ジョンスコ&ホランドのデュオ
最近のジャズもちゃんと聴いている。ジャズの「今」もしっかり把握しておかないと、過去の名盤の現代に与える影響というのが判り難くなる、と感じている。
コロナ禍の折、どっと新盤のリリースが減少して、もう駄目か、なんて悲観したもんだが、コロナ禍が明けて、順調に新盤のリリース数もコロナ禍前に戻って、新人、旧人、それぞれ、内容のある新盤をリリースしてくれているのは心強い限りだ。
John Scofield & Dave Holland『Memories of Home』(写真左)。2024年8月の録音。ECM盤。ちなみにパーソネルは、John Scofield (g), Dave Holland (b)。現代におけるジャズの巨匠的位置づけの二人、ギタリストのジョン・スコフィールドとベーシストのデイヴ・ホランドのデュオ演奏である。
まず、マイルス・バンド経験者の、革新的なプレイを信条としてきた二人が、しっぽり耽美的静的なデュオ演奏を、ECMレコードの下で録音しリリースする。しかも、ECMレコードお得意のニュー・ジャズな雰囲気は皆無。至極真っ当な、純ジャズ志向のデュオ演奏である。ECMレコードも懐が深くなったなあ、と感心する。
さすが、現代におけるジャズの巨匠的位置づけの二人。デュオ演奏の「肝」である「ダイアローグ」「アドリブ」「余白と間」をバッチリ抑えた、味わい深く、耽美的でクール、静謐でセンシティヴな。極上のデュオ演奏が粛々と展開される。楽器の音も凄く良い音出している。ジョンスコのギター、ホランドのベース。極上である。
ジョンスコは、いつものジョンスコらしい音で、ジョンスコらしいフレーズを繰り出し、素晴らしい。ホランドもフレーズを自由に弾き回している様で、基本的に演奏のベースラインは、しっかり押さえているという神業を披露していて見事。長年の付き合いの中で、お互いがお互いの音を熟知しているからこそ出来る至芸。
二人のデュオは意外な感じだが、コロナ禍の頃、2020年に、もともとツアーを予定したが中止、2021年にやっとツアーを敢行、2024年には2度目のツアーを控えており、レコーディングのアイデアが生まれたそうだ。満を持してのデュオ演奏だったみたい。
2人のデュオは、ウォームで切れ味良く革新的で創造的。現時点ですでに「未来のデュオ名盤」のパフォーマンスに、ついつい繰り返し耳を傾ける。
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