ピアノ・トリオの代表的名盤 115
バリー・ハリスと言えば、スタイルは「バップ・ピアニスト」。ビ・バップの演奏マナーをハードバップに活かした演奏が個性で、テクニック溢れる流麗な指捌きと簡潔なアドリブ・フレーズが個性。硬質で木訥とした流麗でバップな弾き回しで、ダッド・ダメロンの名曲を弾き倒していく。バップ・ピアノの職人には、こう言った、気の利いたレコーディング企画が良く似合う。
Barry Harris『Barry Harris Plays Tadd Dameron』(写真)。1975年6月4日の録音。Xanaduレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Barry Harris (p), Gene Taylor (b), Leroy Williams (ds)。ピアニストのバリー・ハリスによる、タッド・ダメロン関連の楽曲を収録した企画盤。バップ・ピアノの職人、バリー・ハリスがリーダーのトリオ編成。フュージョン全盛前期の中、1975年の録音になる。
ダメロンの曲が良いので、バリー・ハリスの「バップ・ピアノ」が映えに映える。硬質でハッキリしたタッチの右手が、ダメロンの好曲の持つ「美しいフレーズ」をクッキリ浮き出させる。バップ・ピアノだからとバリバリ弾きまくるだけではない。良い感じで抑揚をつけ、強弱をつけ、歌心満点のアドリブ・フレーズを弾きまくる。
また、硬質でハッキリしたタッチの右手の弾き回しのリズム&ビートを、左手のコード弾きが押さえていく。左手のリズム&ビートに乗った、雄弁で流麗でバップな右手が唄いまくる。そんなハリスのバップ・ピアノが炸裂しまくる。バップ・ピアノはこうでなくっちゃ、と改めて思わせる様な、ハリスの見事な弾きっぷり。バウエル直系というが、唄うが如く、バップなフレーズを弾きこなしていく様は、バリー・ハリス独特の個性だろう。
バップ・ピアノ、パウエル直系のバップ・ピアノとはいえ、唄うが如くのバラード・プレイには、思わず耳をそばだたせる。「If You Could See Me Now」などは絶妙である。ばりばりバップなピアノで、流麗なバラードを唄い上げていく。そう、バラード曲で、ハリスの硬軟自在、緩急自在、変幻自在なプレイが聴ける。1950年代のバップ・ピアノとは一味違う、歌心を備えた、流麗なバップ・ピアノ。聴き心地満点である。
バップでリズム&ビートを刻み、堅実にキープするジーン・テイラーのベースとリロイ・ウィリアムスのドラムも良いパフォーマンスを繰り広げている。バップなピアノ・トリオって、実はリズム&ビートのキープに徹するベースとドラムの出来が重要なんだが、このトリオ演奏については「合格点」。1970年代の純ジャズなピアノ・トリオ盤として、名盤として良い内容ではないでしょうか。
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