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2025年7月 6日 (日曜日)

純ジャズ志向のニュー・ジャズ

ゲイリー・バートン(Gary Burton)。1943年1月、米国生まれ。今年で82歳。レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた、現代ジャズ・ヴァイブのイノヴェーター。10代からプロ活動を始め、1960年代後半、ジャズ、カントリー、ロックをミックスした、クロスオーバー・ジャズ志向のサウンドで人気を確立した。

1970年代以降は、クロスオーバー・ジャズ志向のパフォーマンスと並行して、チック・コリア、キース・ジャレットらとの純ジャズ志向のコラボも展開。1971年秋よりバークリー音楽大学で教鞭を取り始め、パット・メセニー、エバーハルト・ウェーバー、ラルフ・タウナー、タイガー大越、小曽根真等当時の有望な新人を数多く世に紹介ししている。

Gary Burton『The Time Machine』(写真左)。1966年4月5–6日の録音。RCAからのリリース。ちなみにパーソネルは、Gary Burton (vib, p, marimba), Steve Swallow (b), Larry Bunker (ds)。リーダーのゲイリー・バートンのヴァイブがフロントのトリオ編成。バートンがピアノも担当しており、多重録音にて、ピアノ入りのカルテット演奏の表現が面白い。

まだ、バートンが、クロスオーバー・ジャズ志向のサウンドに手を染める前の、ライトでモーダルな純ジャズ志向の演奏が清々しい。1966年という録音年でありながら、かなり硬派なモード・ジャズな演奏がメイン。時々、アブストラクトに、スピリチュアルにブレイクするところなど、当時の「時代の音」を感じる。
 

Gary-burtonthe-time-machine

 
ところどころ、例えば、4曲目、ジョビン作「Chega De Saudade (No More Blues)」のボサノバ・ジャズで、ポップ性を確保して、ちょっと和ませ、再び、ライトで硬派なモード・ジャズに立ち返る。

7曲目のレノン=マッカートニーの「Norwegian Wood」で、再びポップ性を確保、再度和ませ、次の2曲で再びライトで硬派なモード・ジャズに展開、ラストは超スタンダード曲「My Funny Valentine」のベタなカヴァーで締める。なかなか考えた収録順で、曲毎のアレンジもふるっている。

バートンのヴァイブはもともとファンクネスは極薄なので、演奏全体の印象は純ジャズ志向の「ニュー・ジャズ」。スインギーな面は全く無くて、このアルバムは、バートンの知的で幻想的なヴァイブの乱舞を聴くべきアルバムだろう。

バートンの様々なマレット捌きとフレーズの展開が堪能出来る。スワローのベース、バンカーのドラムも、バートンの知的で幻想的なヴァイブに呼応するように、新しい響きを宿した、純ジャズ志向の「ニュー・ジャズ」的なリズム&ビートを叩きだしていて良好。好盤です。
 
 

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