夏はボサノバ・ジャズ・その42
セルジオ・メンデス・ブラジル'65/66のオリジナル・ボーカリスト、ボサノヴァの妖精"と称されたブラジル人女性シンガー、ワンダ・ヂ・サーのソロ・アルバム。シナトラのプロデューサー、デヴィッド・キャヴァナーのプロデュース。ジャック・マーシャルのアレンジ。
Wanda De Sah『Softly』(写真左)。1965年の作品。キャピトル・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Wanda De Sah (vo), Sergio Mendes (p), Sebastiano Neto (b), Chico Batera (ds)。Rosinha de Valenca (g)等、といったBrasil'65のメンバーが務めている。バックが確実に「ブラジル」なので、ボサノヴァの雰囲気も「純正」かつ濃厚。
ワンダ・ヂ・サー(Wanda De Sah)は、1944年リオデジャネイロ、イパネマの生まれ。文字通り「イパネマの娘」である(笑)。実際に、当初は「本物のイパネマの娘」として宣伝されたワンダは、まさに、ボサノヴァ界に、センセーションを巻き起こした。ボサノヴァにおける「純正」女性ボーカリストの代表格である。
ボサノヴァらしく、美しく、リラックスした、健康的に少しエロティックで物憂げな、ワンダ・ヂ・サーの歌唱は実に魅力的。アントニオ・カルロス・ジョビン、バーデン・パウエル、ジョアン・ジルベルト、ルイス・ボンファなどの、当時最先端の若手ブラジル人作曲家たちの秀曲を集め、優れたバックの伴奏とワンダの美しい唄声が一体となって、極上のボサノバ・ミュージックが展開されている。
ストリングス・オーケストラをフィーチャーした「Aruanda」「So Danco Samba」、ギターの音色が素敵な「Tem Do」、米国の一般聴衆をターゲットとして意識した、ラウンジ・ミュージック志向な「Quiet Nights (Corcovado) 」等、リラックスしたボサノヴァ・ナンバーが、ワンダのウィスパー ヴォイスによって映えに映える。
ジャケ写真からして「ボサノヴァの妖精」と言うイメージがピッタリ。ブラジリアン・ウィスパリング・ヴォーカル NO.1の呼び声高く、可憐でちょっと素人っぽいイノセントな雰囲気が、ボサノヴァの音世界とピッタリ合って、とにかく聴いていて心地良い。「ヴァーヴ時代のアストラッドを大人っぽくしたような感じ」とは言い得て妙。
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