良い感じで脱力した独特の歌唱
ジャズ・ボーカルの宝庫と言われる「ベツレヘム・レーベル」。カタログ全体の4分の1がボ-カル盤というから恐れ入る。確かに、ベツレヘム・レーベルのカタログを見渡すと、キラ星の如く、これは名盤だ、とか、これ聴いてみたい、とか、触手が伸びるボーカリストとタイトルばかり。ジャズ・ボーカルを極めるには、ベツレヘムから入るのが良いのかもしれない。
Bob Dorough『Devil May Car』(写真左)。1956年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Bob Dorough (p, vo), Warren Fitzgerald (tp), Jack Hitchcock (vib), Bill Takus (b), Jack Segal (ds)。才能豊かなソングライターであり、優れたピアニスト&ボーカリストでもあったボブ・ドローのデビュー盤。
ボーカルについては、さえずるような高音の声で「良い感じで脱力した独特の歌唱」が特徴。スウィング・ジャズとユーモラスなスキャットがセンスの良くミックスされた、お洒落で粋なジャズ・ヴォーカル。彼の歌声には、彼独特のユーモアと遊び心が感じられ、ジャズのスタンダード曲に、新しい魅力を添加している。
ホーギー・カーマイケルの美しい「 Baltimore Oriole」、ディジー・ガレスピーの「Ow!」、チャーリー・パーカーの「 Yardbird Suite」といったバップ曲で、ドロー自身の印象的な歌詞と共に、ドローの歌唱が際立つ。そして、彼のピアノは「軽妙」。この軽妙なピアノが、ドローの歌声にピッタリとマッチして、ドローの歌唱を引き立てている。
バックに控える、ウォーレン・フィッツジェラルドのトランペット、ジャック・ヒッチコックのヴァイブも素晴らしい演奏を披露。ざっとパーソネルを見渡すと、馴染みの無いジャズマンばかりが並んでいるが、このバックの演奏の充実が、この個性的なドローの歌声をさらに引き立てている。
ちなみに、本作でも際立っているが、タイトル曲「Devil May Care」は、ダイアナ・クラールやクレア・マーティンらによってカヴァーされている。マイルス・デイヴィスが曲としてカヴァーした事でも有名。また、ボブ・ドローは、マイルスをバックに唄を歌った(「Nothing Like You」)唯一のジャズ・シンガーでもある(『Sorcerer』に収録)。
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