管入りジミー・スミスの優秀盤『Open House』
ジミー・スミスは「ジャズ・オルガンの神様」。スミスのオルガン一発で、そのオフェンシヴでダイナミックでスケールの大きい弾き回しは、唯一無二で、他のオルガニストの追従を許さない、孤高のじゃず・オルガンとしても、未だに、ジャズ・オルガニストの最高峰に君臨している。そんなジミー・スミスのパフォーマンスは、多くブルーノート・・レーベルに記録されている。
Jimmy Smith『Open House』(写真左)。1960年3月22日の録音。1968年1月のリリース。ブルーノートの4269番。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org), Quentin Warren (g). Donald Bailey (ds) のトリオに、ゲストとして、Blue Mitchell (tp: tracks 1, 3), Jackie McLean (as: tracks 1, 3, 4; feature track 4), Ike Quebec (ts: tracks 1, 2, 3; feature track 2) が入る。
1960年3月22日の録音だが、リリースは 1968年1月。ブルーノートお得意の「録音当時、何故かお蔵入り」盤。トリオ盤のオフェンシヴで、ダイナミックな弾き回しのジミー・スミスも魅力満点だが、実は、バックに回った伴奏上手のジミー・スミスも魅力的。フロント管を引き立てつつ、自らのアピールも忘れない。この盤でのスミスのオルガンは、ダイナミズムを封印した、流麗でシンプルで優しい弾き回し。これがとても印象的で、ジミー・スミスのアルバムの中でも、特別な響きを宿している。
ジミー・スミスは、前セッションのアルバム『Crazy! Baby』(1960年1月録音)で組んだ新トリオ編成で、1960年3月に、今度は「管入り」セッションに臨んでいる。米国ジャズのリスナーは「管入り」が好みみたいで、そのリスナーの好みに応えたセッションだったように思う。まず、ジミー・スミスのトリオについては、『Crazy! Baby』での好調を維持している。
ブルー・ミッチェルのトランペット、ジャッキー・マクリーンのアルト・サックス、アイク・ケベックのテナー・サックスが順番にソロを取るのだが、これがまた素晴らしいソロ・パフォーマンスを聴かせてくれる。そこに伴奏で絡むジミー・スミスのオルガンが、これまた、フロントを引き立て、鼓舞しつつ、自らも素晴らしいバッキングを聴かせる。このアンサンブルがこの盤の最大の聴きものだろう。
1960年はトリオ演奏の『Crazy! Baby』(1960年1月録音)の1枚だけのリリースに留めている。次の年、1961年は、バレルのギター入りの『Home Cookin'』、そして、同じくバレルのギター入りの名盤『Midnight Special』(1960年4月録音)の2枚のリリースになっているので、管入りのセッションは、バレルのギター入りのアルバムの内容に押されて、見送られた感がある。しかし、その内容はピカイチ。ブルーノート、遅れてリリースして大正解である。
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