ECMサウンドの典型のアルバム
ECM1100番台は、ドイツのジャズ・レーベル「ECM Records」が1970年代後半から1980年代にかけてリリースした、カタログ番号が1100〜1199のLPレコードシリーズ。透明感のあるサウンド、欧州的なリリカルな表現、洗練されたニュー・ジャズが多く含まれる時期の作品群である。
Eberhard Weber & Colours『Silent Feet』(写真左)。1977年11月の西ドイツの「Tonstudio」での録音。ECMの1107番。ちなみにパーソネルは、Charlie Mariano (ss, fl), Rainer Brüninghaus (p, syn), Eberhard Weber (b), John Marshall (ds)。ドイツのベース奏者エバーハルト・ウェーバー&カラーズによるアルバム。
1970年代後半から1980年代にかけて、ベーシストのエバーハルト・ウェーバーのサウンドは、ECMレーベル・サウンドの典型だったと思う。この盤では、ロングトーンを強調し、静寂と音の対比を巧みに操る、即興演奏中心、耽美的で印象的な、ECMレーベル独特のニュー・ジャズ・サウンドである。
音の傾向は「スピリチュアル」。演奏の展開は基本はモード。ファンクネスは皆無。どこかクラシックの要素が見え隠れする。典型的な欧州ジャズのサウンド。澄みきった空気感と繊細な音色。引っかかりの無い、滑らかで流麗なフレーズの連続。ロングトーンを多用しているので、キャッチーなサウンド要素が不足しているが故、音世界自体にかすかな浮遊感とネーチャー感がある。
アグレッシヴなドラム、規律溢れるベース。このリズム隊が演奏全体の雰囲気をコントロールしていく。ウェットなソプラノ・サックスの浮遊感が堪らない、冒頭1曲目の「Seriously Deep」、ブリューニングハウスの透明感豊かなピアノが芳しい2曲目「Silent Feet」。幽玄な空気から一転爽やかスピリチュアルに展開する3曲目「Eyes That Can See In The Dark」など長尺3曲の収録。
思索的で骨太なベースが、この盤の演奏の全てをしっかり支えている。リーダー・ベーシスト、エバーハルト・ウェーバーの面目躍如。そして、リズム隊のパートナー、ドラムのジョン・マーシャルが良い感じ。このリズム隊あっての、ウェーバー風のECMニュー・ジャズ。ロングトーンのフレーズを多用しているので、少し間延びがして賛否両論のアルバムではある。しかし、ECMレーベル独特のニュー・ジャズ・サウンドであることは間違い無い。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて
★ まだまだロックキッズ 【New】 2024.01.07 更新
・西海岸ロックの雄、イーグルス・メンバーのソロ盤の
記事をアップ。
★ 松和の「青春のかけら達」 【New】 2024.01.08 更新
・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』
の記事をアップ。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から13年11ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
« ランディの内容あるECM盤です。 | トップページ | 逆説的な ”モンクの個性” の表出 »




コメント