ステップス・アヘッドの後期第1作
「ステップス(Steps)」。リーダー格、ヴァイブのマイク・マイニエリ(写真右)が「思いついた」グループとのこと。Wikiにその経緯が粋な言葉で綴られている。「7番街の南、ニュー・ヨーク市のナイトクラブで、1979年にアルバイトたちによる冒険的な企てとして、ステップスは始まった」。
1982年に「ステップス(Steps)」という名称がノース・カロライナ州のあるバンドによって商標登録されていることがわかり、それゆえバンドの名前を「ステップス・アヘッド(Steps Ahead)」に変えた。その新しい名前を冠したアルバムを1983年にリリースする。そんなステップス・アヘッドの、大幅にメンバー・チェンジした後期作。
Steps Ahead『N.Y.C.』(写真左)。1989年の作品。ちなみにパーソネルは、Mike Mainieri (vib, syn, p, perc), Bendik (sax, key), Steve Kahn (g), Tony Levin (el-b, chapman stick), Steve Smith (ds)。ロック・ビートの導入とデジタル機器の活用による、フュージョン・ジャズの成熟形。
リーダー格でヴァイブ担当のマイク・マイニエリ以外、メンバー総取っ替え。マイケル・ブレッカーは、ヴィクター・ベイリーは、ピーター・アースキンは、ハイラム・ブロックは、ウォーレン・バーンハートは、みんなどこへいった状態。音的にも、ロック・ビートの大々的導入で、クロスオーバー・ジャズ志向が強化され、デジタル機器の活用によって、音のエッジが鋭く、切れ味の良い音世界が広がる様になった。
しかし、出てくる音は、成熟したクロスオーバー&フュージョン・ジャズの音世界。フロント楽器の奏でるフレーズから、バックのリズム・セクションの叩き出すリズム&ビートまで、洗練された、充実したデジタルの音で演奏される、米国東海岸クロスオーバー&フュージョン・ジャズの音世界。ロック・ビートを優先的に導入したお陰で、ファンクネスが中和され、リズム&ビートの洗練度が上がっている。
マイク・マイニエリが、ミディ仕様のビブラフォンを使用。エレクトリックなヴァイブの音がユニークに響く。ベンデックのキュイーンとねじり上げる様なサックスが印象的。元ジャーニーのスティーブ・スミスのロックなドラムが、ステップス・アヘッドにロック・ビートを供給する。スティーヴ・カーンが、クリエイティヴでインテリジェンス溢れるエレギを披露する。トニー・レビンのエレベが、スミス同様、ロック・ビートなベースラインを供給する。
この大幅メンバー・チェンジ前の、ビッグネームなジャズマン達による、クロスオーバー&フュージョン・フォーマットでのセッション的演奏を、カッチリとプロデュースした、しっかりと作り込んだ感のあるクロスオーバー&フュージョン・ジャズのパフォーマンスに置き換えたかの如くの、ステップス・アヘッド後期、第一作。クロスオーバー&フュージョン・ジャズの傑作の1枚として再評価したい。
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