ラウンジ志向のスミスのオルガン
ギター&ドラムスとのシンプルなトリオ編成。初期を彷彿させるトリオ編成ではあるが、出てくる音は「ソウル・ジャズ」。アグレッシヴでテクニック抜群、豪快かつ疾走感抜群のジミー・スミスのオルガンは影を潜め、ちょっと温和しめの、ファンクネス控えめ、テクニック控えめの「聴き易さ」を追求したかのような、ジミー・スミスのオルガン。
『The Incredible Jimmy Smith - Bucket!』(写真左)。1963年2月1日の録音。ブルーノートの4235番。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org); Quentin Warren (g), Donald Bailey (ds)。1963年1ー2月のブルーノートを離れる際の置き土産、「マラソン・セッション」の中からの編集。リリースは1966年。
大手のヴァーヴ・レコードに移籍する直前、当然、大手のヴァーヴからは、聴き易い、大衆に訴求するポップでイージーリスニング志向のジャズ・オルガンを要求されるので、それをブルーノートの置き土産セッションで、リハーサルをやっちゃった感じの、ブルーノートのジミー・スミスには聴かれなかった、ラウンジ・ミュージック志向のジャズ・オルガンがここに記録されている。
ジミー・スミスにしては、かなり温和しいオルガンになるが、アルバム全体を通じて、ラウンジ・ミュージック志向のジャズ・オルガンは、これはこれで心地良い。ジミー・スミスのオルガンの個性のひとつ「歌心溢れるオルガンの弾きっぷり」が好要素して作用している。ムーディーでメロディアスでウォーム。ジミー・スミスについては、こんな弾き回しも出来るんだ、と思わず感心した。
「Careless Love」「Just Squeeze Me (But Please Don't Tease Me)」「Come Rain or Come Shine」「John Brown's Body」などの小粋なスタンダード曲を、スミスは唄うが如く、乾いた軽快なファンクネスを纏って、ポップにソウルフルに弾き回していく。重心の低いベース、粘りのあるオフビートなドラムが、スミスのオルガンの「ソウルフル」を更に濃くしている。
夏の酷暑の中、エアコンの効いた部屋の中で、読書などをしながら聴く。そんなシチュエーションにぴったりの、ラウンジ・ミュージック志向のジャズ・オルガン。ポップでライトで聴き易いジミー・スミスのオルガン。丁々発止としたインタープレイは聴くことは出来ないが、きっちりとまとまったグループ・サウンドは聴き易さの極致。これもジャズ。良いアルバムだと思います。
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