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2026年1月 6日 (火曜日)

マイルスの ”Four & More” 再聴

このところ、マイルスについていろいろ考える機会があって、マイルスには、アコースティックの側面とエレクトリックの側面、と大きく分けて2つの側面があるが、アコースティック・マイルスの時代、アルバム・レベルでみて、ピークはどこだったんだろう、と、アコースティック・マイルスのアルバムを順に再聴をし始めた。

Miles Davis『Four & More』(写真左)。1964年2月12日のライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Miles Davis (tp) George Coleman (ts) Herbie Hancock (p) Ron Carter (b) Tony Williams (ds)。60年代伝説のクインテットの一歩手前。まだ、テナーがウェイン・ショーターでは無い。ここでのテナーは、ジョージ・コールマン。

僕はこのライヴ盤あたりが、アコースティック・マイルスのピークだったんじゃないかと睨んでいる。とにかく、マイルスのトランペットは「恰好良い」。テクニックも申し分無い、音の揺らぎや躊躇いは一切無い。エモーショナルでクールでヒップ。アドリブ・フレーズは、マイルスの個性全開、イマージネーション豊かで、ケレン味が無い。アコースティック時代のマイルスの吹奏として、最高レベルではないか、と感じている。
 

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加えて、モード・ジャズに対する解釈が、明らかに「マイルス独自の、マイルス流のモード・ジャズ」が完成している。マイルス流のモード奏法が確立していて、自信に満ち満ちた、マイルス流のモーダルな展開が素晴らしい。ビ・バップ時代からアコースティック・ジャズを追求してきたマイルス。ハードバップからモードと奏法のトレンドが変遷する中で、先頭を切って走ってきたマイルス。この盤には、そんなマイルスのアコースティック・ジャズとしての最高到達点が記録されている。

マイルス・ジャズを完全理解していた、ハービー=ロン=トニーの60年代黄金のリズム・セクションに恵まれたことも大きい。このの60年代黄金のリズム・セクションは、マイルスを引きに引き立て、マイルスのトランペットを映えに映えさせる。マイルスにとって、最高のリズム・セクション。ちなみに、コールマンは、以前、マイルスの下にいたコルトレーンの代わり。それも、マイルス・ジャズを邪魔しないコルトレーン。

このマイルスが音楽監督も兼ねた、マイルス・バンドでのマイルスのパフォーマンスが、一番、マイルスらしくて恰好良いアコースティック・マイルスが記録されている様に思う。この後、マイルスは、音楽監督にウェイン・ショーターを迎え、マイルス流モードとはまた違った、ユニークなショーター流のモードに乗って、バップ・トランペットを楽しむことになる。マイルス流のモードに乗った、マイルスのバップ・トランペットは、この『Four & More』あたりが一番の聴きどころなんだと思う。
 
 

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