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2025年8月21日 (木曜日)

悲劇&幻の女性ボーカルの2nd.盤

ヘレン・カー(1922-1960)は、米国ユタ州ソルトレイク・シティ生まれ。1940年代後半、バディ・モロウ楽団やチャーリー・バーネット楽団などの専属シンガーを務め、1955年、ソロ・シンガーとしてベツレヘム・レコードと契約。2作のアルバムを残したものの、その後、1960年になんと38歳で、自動車事故により逝去した悲劇の歌姫である。

Helen Carr『Why Do I Love You?』(写真左)。1955年11月11日、ロスでの録音。ちなみにパーソネルは、Helen Carr (vc), Cappy Lewis (tp), Howard Roberts (g), Red Mitchell (b),。トランペット、ギター、ベースという変則トリオをバックにした、幻の女性ボーカリスト、ヘレン・カーのアルバム。

ベツレヘムに2枚のアルバムを残し、ジャズ・シーンから姿を消した、幻の女性ヴォーカリスト、ヘレン・カーのセカンド盤。ロスでの録音なので、パーソネルは、米国ウエストコースト・ジャズの強者が名前を連ねる。まず、このウエストコースト・ジャズの一流どころがバックを固めているので、まず、内容的に「悪い」はずがない。
 

Helen-carrwhy-do-i-love-you  

 
爽やかな健康的な色気が魅力的な、キュートな女性ヴォーカル。音程はシッカリしていて、テクニックも優秀、確かに「可愛らしい」自然なボーカルで、聴き心地が抜群に良い。本格的な女性ボーカルとは一線を画する、ポップで聴き心地の良い女性ボーカルで、とにかく個性的。これだけ、キュートでハートウォーミングな女性ボーカルは、なかなか他にはない。

品の良いボーカルで、押し付けがましさは皆無。とにかく、聴き心地が良くて、ながら聴きに最適なボーカル。ベツレヘムのヴォーカル・アルバムには、独特なベツレヘム・カラーがあるのだが、この盤もその例に漏れない。トランペット、ギター、ベースの変則トリオのバッキングは、小粋なアレンジが施され、ウエストコースト・ジャズの雰囲気を色濃く宿している。

ベツレヘム・レーベルは「ジャズ・ボーカルの宝庫」。しかも、大手のレーベルでは無い、中堅ジャズ・レーベルのベツレヘム。商業主義に走らない、硬派な内容のジャズ・ボーカル盤を量産している。女性ボーカルのラインナップも充実していて、ヘレン・カーの様に、稀少で魅力的な女性ボーカルもしっかりと残している。ベツレヘム・レーベルは決して侮れない。
 
 

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