Inn」での「里帰り」ライヴの音源。

キースの2022年リリースの『ボルドー・コンサート』以来の新譜は、1994年リリースのライヴ録音作品『At The Deer Head Inn』の続編である。いや〜驚いた。元々この、1994年リリースの『At The Deer Head Inn』は、キースのトリオ作の中でもお気に入りの作品。このライヴ音源がまだ残っていたとは思わなかったので、リリースのニュースに触れた時には「狂喜乱舞」。

1992年9月16日、この『At The Deer Head Inn』のライヴ録音は、ドラムにジャック・デジョネットの「スタンダーズ」の音よりも、しっかりテンションを張っているのだが、どこかジェントルで、どこか寛いだ雰囲気が漂う、「スタンダーズ」より、音のエッジがラウンドした、柔軟でフレシキビルなトリオ演奏が特徴だった。
 

Old-country-more-from-the-deer-head-inn

 
「この日の夜は、ポコノ山脈の暖かく湿った雨の降る秋の夜だった。部屋には人でいっぱいで、外のポーチではもっと多くの人が網戸越しに聴いていた」ー キース・ジャレット。

今回の続編でも、その雰囲気はしっかり踏襲されている。というか、よりジェントルで、より寛いだ雰囲気が漂う、暖かい雰囲気が加味されたトリオ演奏。前のライヴ盤は、どこか「スタンダーズ」に繋がる部分があったのだが、今回の続編は、明らかに「スタンダーズ」とは異なる雰囲気。これはこれで、実に魅力的な「全く別のスタンダーズ」である。

キースのピアノは「スタンダーズ」と変わらないのだが、やはり、ドラムが変わっているのが、この「全く別のスタンダーズ」の音を生み出しているのだろう。

ダイナミックで切れ味良く挑みかかる様なポリリズムが身上のデジョネット。かたや、このライヴ盤では、ポール・モチアンの品のある変幻自在の柔軟なドラミング。このポール・もちアンのドラミングが、キースに一時の「気分転換」をもたらして、原点回帰なリリカルで透明度を湛えた、キース独特のバップ・ピアノを聴かせてくれる。

キースがプロ・デビューする以前にずっとライブ活動をしていた古巣の「The Deer Head Inn」。そして、16年ぶりのポール・モチアンとのライヴ・セッションということで、キースの「原点回帰」な、切れ味良くリリカルだが、どこか寛いだピアノが聴ける、全曲スタンダードのライヴ音源。

今回のライヴ盤は、当然、1994年リリースの『At The Deer Head Inn』と併せて聴くことをお勧めする。すると、元々の1994年リリースの『At The Deer Head Inn』がもっと好きになり、このライヴ盤の魅力も倍増すること請け合いです。しかし、このシンプルすぎるジャケだけは、どうにかならなかったのだろうか。
 
 

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2024年10月18日 (金曜日)

僕なりの超名盤研究・33『The Köln Concert』

小川隆夫さん著の『ジャズ超名盤研究』を参考にさせていただきつつ、「僕なりのジャズ超名盤研究」をまとめてみようと思い立って、今回までで32枚の「超名盤」について聴き直して、聴き直した時点での感想をブログ記事に綴ってきた。そして、いよいよ、残すは2枚。今回はキース・ジャレットの登場。

 Keith Jarrett『The Köln Concert』(写真左)。1975年1月24日、当時の西ドイツ、ケルンの「Opera House」でのライヴ録音。ECMレコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p) のみ。そう、このライヴ盤は、キースのソロ・ピアノの記録であり、キースの生涯、最大のヒット・アルバムである(LP2枚組のボリュームにも関わらず、である)。

実は、この「ケルン・コンサート」のキースの弾き回しは、他のキースのソロ・ピアノの弾き回しと比べて、ちょっと異質である。「ケルン・コンサート」のパフォーマンスだけが、特別なニュアンスとテクニックで弾き回されている。明らかに、他のキースのソロ・ピアノとは違う。というか、この「ケルン・コンサート」だけが突出している。

キースの耽美的でリリカル、クラシック志向な流麗なフレーズの使用は他にもあるが、ここまで、徹底して、耽美的でリリカルなフレーズとクラシック志向な流麗なフレーズを多用したソロ・パフォーマンスは他に無い。何か、特別な事情があったのではないか、と常々思っていた。

このライヴ盤の研究が進み、他のソロ・ピアノとの比較が進むにつれ、この「ケルン・コンサート」での、ある事件が、この「特別なニュアンスとテクニックで弾き回された」パフォーマンスを生み出した、と解釈されるようになった。その事件とは、Wikipediaから要約させていただくと以下の様になる。

”ライヴに使用するピアノは、当初、キースの要望通り「ベーゼンドルファー290インペリアルコンサートグランドピアノ」を用意するはずだったのが、スタッフの混乱により、ベーゼンドルファーのピアノ(はるかに小さなベビーグランドピアノ)にすり替わってしまった。コンサート直前に間違いに気がついたが、交換にかける時間的余裕も無く、そもそも、外は悪天候で交換用のピアノを搬入することは叶わなかった。しかも、この小型ピアノは調律が満足ではなく、高音域はチープで薄く、低音域は弱く、ペダルは適切に機能しなかった。キースは、この劣悪な状態の小型ピアノを弾かざるを得ない状況に陥った”
 

Keith-jarrettthe-koln-concert

 
しかし、キースはこの劣悪な状態の小型ピアノでソロ・ピアノを敢行すると決意した後、途方もないテクニックと創造力を駆使して、素晴らしいパフォーマンスを実現する。その内容は、

”ジャレットは、演奏中にオスティナートや左手のリズムの揺れ方を使ってベース音を強くした効果を出し、キーボードの中央部分での演奏に集中した。アイヒャーは後に「おそらくジャレットがそのように演奏したのは、良いピアノではなかったからだろう。その音に惚れ込むことができなかったので、最大限に生かす別の方法を見つけたのだろう」と語っている” (Wikipediaから引用)

キースは、この劣悪な状態の小型ピアノを前提に、最高のパフォーマンスを発揮するにはどうしたら良いか、を考え、それを実現した、ということ。いわゆる「弘法筆を選ばず」である。キースが、この劣悪な状態の小型ピアノを使って、最高のパフォーマンスを実現したら、この「ケルン・コンサート」の音になったということで、その結果「特別なニュアンスとテクニックで弾き回された」パフォーマンスを生み出したと思われる。

加えて、このコンサートでのキースの体調は劣悪で、睡眠不足と背中の痛み、コンサート会場にギリギリに着いたので、食事のろくにしていなかった。そんな体調で、劣悪な状態の小型ピアノに向かって、途方もないテクニックと創造力を駆使して、最高のパフォーマンスを披露する。恐らく、キースは「ゾーンに入った」状態にあったのではなかろうか。とにかく紡ぎ出されるフレーズ、ニュアンスは、極上のものばかりである。キースも時々「歓喜の雄叫び、歓喜の唸り声」をあげている。

つまり、この「ケルン・コンサート」の特殊性は、劣悪な状態の小型ピアノと劣悪なキースの体調を前提にした、キースの途方もないテクニックと創造力の賜物、だと言える。当然、キースのソロ・ピアノの中でも、唯一無二、一期一会のパフォーマンスであり、奇跡のパフォーマンスの記録である。

「ケルン・コンサート」のパフォーマンスだけが、特別なニュアンスとテクニックで弾き回されているので、他のキースのソロ・ピアノ盤を聴くと、違和感を感じジャズ者の方々が多くいる。それは当然で、「ケルン・コンサート」が生み出された前提である「劣悪な状態の小型ピアノと劣悪なキースの体調」は、他のソロ・ピアノのパフォーマンスには無いからだ。

しかし、この「ケルン・コンサート」を聴いて判るのは、キース・ジャレットが、途方もないテクニックと創造力を持ち合わせた、不世出のジャズ・ピアニストだった、という事実である。ピアノという楽器を知り尽くし、そのピアノという楽器の能力を最大限に引き出し、自らイメージするフレーズを忠実に音に表現できる。キースはそんな「レジェンド級」のジャズ・ピアニストである。
 
 

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2024年5月12日 (日曜日)

アメリカン4の「契約消化」盤

キースのアメリカン・カルテット。『The Survivors' Suite(邦題:残氓)』を録音した時点で、グループとして終わっていた。続く、ライヴ盤『Eyes of the Heart(邦題:心の瞳)』では、もうカルテットの演奏としても終わっている。キースの曲をキースの指示通り演奏することに「痺れを切らした」レッドマンが、完全にキースのカルテットから離反した。

このアメリカン・カルテットの終焉を記録した2枚のアルバムは、ECMレーベルからのリリース。元々、アメリカン・カルテットは、インパルス・レーベル主体に録音を進めてきた。もうアメリカン・カルテットとしては終わっていたにも関わらず、インパルス・レーベルには、契約が残っていた。キースをはじめとしたアメリカン・カルテットのメンバーは、この契約消化のために、アルバム2枚分の演奏を残さなければならなかった。

Keith Jarrett『Byablue』(写真左)と『Bop-Be』(写真右)である。どちらのアルバムも録音は、1976年10月14–16日。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p, ss, misc. perc), Dewey Redman (ts, misc. perc), Charlie Haden (b), Paul Motian (ds, perc)。「アメリカン・カルテット」再集結。記録によると、14-16日の間に、全19曲を録音している。いわゆる「アメリカン・カルテットのマラソン・セッション」である。
 

Keith-jarrettbyabluebopbe

 
それまでのアメリカン・カルテットのアルバムの収録曲は全て、キースが書いていたのだが、このアメリカン・カルテットの契約消化アルバムについては、キースだけでなく、メンバーそれぞれの自作曲を演奏している。例えば、『Byablue』は、全7曲中、キースの曲は1曲だけ、あとはヘイデンの曲が5曲、マーゴット(キースの妻)の曲が1曲。『Bop-Be』では、全7曲中、キースの曲は1曲だけ。レッドマンの曲が3曲、ヘイデンの曲が2曲、ジャズ・スタンダード曲が1曲。

それぞれのアルバムで、キースは1曲ずつしか提供していない。『Bop-Be』は、レッドマン、ヘイデン、キースの曲が混在。ピアノは全てキースが弾いているので、何とか、アルバムの音の一貫性は最低限保たれているが、アルバム全体の印象はバラエティーに富んだ印象。『Byablue』は7曲中5曲がヘイデンの曲なので、キースのアメリカン・カルテットの音というよりは、ヘイデンのリーダー作の様な雰囲気。

『Byablue』と『Bop-Be』、どちらのアルバムも、キースのアメリカン・カルテットの音世界と捉えることは難しい。それぞれの曲の出来は良いし、演奏自体のレベルは高く、内容もある。だが、アメリカン・カルテットとしての一体感、個性は薄まっていて、アメリカン・カルテットならではの演奏として印象に残るものは無い。やはり、この2枚、アメリカン・カルテットの「消化試合」やったんやなあ、と改めて感じた次第。実に残念なラスト2枚である。
 
 

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2024年5月 7日 (火曜日)

アメリカン・カルテットの終焉

聴くたびに思うのだが、キース・ジャレット率いる「アメリカン・カルテット」って何だったんだろう。モードからフリー、スピリチュアルから、アフリカン・ネイティヴなビートから、アーシーでフォーキーなアメリカン・サウンドから、キースのやりたかった音をごった煮にした音世界。キースは一体、何を表現したかったのか。

Keith Jarrett『Eyes of the Heart』(写真)。邦題「心の瞳」。1976年5月、オーストリアのブレゲンツのコルンマクルト劇場でのライヴ録音。ECMレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p, ss, misc. perc), Dewey Redman (ts, misc. perc), Charlie Haden (b), Paul Motian (ds, perc)。

キースの「アメリカン・カルテット」の最後のライヴ録音盤である。ECMでのスタジオ録音盤の『The Survivors' Suite(邦題:残氓)』の録音の一ヶ月後のライヴ録音になる。このスタジオ録音盤の「The Survivors' Suite」の充実度から期待値が高まるライヴ盤だが、たった一ヶ月で雰囲気はガラッと変わっている。

このライヴ盤の冒頭、妖し気な雰囲気のアフリカンなパーカッションから始まり、そのパーカッションのビートに乗って、レッドマンのテナー・ソロが始まる。レッドマンらしからぬ、耽美的でメロディアスでノーマルな展開のテナーが沁みる。キースは感動を示すうめき声を出す。すると、レッドマンはソロを終えるといなくなってしまう。

しかし、ここから、キース、ヘイデン、モチアンの極上のトリオ演奏が始まる。レッドマンの存在の有無に関係なく、明らかにキース独特の音世界を色濃く宿したトリオ演奏が展開される。このトリオ演奏がなかなか秀逸で、後のスタンダーズ・トリオの音世界を想起させる素晴らしさ。
 

Keith-jarretteyes-of-the-heart

 
この「Eyes of the Heart」の演奏を聴くと、当時、キースが、カルテット内部で問題を抱えていたことを示唆してくれる。もはや、アメリカン・カルテットのグループ・サウンドとしては成立していない。LP時代の「Eyes of the Heart」の後半、パート2に入って10分が経過しても、レッドマンは帰ってこない。キース・トリオの極上演奏は続く。

そして、レッドマンが帰ってきて、再び、極上のテナー・ソロを吹き上げるが、トリオは意に介することなく、演奏をほどなく終える。ラストは息絶える様に、唐突に「パタリ」と終わる。もはや、聴衆に向けての「聴かせる音楽」の質が明らかに低下している。

そして、ラストの「Encore (a-b-c)」は、8ビートに乗った、アーシーでライトなゴスペルチックな響きを宿した明るい演奏。ここでは、レッドマンがテナー・サックスを吹く中、キースがソプラノ・サックスで乱入。テナーのレッドマンを差し置いて、キースがこれまた極上の、スピリチュアルなソプラノ・サックスを吹きまくる。

レッドマンの立つ瀬がない。レッドマンが割り込んでくるが、キースは意に介さない。レッドマンのテナーはらしくない、耽美的でメロディアスでノーマルな展開のテナーのまま、吹くのをやめる。

このライヴ盤を聴いて、キースが、このアメリカン・カルテットでやりたかったのは、「キースの考えるスピリチュアル・ジャズ」では無かったのか。そして、それは、レッドマンの考えるスピリチュアル・ジャズでは無かった。

ものこのライヴ盤のセッションの中では、レッドマンの居場所は無かった。キースとしても、自分の目指すスピリチュアル・ジャズに追従しないテナー・マンと一緒に演奏する訳にはいかない。

このライヴ盤のセッションでは、アメリカン・カルテットは既に終わっている。恐らく、前作『The Survivors' Suite(邦題:残氓)』を録音した時点で終わっていたのだろう。もはや、このライヴ盤には、キースのアメリカン・カルテットの残骸しか残っていない様に感じる。但し、演奏内容は充実している。キースの次なるステップを暗示する音がそこかしこに漂っている。
 
 

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2024年5月 6日 (月曜日)

アメリカン・カルテットの「陽」

今までのキースのアメリカン・カルテットの評価って、どうなんだろう、と思うことがある。同一日、同一メンバーによる2枚のアルバム、『Death and the Flower』と『Back Hand』。

『Death and the Flower』は、我が国では大受けで、スイングジャーナルでゴールド・ディスク賞まで受賞している。しかし、『Back Hand』については、全くの低評価。しかし、ちゃんと聴いて見ると、『Back Hand』も十分に内容のある秀作だと僕は思っている。

Keith Jarrett『Back Hand』(写真左)。1974年10月9–10日の録音。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p, fl, perc), Dewey Redman (ts, musette, perc), Charlie Haden (b), Paul Motian (ds, perc), Guilherme Franco (perc)。キースのアメリカン・カルテットの6枚目のアルバムになる。

冒頭「Inflight」。アーシーなキースの個性全開。アーシーでアフリカンなフレーズを振り撒いて疾走するキースのピアノ。それに追従する、これまた疾走感溢れるモーダルなレッドマンのテナー。そんな疾走するフロントの音のベースを抑え、リズム&ビートをキープする、ヘイデンのベースとモチアンのドラム。

自由度の限りなく高いモーダルな熱い演奏が繰り広げられるのだが、途中から、徐々にフリーに傾いていく。フリーの突入するのかな、と思いきや、また、自由度の限りなく高いモーダルな熱い演奏に戻る。全編、疾走感溢れる演奏に圧倒される。キースのアメリカン・カルテットの真骨頂。

2曲目の「Kuum」では、雰囲気はガラッと変わって、キースの吹くフルートがフリーな唸りをあげ、アフリカンなパーカッションが入っていたと思いきや、今度はレッドマンの吹くミュゼット(17世紀から18世紀にかけてフランスの貴族階級の間で大流行したバグパイプ)が怪しい音色とフレーズでフリーな演奏に参入する。バックのリズム&ビートは、アフリカン・ネイティヴなパーカッションの響き。キースのアメリカン・カルテットでしか聴けない音世界。
 

Keith-jarrettback-hand

 
3曲目の「Vapallia」は、自由度の限りなく高いモーダルなバラード。キースのピアノとレッドマンのテナーが織りなすインタープレイが美しい。極上の耽美的でリリカルでスピリチュアルなフレーズの応酬は、聴いていて惚れ惚れする。この透明度の高いキースのピアノって、どちらかと言えば、ヨーロピアン・カルテット仕様の様な気がする。

ラストのタイトル曲「Back Hand」は、8ビートに乗って、キース流のジャズロック風。根明な躍動感溢れるリズム&ビートに乗って、キースのピアノがどこか少しファンキーに根明に、アメリカンで陽気なジャンプ風のフレーズを弾き進めていく。キースのイメージネーション豊かな長尺のアドリブ展開が見事。

バックでヘイデンの捻れたウォーキング・ベースが唸りをあげている。モチアンの自由度の高い、ポリリズミックなドラミングも見事。この演奏もキースのアメリカン・カルテットでしか聴けない、ならでは、の演奏である。

聴き終えて、この『Back Hand』は、キースのアメリカン・カルテットの「陽」の部分、同一日、同一メンバーによる『Death and the Flower』は、キースのアメリカン・カルテットの「陰」の部分。そう、『Back Hand』と『Death and the Flower』と併せて、アメリカン・カルテットの音世界の全貌を捉えることができる。

米国では、この『Back Hand』については、高い評価を与えられている。我が国では評価が低い、もしくは、アメリカン・カルテットの好盤として、そのアルバム・タイトルが挙がっているのを見たことが無い。

「陽」と「陰」、どちらも優劣つけ難い内容のはずなんだが、たまたま2枚のアルバムに分かれただけで、評価が大きく変わるとは不思議なことである。これって、LP2枚組のアルバムでリリースされていたら、『Back Hand』に収録されている演奏について、我が国での評価はどうなっていたのだろう。
 
 

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