ランディの内容あるECM盤です。
純ジャズにおいては、欧州系については、ECMレーベルのカタログを追いかけている。ちょっとチェックしてみたら、ECMのEM1001〜1099までの「ECM1000番台」については、明らかに現代音楽の「ジャズでは無い」アルバムを除けば、当ブログでの記事アップがコンプリートした。次は、ECM1101〜1199までのECM1100番台である。
Art Lande『Desert Marauders』(写真左)。1977年6月の録音。ECMの1106番。ちなみにパーソネルは、Art Lande (p), Mark Isham (tp, flh), Bill Douglass (b, fl), Kurt Wortman (ds, perc)。米国出身のピアニスト、アート・ランディの4枚目のリーダー作。プロデューサーは、マンフレート・アイヒャー。
相変わらず、リラックスしたウォームな雰囲気のピアノ。クラシックの様に端正。しかし、それは即興演奏を旨としており、ファンクネス皆無、ピアノのフレーズはジャズの香りが濃厚に漂う。決して重く無い、切迫感皆無、適度にリラックスしたミッド・テンポのシンプルな響きのピアノ。フリーでもなければスピリチュアルでも無い。一言で言うと「ネイチャー(自然)」な響き。
ランディのピアノは、ファンクネス皆無、一聴するとクラシックの様な、それでいて、仄かなオフビートのタッチ、リラックスしたライトなピアノ・ソロ。キース、バイラークに比べて、アクが無く、素直で流麗なタッチ。素直なピアノがゆえに、単調に陥り易く、聴き進めて行くと、どの曲も同じ様に聴こえてくるのは「ご愛嬌」。演奏スキルは皆、高い。
透明度が高くネーチャーで暖かい響きのランディのピアノ。アイシャムの抒情溢れる印象的なトランペット&フリューゲルホーンが欧州的に響く。より洗練され、思慮深い、ウォームな雰囲気の典型的なECMなニュー・ジャズが展開される。キャッチーな楽曲があれば、この盤、もっと、ジャズ者の方々に受け入れられたと思う。
ECMレコードが持つリリカルな側面が、良い意味で良く出た作品。アート・ランディ、わが国では全く無名のままで、このアルバムについても、ほとんど知られていない。でも、聴けば判る。この盤には、上質な欧州ジャズが詰まっている。さすがECMレコードといったところか。でも、ランディって米国出身のピアニストなんだよな。ECMマジックである。
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