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2025年9月 3日 (水曜日)

ポップなファンキー・ジャズ盤

1966年はブルーノートがリバティ・レコードに買収された時代。ブルーノートにも、アルバム売り上げ第一という「商業主義」が押し寄せ、大衆に受けのわるい、フリーやスピリチュアルを追求するハードなジャズ盤のリリースは少なくなり、大衆受けする、聴き手のニーズに合わせたポップなジャズ盤が多くリリースされる様になる。

Blue Mitchell『Boss Horn』(写真左)。1966年11月17日の録音。ブルーノートの4257番。ちなみにパーソネルは、Blue Mitchell (tp), Junior Cook (ts), Jerry Dodgion (as, fl), Pepper Adams (bs), Julian Priester (tb), Chick Corea (p, 5–6), Cedar Walton (p, 1–4), Gene Taylor (b), Mickey Roker (ds), Duke Pearson (arr)。フロント5管、ピアノがメインのリズム・セクションの、オクテット編成(8人編成)。

内容的には、聴き易い、聴いて楽しい、ファンキー・ジャズ。アレンジ的には、ジャズロックあり、ソウル・ジャズあり、モード・ジャズあり。でも、演奏のトーンの根っこは「ファンキー・ジャズ」。フロント5管、ミッチェルのトランペット、クックのテナー・サックス、ダジォンのアルト・サックス、アダムスのバリサク、プリースターのトロンボーンのユニゾン&ハーモニーが効いて、ファンクネスが溢れている。
 

Blue-mitchellboss-horn
 

1曲目「Millie」は、ピアソン作曲のジャズ・ロック。フレーズ的には、ハンコックの「ウォーター・メロンマン」を彷彿とさせる印象的なブレイクが特徴のジャズロック。2曲目「O Mama Enit」は、ミッチェル作曲のカリプソ・ナンバー。3曲目はスタンダード曲の「I Should Care」。ファンキーなアレンジが心地良い。4曲目「Rigor Mortez」は再び、ジャス・ロック。

5曲目「Tones for Joan's Bones」とラストの「Straight Up and Down」は、チック・コリア作のファンキー・モード・ジャズ。この2曲、チックの作であるが、これが実に内容に富んでいる。ファンキーな雰囲気を宿したモード・ジャズで、特に、チックのピアノのモーダルなアドリブ展開が「聴きもの」。アルバムの中で、この2曲が内容的に突出している。

アルバム全体に「聴き易さ」が前面に出ていて、ファンキー・ジャズ志向のイージーリスニング・ジャズと捉えても良い内容だが、演奏自体はしっかりとモダン・ジャズしていて、この点は「さすがブルーノート」と再認識させてくれる。この盤でも、ピアソンのアレンジがふるっていて、アルバム全体の雰囲気を、上質なモダン・ジャズとしているのか、このピアソンのアレンジによるところが大きい。
 
 

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