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2025年9月 6日 (土曜日)

サイケ・ラテンなザボのギター

不思議な響きのギター全開。従来からの聴き馴れたジャズ・ギターの音色がしない。アドリブ展開やフレーズも従来のジャズ・ギターのそれでは無い。独特の展開、独特なフレーズ。マイナー調な響きがエキゾチックで、ジャジーっぽさが無い。どちらかと言えば、欧州の民俗音楽的な響きがする。

Gabor Szabo『Spellbinder』(写真左)。1966年5月6日の録音。インパルス・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Gábor Szabó (g, vo), Ron Carter (b), Chico Hamilton (ds), Willie Bobo, Victor Pantoja (perc)。ザボのギターがメインの「ギター・トリオ+パーカッション」。管楽器やキーボードが無い分、ザボの「怪人ギター」の個性が如実に判る。

ハンガリーの怪人ギターの実に妖しげな「ラテン・ジャズ」。ザボの快作『Gypsy '66』(ここをクリック)に続く、ザボの2枚目のリーダー作になる。巷では「カルロス・サンタナが影響を受けたアルバム」として有名な一枚。ラテン度の高いパーカション入りの「ギター・ジャズ」。スイングレスの硬質でありながら流麗な「怪人ギター」が、パーカションの助けを得て、ラテンチックに動き回る様が面白い。
 

Gabor-szabospellbinder
 

冒頭の「Spellbinder」は、クラブジャズ・クラシック。この曲を聴けば、スイングレスの硬質でありながら流麗な「怪人ギター」が、パーカションの助けを得て、ラテンチックに動き回る様が具体的に良く判る。ほんと聴いていて面白い。ドラム&パーカッションのザボのギターに躍動感を与えている。他にこんな演奏は聴いたことがない。

4曲目「Gypsy Queen」は、ラテン・ロックの雄、サンタナの大ヒット・アルバム『Abraxas』におけるカヴァーでお馴染みの曲のオリジナル。ザボの演奏は、サイケデリックなラテン・グルーヴが芳しい。有名スタンダード曲「Witchcraft」や「My Foolish Heart」などは、ザボの「怪人ギター」で、サイケで民俗音学的な響きを付加され、不思議な雰囲気の、それでいて魅力的なスタンダード解釈がとてもユニーク。

ザボは「フォークギターにピックアップを付けたもの」を使用しており、それ故、独特の音色とフレーズがする。これが、ラテン風味のフレーズを奏でるのだから、これは他には聴けない。唯一無二である。それまでのジャズ・ギターと比べて、全く異質な、全くユニークなザボのギターがアルバム全体を闊歩する。好盤です。
 
 

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