ジャズ喫茶で流したい・304
プリズム(PRISM)は、和田アキラ(ギター)と渡辺建(ベース)を中心に1975年に結成された、クロスオーバー&フュージョン・バンド。今となっては、マイナーな存在に甘んじているが、結成当時は人気のバンド。インスト重視、高い演奏レベル、ロックをベースに、ジャズ、エスニカン・ミュージック、プログレッシブ・ロックなどを取り込んだ、ロックからアプローチしたクロスオーバー&フュージョン志向の音世界は、唯一無二な個性だった。
PRISM『SURPRISE』(写真左)。1980年の作品。ちなみにパーソネルは、和田アキラ (g), 佐山雅弘(p, key), 渡辺建 (b), 青山純(ds)。プリズムの、ライヴ盤含めて、デビュー以来、4枚目のアルバム。このアルバムから、ピアノ、キーボードに佐山雅弘、ドラムに青山純が参加している。プリズムの音がダイレクトに伝わってくる、プリズムのキャリア上、最高傑作の誉れ高い秀作である。
プリズムの音が特徴的。リズム&ビートの雰囲気を聴くとクロスオーバー&フュージョン・テイストなんだが、フロントのエレギの音はロック・テイスト。バックの演奏の雰囲気がイニシアチヴを取ると演奏全体の雰囲気はクロスオーバー&フュージョン志向になるが、フロントの和田のエレギがイニシアチヴを取り出すと、途端に演奏全体の雰囲気はロック志向になる。
そして、リズム&ビートが、確実に「和クロスオーバー&フュージョン」仕様。ロックからアプローチした、クロスオーバー&フュージョン・ジャズでありながら、米国のクロスオーバー&フュージョン・ジャズに特徴的な「ファンクネス」が感じられないスンナリ&スッキリした、乾いたオフ・ビートが特徴的。明らかに、プリズムは、日本仕様のクロスオーバー&フュージョン・ジャズ・バンドの代表的存在のひとつなのだ。
そんなリズム&ビートが醸し出す独特のグルーヴ感が堪らない。そんな独特のグルーヴに乗って、和田アキラのバカテク・ギターが疾走する、佐山雅弘のキーボードが飛翔する。和田のギターは当初通りロック・テイスト優先なんだが、佐山雅弘のキーボードはジャジーで、この佐山のジャズ志向のフレーズが、プリズムのクロスオーバー&フュージョン志向を色濃くしている。ロック志向の和田のギター、ジャズ志向の佐山のキーボード。この二者のインタープレイが、このアルバムの音世界を決定付けている。
このプリズムの圧倒的な演奏テクニックと整然としたバンド・アンサンブルは、明らかに日本のフュージョン・バンドの個性。このロックからアプローチしたクロスオーバー&フュージョン志向の音世界は、プリズム独特の音世界。ロック・インストの良いところと、クロスオーバー&フュージョン・インストの良いところを併せ持った音世界は、和ジャズの真骨頂。良いアルバムです。
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