純ジャズ志向のニュー・ジャズ
ゲイリー・バートン(Gary Burton)。1943年1月、米国生まれ。今年で82歳。レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた、現代ジャズ・ヴァイブのイノヴェーター。10代からプロ活動を始め、1960年代後半、ジャズ、カントリー、ロックをミックスした、クロスオーバー・ジャズ志向のサウンドで人気を確立した。
1970年代以降は、クロスオーバー・ジャズ志向のパフォーマンスと並行して、チック・コリア、キース・ジャレットらとの純ジャズ志向のコラボも展開。1971年秋よりバークリー音楽大学で教鞭を取り始め、パット・メセニー、エバーハルト・ウェーバー、ラルフ・タウナー、タイガー大越、小曽根真等当時の有望な新人を数多く世に紹介ししている。
Gary Burton『The Time Machine』(写真左)。1966年4月5–6日の録音。RCAからのリリース。ちなみにパーソネルは、Gary Burton (vib, p, marimba), Steve Swallow (b), Larry Bunker (ds)。リーダーのゲイリー・バートンのヴァイブがフロントのトリオ編成。バートンがピアノも担当しており、多重録音にて、ピアノ入りのカルテット演奏の表現が面白い。
まだ、バートンが、クロスオーバー・ジャズ志向のサウンドに手を染める前の、ライトでモーダルな純ジャズ志向の演奏が清々しい。1966年という録音年でありながら、かなり硬派なモード・ジャズな演奏がメイン。時々、アブストラクトに、スピリチュアルにブレイクするところなど、当時の「時代の音」を感じる。
ところどころ、例えば、4曲目、ジョビン作「Chega De Saudade (No More Blues)」のボサノバ・ジャズで、ポップ性を確保して、ちょっと和ませ、再び、ライトで硬派なモード・ジャズに立ち返る。
7曲目のレノン=マッカートニーの「Norwegian Wood」で、再びポップ性を確保、再度和ませ、次の2曲で再びライトで硬派なモード・ジャズに展開、ラストは超スタンダード曲「My Funny Valentine」のベタなカヴァーで締める。なかなか考えた収録順で、曲毎のアレンジもふるっている。
バートンのヴァイブはもともとファンクネスは極薄なので、演奏全体の印象は純ジャズ志向の「ニュー・ジャズ」。スインギーな面は全く無くて、このアルバムは、バートンの知的で幻想的なヴァイブの乱舞を聴くべきアルバムだろう。
バートンの様々なマレット捌きとフレーズの展開が堪能出来る。スワローのベース、バンカーのドラムも、バートンの知的で幻想的なヴァイブに呼応するように、新しい響きを宿した、純ジャズ志向の「ニュー・ジャズ」的なリズム&ビートを叩きだしていて良好。好盤です。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて
★ まだまだロックキッズ 【New】 2024.01.07 更新
・西海岸ロックの雄、イーグルス・メンバーのソロ盤の
記事をアップ。
★ 松和の「青春のかけら達」 【New】 2024.01.08 更新
・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』
の記事をアップ。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から13年3ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
« 音は悪いが、好盤の『Nirvana』 | トップページ | セシル・テイラーのBNでの傑作『Conquistador!』 »
« 音は悪いが、好盤の『Nirvana』 | トップページ | セシル・テイラーのBNでの傑作『Conquistador!』 »




コメント