ルーさん流のソウル・ジャズ
タイトルの「シンガリン (Shing-A-Ling) 」とはブガルーから派生したダンス・ミュージック、ラテン・ソウル・ミュージックとのこと。前作が『Alligator Bogaloo』だから、その続編という意味合いもあるのかな、と想像する。
Lou Donaldson『Mr. Shing-A-Ling』(写真左)。1967年10月27日の録音。ブルーノートの4271番。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Blue Mitchell (tp), Lonnie Smith (org), Jimmy Ponder (g), Leo Morris (ds)。
リーダーのルー・ドナルドソン(以降ルーさん)のアルト・サックスとブルー・ミッチェルのトランペットがフロント2管、オルガン+ギター+ドラムがリズム・セクションを担う変則クインテット編成。ピアノの代わりにオルガン、そして、オルガンがベースを兼ねている。
そして、このアルバムの音はというと、こってこてのソウル・ジャズの音世界。しかし、ジャジーな雰囲気は濃厚に残っている、という、一言でまとめると「ジャジーな雰囲気が素敵な、こってこってのソウル・ジャズ」という内容。さすが、こってこてのソウル・ジャズ、ノリが抜群に良い。実にグルーヴィーで、ゆるゆるにダンサフル。
冒頭の「Ode To Billy Joe」から、ルーさん流のソウル・ジャズが炸裂。ボビー・ジェントリーの全米チャートNo.1曲のカヴァー演奏だが、これがもうソウルフルでダルダルゆったりなジャズ・ファンク。ルーさんのダルダルでファンキーなアルト・サックスが妖しいソウルフルな雰囲気を撒き散らす。
ルーさん流のソウル・ジャズのリズム&ビートを決定付けるのは、レオ・モリス(改宗後、イドリス・ムハンマド)の魅力的なルーズでダルダルなビートのドラミングだと確信する。ジミー・ポンダーのエレギがダルダルゆったりなジャズ・ファンクな雰囲気を増幅する。ロニー・スミスのオルガンは飛び切りソウルフル。
続く「The Humpback」は、ルーさんのオリジナル曲なのだが、これがまあ、ソウルフルで素敵なオルガン・ジャズ。オルガン・ジャズらしいグルーヴ感がグッド。ソウル・ジャズにはオルガンが良く似合う。ロニー・スミスのオルガンは適任だ。
歌の部分はルーさんのアルト・サックスとブルー。ミッチェルのトランペットがソウルフルに唄い上げ。グルーヴの部分はロニー・スミスのソウルフルなオルガンが担い、リズム&ビートは、ファンクネス溢れるレオ・モーリスのドラムがソウルフルに叩き上げる。ジミー・ポンダーのエレギのカッティングとソロがファンネスを煽る。
3曲目は「The Shadow Of Your Smile」。突然、映画「いそしぎ」の主題歌のカヴァーが出てくる。収録曲のタイトルを見た時は「ついにブルーノートも俗っぽくなったかあ」と思ったのだが、この演奏を聴いて思わず唸った。ボサノヴァ・リズムに乗ったソウル・ジャズで、これがムーディーで実に良い雰囲気。ルーさん、ミッチェルのライトで歌心溢れるアドリブ・ソロがこれまた、しみじみ、良い雰囲気。
残りの「Peepin」「The Kid」も、ソウルフルでファンキーなオルガン・ジャズが展開される。ルーさんのアルト・サックスはオルガンと相性抜群。ロニー・スミスのソウルフルなオルガンが、ルーさんのちょっとダルでソウルフルなアルト・サックスを引き立てる。
この盤、ブルーノートのソウル・ジャズの好盤であり、ルーさんの考えるソウル・ジャズの良きショーケースとして、この盤は優秀盤。言いアルバムです。
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