ブルース・ロックなクリスマス盤
この3連休は忙しかった。実家の婆ちゃんが体調不良にて、急遽、様子を見に行きがてら、いろいろと手筈を付ける。そして、何か忘れてるなあ、と思っていて、フッと年賀状を作るのを忘れていたのに気がついた。急遽、実家から舞い戻って、年賀状作りに没頭。ということで、この3連休、バーチャル音楽喫茶『松和』の活動は全面ストップでした。
で、年賀状を作り終えて、やっとこさ、音楽が落ち着いて聴ける。そう言えば、今日はクリスマス・イヴだった。もうこの歳になると、クリスマス・イヴもへったくりも無いのだが、近くの大手ショッピングセンターへの道はどこも渋滞、行き交う家族連れはみなケーキかチキンのボックスを抱えていて、やっぱりクリスマス・イヴかなあ、ということで、今日はクリスマス・ソングを聴くことに。
で、この歳になると、普通のクリスマス・ソングなど、こっぱずかしくて聴けない。なんか小粋で渋いクリスマス・ソング盤はないのかなあ、と探していたら、ありました、ありました。Eric Clapton『Happy Xmas』(写真左)。今年のクリスマスに合わせてリリースされた、ブルース・ロックのレジェンド、エリック・クラプトンのクリスマス・ソング盤である。1970年代からクラプトンを聴き続けて来た者にとっては、なんか「仰け反り」たくなる。今更、クラプトンがクリスマス・ソングでもないだろう、と。
でも、長年、クラプトン者をやってきた自分については、やっぱり、一度は聴きたくなる。裏切られた気分になっても、だ。で、思い切って聴いてみた。ら、これがまあ、小粋で渋いクリスマス・ソング集になっている。有名なクリスマス・ソングをバリバリのブルース・ロック風にアレンジしているのだ。もともと、クリスマス・ソングって、ブルース・ロック風にアレンジし易いコード進行をしているのだが、まさか、クラプトンがこれをやってのけるとは思わなかった。
とにかくヘビーで渋くてブルージー。スローハンド・クラプトンなエレギは渋い音を響き渡らせ、ブルージーなクラプトンのボーカルがこれまた渋い。一言で言うと「大人のクリスマス・ソング盤」ですな。特に冒頭の「ホワイト・クリスマス」は絶品。ビング・クロスビーの歌唱が定番なんだが、このヘビーなブルース・ロック風のアレンジもありやなあ、と思わず感心しました。「きよしこの夜」はちょっとやり過ぎかな。聴いていて、ちょっと赤面します(笑)。
しかし、クラプトンのボーカルは渋いなあ。この渋い低音のクラプトンのボーカルが、甘々なクリスマス・ソングをちょっとビターで硬派なブルース・ロックに仕立てていて、そこにクラプトンのブルージーでヘビーなギターが絡めば、もうそこは「クラプトンの音世界」。ジャズの合間の耳休めに格好のブルース・ロック盤です。「Merry Christmas」。
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