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2025年8月 6日 (水曜日)

ヤングの個性の ”正しい表出”

ラリー・ヤング(Larry Young)。ラリー・ヤングは、1940年10月生まれなんだが、1978年3月、37歳で鬼籍に入っている。今から、もう40年も前のことになる。それでも、プレスティッジとブルーノートを中心に、十数枚のリーダー作を残してくれているので、彼のユニークなオルガンを追体験することが出来る。

ラリー・ヤングのオルガンは「オルガン界のコルトレーン」と形容される。ソロ・パートに入ると、コルトレーンばりの「シーツ・オブ・サウンド」で弾きまくる。そして、このアルバムは、「オルガン界のコルトレーン」の形容を更に強固なものとしてくれる。

Larry Young『Of Love and Peace』(写真左)。1966年7月28日の録音。ブルーノートの4242番。ちなみにパーソネルは、Larry Young (org), Eddie Gale (tp), James Spaulding (as track:1, 3, 4, fl), Herbert Morgan (ts), Wilson Moorman III, Jerry Thomas (ds)。
 
この盤は、オルガンがメインの「自由度を最大限に高めたジャズ」である。モードとフリーを適材適所に織り交ぜ、素晴らしくフリー&スピリチュアルなオルガン・ジャズがここにある。

まず、編成がユニーク。ダブルドラム、3管フロントにラリーのオルガンが加わる。ベースはもちろんギターもおらず,パーカッションもいない。自由度を最大限に追求することの出来る、変則セクステット。この編成は誰が考案したんだろう。
 

Larry-youngof-love-and-peace
 

ゲイルのトランペットとスポルディングのアルト・サックスが「スピリチュアル」な雰囲気を醸し出す。モーガンのテナー・サックスが、3管フロントの音の厚みに貢献する。ダブルドラムが、フリーな展開に、リズム&ビートな明確な指針を叩き出す。

ラリー・ヤングのオルガンが、モードに展開し、フリーに展開し、スピリチュアルに展開する。自由度を最大限に高めた即興演奏を現出する為の、八面六臂のオルガンの弾き回し。そして、これが正しく機能して、当時としては珍しい、オルガンがメインのフリー&スピリチュアル・ジャズが展開されている。

といって、自由に弾きまくる、吹きまくるフリー&スピリチュアルでは無い。メインはモード・ジャズ。しっかりと規律を保った、限りなく自由度を高めたモード・ジャズ。

そんなモード・ジャズ本流の中に、フリーな展開、スピリチュアルな展開が織り交ぜられる。規律の中のフリー、規律の中のスピリチュアル。パワーと理性のバランスが取れた、オルガンがメインの「自由度を最大限に高めたジャズ」。

商業ジャズで無い。ジャズの本来の「芸術性」を追求した様な、ストイックで硬派な内容にワクワクする。ラリー・ヤングの「オルガン界のコルトレーン」と形容される個性がストレートに出た好盤。腰を据えて、じっくりと耳を傾けたい。
 
 

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