ジャズ喫茶で流したい・323
マクグリフのオルガンの個性満載。洗練されたブルース感覚、ゴスペルなど教会音楽の取り込み、抜群のタイム感が生み出す泥臭いグルーヴがマクグリフのオルガンの個性。彼独特のアーシー名音色、左手と足鍵盤による強烈なウォーキング・ベース、独特の「間」とパーカッシブな打鍵、そして、ドローバー(音色調整レバー)の見事なコントロール。マクグリフのオルガンは、その響き、音色、弾き回し、どれをとっても独特の個性。
Jimmy McGriff『Electric Funk』(写真左)。1969年9月、NYでの録音。ブルーノートの4350番。ちなみにパーソネルは、Jimmy McGriff (el-org), Blue Mitchell (tp), Stanley Turrentine (ts), Horace Ott (el-p, arr), Unknown (g), Chuck Rainey (el-b), Bernard Purdie (ds)。ギターが誰だか判らないセプテット編成。
ソウル・ジャズ/ジャズ・ファンクな演奏ではあるが、こってこてファンキーなグルーヴに乗って疾走するマクグリフのオルガンは、それまでの4ビート中心のハードバップではない、ジャズ志向のアレンジによる、8ビートの「オルガンで唄う」R&B=ソウル・ミュージックそのものである。なので、それまでのブルーノート4300番台のオルガン・ジャズ盤が陥り易かった、イージーリスニング志向のラウンジ風のオルガン・ジャズからは脱却している。
従来のメンストリーム系のモダン・ジャズとは全く異なるリズム&ビートを底に忍ばせている。ドラムの**バーナード・パーディーとベースのチャック・レイニーという、R&B/ソウル界屈指の黄金コンビがリズム&ビートを支えているところが、この盤の、8ビートのジャズ志向のアレンジによる、「オルガンで唄う」R&B=ソウル・ミュージックな雰囲気、を確実なものにしている。特にエレベの弾き出すベースラインはエグい。
ホレス・オットがアレンジするエネルギッシュなホーン・セクションの存在も大きい。「オルガンで唄う」R&B=ソウル・ミュージックの音世界を、より濃いものにしている。凄まじいファンク・グルーヴでカヴァーした、当時の大ヒットロックバンド、ブラッド・スウェット&ティアーズのヒット曲「Spinning Wheel」も、オットのアレンジに負うところが大きい。
このアルバムは、従来の4ビート&スインギーな純ジャズとは、一線を画すものではあるが、当時のソウル・ジャズ/ジャズ・ファンクの最大の成果の一つ。マクグリフのディスコグラフィーの中でも最高傑作の1つとして良いだろう。コッテコテでスマートで泥臭い、オルガン・グルーヴが全編にわたって炸裂している。ジャズ志向のアレンジによる、8ビートの「オルガンで唄う」R&B=ソウル・ミュージックとして聴けば違和感は全く無い。
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