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2026年7月 9日 (木曜日)

タレンタインの寄せ集めの傑作

Stanley Turrentine『The Sugar Man』(写真左)。1971年2月〜6月の録音。CTIの6052番。タレンタインがファンタジー・レコードへ移籍した後にリリースされた本作は、1971年から1973年にかけての4つの異なるセッションから未発表テイクを集めて構成されている。よって、パーソネルは、4つのセッション毎に異なる。セッション毎のパーソネルと概要は以下の通り。

1971年2月セッション、収録曲は、映画主題歌のカバーの4曲目「More」と、タレンタインのオリジナルブルースの6曲目「Just As I Am」。ドン・セベスキーが全体の編曲・指揮を統括し、ラテン・ジャズ界の巨匠チコ・オファリルがブラス(管楽器)セクションのアレンジを担当している。

パーソネルが、Stanley Turrentine (ts), Blue Mitchell (tp), Curtis Fuller (tb). Jerome Richardson (ts, fl), Butch Cornell (org), Dave Friedman (vib), George Benson (g), Ron Carter (b), Billy Cobham (ds), Ray Barretto (conga)。

1971年3月セッション、収録曲は、軽快な4ビートジャズの2曲目「The Stretch」と、優美なナンバー5曲目「Make Me Rainbows」。アレンジはクレジット無し(コンボによるヘッド・アレンジだろう)。パーソネルが、Stanley Turrentine (ts), Butch Cornell (org), Kenny Burrell (g), Ron Carter (b), Billy Cobham (ds), Ray Barretto (conga)。
 

Stanley-turrentinethe-sugar-man

 
1971年4月セッション、収録曲は、ミルトン・ナシメント作のブラジリアン・ナンバーの3曲目「Vera Cruz」。アレンジャーは、エウミール・デオダート。パーソネルが、Stanley Turrentine (ts), Eumir Deodato (el-p), Sivuca (ac-g), Ron Carter (b), Russell George (additional-b), Joao Palma (ds), Airto Moreira, Dom Um Romão (perc), Hubert Laws, George Marge, Romeo Penque, Jerome Richardson (fl)。

1973年6月セッション、収録曲は、ミシェル・ルグランの名曲の1曲目「Pieces of Dreams」。アレンジャー・指揮がボブ・ジェームス。パーソネルが、Stanley Turrentine (ts), Harold Mabern (p), Eric Gale (g), Ron Carter (b), Idris Muhammad (ds), Rubens Bassini (onga)。

4つのセッションの寄せ集めで、アレンジも異なるが、タレンタインのテナーの存在感が抜群で、タレンタインのテナーが、この4つのセッションの寄せ集めアルバムに、圧倒的な統一感を与えている。それほどまでに、タレンタインのテナーは充実している。

異なるパーソネルでの演奏の寄せ集めは、フュージョン・ジャズのアルバム作成の常套手段ではあるので、アルバム全体で統一感があれば、フュージョン・ジャズにおいては問題にならないだろう。

デオダートやボブ・ジェームス、ドン・セベスキー、チコ・オファリルといった豪華なアレンジャー陣が参加しており、CTIらしい洗練されたストリングス・アレンジと、タレンタインの骨太でブルース感溢れる豪快な演奏が、見事に融合したクロスオーバー&フュージョン・ジャズの傑作である。
 
 

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