ソウル・ジャズなタレンタイン
漆黒こってこてファンキーなテナー・マン、スタンリー・タレンタインのテナー・サックス、ペッパー・アダムスのバリトン・サックス、ジェームス・スポルディングのアルト・サックス、そして、ブルー・ミッチェルのトランペットの4管に加えて、グラント・グリーンのギターがフロント。
バックを司るリズム・セクションは、若き精鋭マッコイ・タイナーのピアノ、ボブ・クランショウのベース、ミッキー・ローカーのドラム。当時のブルーノート・オールスターなオクテット布陣。時は「1966年」。どんな音が出てくるのか、興味津々である。
Stanley Turrentine『Rough n' Tumble』(写真左)。1966年7月1日の録音。ブルーノートの4240番。ちなみにパーソネルは、Stanley Turrentine (ts), Blue Mitchell (tp), James Spaulding (as), Pepper Adams (bs), McCoy Tyner (p), Grant Green (g), Bob Cranshaw (ac-b, el-b), Mickey Roker (ds), Duke Pearson (arr)。
もともとは、こってこてファンキーなテナーを吹きまくっていたタレンタインである。リズム&ビートを「R&B志向な縦ノリのスインギーなビート」に置き換えて、フレーズのファンクネス度をグッと上げて、演奏全体の雰囲気を「ソウル・ジャズ」に仕立て上げている。
前作の、4201番:Stanley Turrentine『Joyride』の音志向を踏襲しているが、『Joyride』は、ファンキー&ソウル・ジャズだったが、この『Rough n' Tumble』では、ソウル・ジャズ志向の比率が飛躍的に向上。この『Rough n' Tumble』では、ファンキー・ジャズを越えて、ソウル・ジャズの領域に、どっぷり両足を突っ込んでいる。
オクテット編成、8人編成の大所帯の演奏なので、大迫力、そして、それぞれの楽器のソウルフルなフレーズ回しが聴けるのかと思いきや、あくまで、リーダーのスタンリー・タレンタインの「漆黒こってこてソウルフル」なテナーを前面に押し出し、徹底的にタレンタインのソウルフルなテナーを映えるだけ映えさせる、それだけに集中したアレンジを施している。
あくまで主役はタレンタインはひとり。他の7人はタレンタインの「漆黒こってこてソウルフル」なテナーを引き立て、鼓舞する役割に徹している。アレンジは、デューク・ピアソン。ピアソンのソウル・ジャズなアレンジはかなり優れていると聴いた。
当時のブルーノート・オールスターな布陣を従え、このアルバムでは、タレンタインは重厚なソウル・ジャズを展開する。リズムは「R&B志向」、縦ノリのスインギーなビート。当時の「ソウル・ミュージック」のエッセンスを導入した、端正で適度にコーニー(俗っぽい)な、ブルーノートならではの「ソウル・ジャズ」がてんこ盛り。
この「端正さ」が、ブルーノートのソウル・ジャズの個性。そして、「漆黒こってこてソウルフル」なテナーにマイナー・チェンジしたタレンタインのテナー。そんな、ファンキー・ジャズからソウル・ジャズへの移行を聴かせてくれる。そんなタレンタインのソウル・ジャズ盤である。
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