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2025年7月の記事

2025年7月31日 (木曜日)

ダブル・フルートの異色の好盤

ベツレヘムは1953年、株のディーラーだったガス・ウィルディという人物とプロ・ドラマーだったジェームズ・クライドがNYにて設立した「ポップスのシングルを扱うレーベル」。しかし、設立の翌年、1954年には早々にジャズ専門レーベルへと衣替え。

このレーベルの一番の特色は、米国の東海岸と西海岸の両方にオフィスを構え、偏ること無く、双方のジャズマンのリーダー作をリリースしたこと。ハードバップ期の黒人中心の東海岸ジャズと、白人中心の西海岸ジャズを偏ること無くピックアップし、記録していった珍しいジャズ・レーベルといえます。カタログを見渡せばそれがハッキリ判る。

活動期間は1953~61年と短いのだが、ちょうど、ハードバップ初期から60年代のハードバップ多様化が始まった頃まで、ハードバップ期をほぼ網羅した活動期間なのも興味深い。今回、このベツレヘム・レーベルのアルバムの中から、最近、聴いた盤の中から何枚か、記事にしてご紹介したい。

『Herbie Mann & Sam Most Quintet』(写真)。1955年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Herbie Mann, Sam Most (fl), Joe Puma (g), Jimmy Gannon (b), Lee Kleinman (ds)。ハービー・マンとサム・モストの2フルートがフロント、ジョー・ピューマのギター、ジミー・ギャリソンのベース、リー・クラインマンのドラムの、ピアノレスのギター・リズム・セクションがバックに控えている。
 

Herbie-mann-sam-most-quintet

 
ダブル・フルートのフロントは、珍しくも素敵な組みあわせ。どちらのフルートもその力量は高く、しかも、同等でなければ、ダブル・フルートのフロントは実現しない。ハービー・マンとサム・モスト、両者とも当時25歳、甲乙付けがたい、テクニック&歌心溢れるフルートで、このダブル・フルートのフロントは成功している。

2本のフルートが流麗。スタンダード中心の選曲で、明るくスイングするフルートが躍動的だが、喧しくは無い。耳に心地良い。とにかく、バトルもので無いのが良い。2本のフルートが、魅力的なユニゾン&ハーモニーを奏で、魅力的なアドリブ・パフォーマンスを繰り広げる。2本のフルートが奏でるアンサンブル。これがこの盤を「異色盤」として、格調の高いものにしている。

バックの、ジョー・ピューマのギター、ジミー・ギャリソンのベース、リー・クラインマンのドラムの、ギターメインのリズム・セクションもなかなか良いサポートをしていてグッド。特にジョー・リピューマは、ところどころで「おっ」と思う、小粋なバッキングを展開する。ダブル・フルートには、ギターメインのリズム・セクションが良く似合う。

ベツレヘムには、こういった、他の有名ジャズ・レーベルには無い「異色盤」が多々あるのが、レーベルの個性。セッションで採用するジャズマンの中に、ほぼ無名のジャズマンを上手く活用するのも、レーベルの特徴。この『Herbie Mann & Sam Most Quintet』は、その好例だろう。異色の好盤です。
 
 

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2025年7月30日 (水曜日)

多国籍な変則トリオの化学反応『Folk Songs』

ジャズ・ベースのチャーリー・ヘイデン。彼のベースは変幻自在。モード・ジャズ、フリー・ジャズ、は、もとより、ジャズの即興演奏をメインとした「ニュー・ジャズ」と、完全適応する演奏トレンド&フォーマットは多岐に渡る。しかし、面白いのは、ヘイデンは自分の奏法と音を、演奏トレンド&フォーマットによって、変えることは無い。

Charlie Haden, Jan Garbarek, Egberto Gismonti『Folk Songs』(写真左)。1979年11月、ノルウェー、オスロの「Talent Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Charlie Haden (b), Jan Garbarek (ss, ts), Egberto Gismonti (g, p)。ECMの1170番。ドラムレスの変則トリオ編成。ECMの「ニュー・ジャズ」である。

ジャズとワールド・ミュージックを融合させた即興演奏。4ビートがメインの、ハードバップでもなければ、モード・ジャズでも無い、非4ビートの即興演奏をメインとしたジャズ。僕はそれを「ニュー・ジャズ」と呼んでいる。この盤は、そんなECMの典型的なニュー・ジャズ。ECM独特の音世界の中、雰囲気のあるアンサンブルが満載。

ガルバルクのサックスがアルバム全体の「基本の音世界」を提示する。透明度の高い、力感溢れる、ストレートな「欧州サックス」。そこに、ジスモンチのギターとピアノが、ワールド・ミュージック的彩りを添える。
 
Charlie-haden-jan-garbarek-egberto-gismo
 
ガルバレクのサックスの音がアルバム全体に響き渡る。欧州のサックスの音そのもの。そこに、ジスモンチのアコギが入る。米国フォーキーなネイチャーなアコギの響き。少し、PMGでのパット・メセニーのアコギを彷彿とさせる。そして、ジスモンチの十八番、ブラジリアン・フレーバーなアコギの響き。ガルバレクがセットアップした欧州の響きをガラリと「ブラジル」に変える。

面白いのは、ジスモンチのピアノ。ジスモンチのピアノは、良い意味で「無国籍」な響き。欧州でもなければ、米国でもなければ、ブラジルでも無い。透明度の高い無垢な響きのピアノ。ジスモンチのピアノをバックにガルバレクがサックスを吹くと、そこは「欧州の音世界」にガラリと変わる。

そんなガルバレクとジスモンチの二人の即興演奏の「底」を、ヘイデンの骨太でソリッドで「思索的」なベースが支え、ジャズとワールド・ミュージックを融合させた即興演奏のど真ん中を、明確で切れ味の良いベース・ラインで貫く。ヘイデンのベースが、このセッションのリズム&ビートをコントロールし、ガルバレクとジスモンチのパフォーマンスを鼓舞し、さらなる高みのパフォーマンスを引き出している様に聴こえる。

ECMのアイヒヤーだから為し得た多国籍な変則トリオ。ドラムレスだからこそ、ヘイデンのベースの自由度が増し、それに呼応する様に、ガルバレクとジスモンチのパフォーマンスの自由度が更に高まっている。ECMマジックによる、3者の化学反応が堪能出来る。
 
 

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2025年7月29日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・291

ジャズ・ベースの哲人、チャーリー・ヘイデン。ヘイデンは、米国のベース奏者。1957年からロサンゼルスにて活動を始め、1959年、オーネット・コールマンのカルテットに参加。コールマンのアルバム『ジャズ来るべきもの』に参加し、そに名を知られるようになる。

1967年より、キース・ジャレット・アメリカン・カルテットに参加。1969年、カーラ・ブレイらとリベレーション・ミュージック・オーケストラを結成。以降、モード・ジャズ、ニュー・ジャズなど、録音のレーベルの特色に合致した、ソリッドで流麗な骨太ベースで、人気を集める。2014年7月、76歳で惜しくも鬼籍に入った。

Charlie Haden『Quartet West』(写真左)。December 22 and 23, 1986年12月22, 23日の録音。ちなみにパーソネルは、Charlie Haden (b), Ernie Watts (ss, as, ts), Alan Broadbent (p), Billy Higgins (ds)。アーニー・ワッツのサックスが1管の「’ワン・ホーン・カルテット」。

ジャズの大手レーベル、ヴァーヴからのリリース。当時としては、ちょっと「手垢の付いた」モード・ジャズ志向な演奏内容。ちょうど、ウイントン・マルサリスなど、新伝承派がメインの「純ジャズ復古」の波が押し寄せていた頃。大手のヴァーヴとしては、この「波」に乗り遅れまい、とした結果、このちょっと「手垢の付いた」モード・ジャズ志向な演奏内容になったのではないかと推測している。
 

Charlie-hadenquartet-west
 

しかし、何が幸いするか判らない。この盤では、録音年1986年までのモード・ジャズの集大成、総決算の様な内容になっている。チャーリー・ヘイデンのリーダーシップ恐るべしである。新伝承派は、1960年代のモード・ジャズを最高の姿とし、その1960年代のモード・ジャズを焼き直した。しかし、この盤には、チャーリー・ヘイデンの考える「1986年の ”今” のモード・ジャズ」が息づいている。

サックスのアーニー・ワッツが’、とても良い音でサックスを吹き上げる。ソプラノ、アルト、テナーの3種類のサックスをどれも遜色無く、エネルギッシュで躍動感のある、ブリリアントで切れ味の良い音で、全ての曲を吹き切る。

リーダーのヘイデンのベースは、骨太でソリッドで「思索的」。モーダルな演奏のど真ん中を、明確で切れ味の良いベース・ラインで貫く。このアルバムのモーダルな演奏を、ヘイデンのベースが鼓舞し、コントロールしている。いわんや、ベース・ソロも素晴らしい。

最初、この盤を聞いた時は、ヘイデンは昔のモード・ジャズをやっているのか、懐古趣味やな、と思ったがとんでも無い。ジャズ耳が肥えていくにつれ、この盤のモード・ジャズは、1960年代のモード・ジャズの振り返りでは無い「1986年の ”今” のモード・ジャズ」だと気がついた次第。1980年代のモード・ジャズの名盤だと思う。
 
 

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2025年7月28日 (月曜日)

ソウル・ジャズなタレンタイン

漆黒こってこてファンキーなテナー・マン、スタンリー・タレンタインのテナー・サックス、ペッパー・アダムスのバリトン・サックス、ジェームス・スポルディングのアルト・サックス、そして、ブルー・ミッチェルのトランペットの4管に加えて、グラント・グリーンのギターがフロント。

バックを司るリズム・セクションは、若き精鋭マッコイ・タイナーのピアノ、ボブ・クランショウのベース、ミッキー・ローカーのドラム。当時のブルーノート・オールスターなオクテット布陣。時は「1966年」。どんな音が出てくるのか、興味津々である。

Stanley Turrentine『Rough n' Tumble』(写真左)。1966年7月1日の録音。ブルーノートの4240番。ちなみにパーソネルは、Stanley Turrentine (ts), Blue Mitchell (tp), James Spaulding (as), Pepper Adams (bs), McCoy Tyner (p), Grant Green (g), Bob Cranshaw (ac-b, el-b), Mickey Roker (ds), Duke Pearson (arr)。

もともとは、こってこてファンキーなテナーを吹きまくっていたタレンタインである。リズム&ビートを「R&B志向な縦ノリのスインギーなビート」に置き換えて、フレーズのファンクネス度をグッと上げて、演奏全体の雰囲気を「ソウル・ジャズ」に仕立て上げている。

前作の、4201番:Stanley Turrentine『Joyride』の音志向を踏襲しているが、『Joyride』は、ファンキー&ソウル・ジャズだったが、この『Rough n' Tumble』では、ソウル・ジャズ志向の比率が飛躍的に向上。この『Rough n' Tumble』では、ファンキー・ジャズを越えて、ソウル・ジャズの領域に、どっぷり両足を突っ込んでいる。
 

Stanley-turrentinerough-n-tumble

 
オクテット編成、8人編成の大所帯の演奏なので、大迫力、そして、それぞれの楽器のソウルフルなフレーズ回しが聴けるのかと思いきや、あくまで、リーダーのスタンリー・タレンタインの「漆黒こってこてソウルフル」なテナーを前面に押し出し、徹底的にタレンタインのソウルフルなテナーを映えるだけ映えさせる、それだけに集中したアレンジを施している。

あくまで主役はタレンタインはひとり。他の7人はタレンタインの「漆黒こってこてソウルフル」なテナーを引き立て、鼓舞する役割に徹している。アレンジは、デューク・ピアソン。ピアソンのソウル・ジャズなアレンジはかなり優れていると聴いた。

当時のブルーノート・オールスターな布陣を従え、このアルバムでは、タレンタインは重厚なソウル・ジャズを展開する。リズムは「R&B志向」、縦ノリのスインギーなビート。当時の「ソウル・ミュージック」のエッセンスを導入した、端正で適度にコーニー(俗っぽい)な、ブルーノートならではの「ソウル・ジャズ」がてんこ盛り。

この「端正さ」が、ブルーノートのソウル・ジャズの個性。そして、「漆黒こってこてソウルフル」なテナーにマイナー・チェンジしたタレンタインのテナー。そんな、ファンキー・ジャズからソウル・ジャズへの移行を聴かせてくれる。そんなタレンタインのソウル・ジャズ盤である。
 
 

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2025年7月27日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・290

クリフォード・ジョーダンのテナー・サックス、ソニー・レッドのアルト・サックスがフロント2管のクインテット編成。ピアノが、トミー・フラナガンとロニー・マシューズで分担している。ベースはアート・デイヴィス、ドラムはエルヴィン・ジョーンズ。パーソネルを見渡すと、ハードバップ全盛期の「強者」ジャズマンが大集合。

Clifford Jordan & Sonny Red『A Story Tale』(写真左)。1961年2月14日の録音。ちなみにパーソネルは、Riversideレーベルの傍系「Jazzland」からのリリース。Clifford Jordan (ts), Sonny Red (as), Tommy Flanagan (p, tracks 1-5), Ronnie Mathews (p, tracks 6-8), Art Davis (b), Elvin Jones (ds)。

実に硬派なハードバップの演奏の数々。適度なテンション、芯の入った骨太な2管フロントのユニゾン&ハーモニー、そして、自由度、イマジネーション溢れるアドリブ展開。ジョーダンもレッドも唄う様に流麗なサックスを吹き上げていく。ガツンと根性の入った、ダンディズム溢れるテナー&アルト。
 

Clifford-jordan-sonny-reda-story-tale  

 
レッドのアルト・サックス。基本はチャーリー・パーカーのバップ・サックス。そこに流麗さと切れ味の良いファンクネスを加味した、レッド・オリジナルなアルト・サックスが気持ち良い。コルトレーンの様でコルトレーンでは無い、ゴツゴツゴリゴリ骨太で男気タップリなジョーダンのテナー・サックス。若干マイナーな存在だった、レッドとジョーダンのサックスが存分に楽しめる。

バックのリズム・セクションも良い味を出している。ピアノのフラナガンとマシューズ、どちらも強いタッチで、バリバリ「バップ」なピアノを、フロント2管に負けじと、ガンガン弾きまくる。そして、デイヴィスの新しい響きが芳しいベースライン、そして、これまた新しい響きのエルヴィンのポリリズミックなバップ・トラミング。このリズム・セクションの叩き出すリズム&ビートは、フロントのレッドとジョーダンのサックス2管に、ばっちりフィットする。

今まで、ジャズ盤紹介本や、ジャズ雑誌のアルバム紹介にあがることのないアルバムだが、内容はピカイチ。正統派の硬派でダンディズム溢れるハードバップ志向の演奏が、これでもか、という感じで堪能出来る。アルバム・ジャケットもなかなかお洒落。正統派ハードバップの好盤としてお勧め。好盤です。
 
 

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2025年7月26日 (土曜日)

”1970年代JM” のオクテット演奏

ヴァレリー・ポノマレフのトランペット、カーティス・フラーのトロンボーン、ロバート・ワトソンのアルト・サックス、デヴィッド・シュニッターのテナー・サックスの4管フロントに、ブレイキー御大のドラム、ジェームズ・ウィリアムズ-のピアノ、デニス・アーウィンのベースのリズム隊、そして、レイ・マンティラのパーカッションが加わる、という「8人編成(オクテット)」の大所帯の「1970年代のジャズ・メッセンジャーズ」である。

Art Blakey And The Jazz Messengers『In My Prime Vol.1&2』(写真左)。1977年12月29日の録音。ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds), Valery Ponomarev (tp), Curtis Fuller (tb), Robert Watson (as), David Schnitter (ts), James Williams (p), Dennis Irwin (b), Ray Mantilla (perc)。アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズによる1978年の録音。

ブレイキー御大以外、この21世紀のジャズ・シーンにまで、メジャーに生き残ったジャズマンはいないのだが、この1970年代の8人編成のジャズ・メッセンジャーズ、1960年代の鉄壁の3管フロントのセクステットと比肩する、なかなか、迫力のある、上質のハードバップを繰り広げているから痛快である。
 

Art-blakey-and-the-jazz-messengersin-my-

 
1960年代の鉄壁の3管フロントのセクステットの演奏と比べると、ちょっとラフで、ちょっと締まりのないところが見え隠れするが、それでも、4管フロントの迫力と魅力的なユニゾン&ハーモニーと、それぞれの管楽器のアドリブ・ソロが魅力的で、全く気にならない。オクテット一体となった、迫力ある演奏で一気に押し切っていく、という感じの演奏の数々。

そして、アレンジが良いのだろう、この1970年代のオクテットの音、これがしっかりと「ジャズ・メッセンジャーズの伝統的な音と響き」を宿していて、どの曲から聞いても「ジャズ・メッセンジャーズの音と響き」が聞こえてくる。そして、ブレイキーのドラミングを確認して、ああ、やっぱり、この演奏、ジャズ・メッセンジャーズやなあ、と感心する。

1970年代のジャズは、クロスオーバー&フュージョンがメインの時代。それでも、ジャズ・メッセンジャーズは、その演奏スタイルとトレンドを変えなかった。ブレないリーダー、アート・ブレイキー御大。この盤には、1970年代仕様の「ジャズ・メッセーンジャーズのバップとモード」が溢れている。良いアルバムです。
 
 

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2025年7月25日 (金曜日)

”The Cookers” の夜・その2

「Volume 1」では、客演のリー・モーガンが元気溌剌。一応、この”The Cookers”、ハバード名義だが、この「Volume 1」に限って言えば、モーガン名義にしても良いくらい、モーガン絶好調。完全にハバードを凌駕していた。2曲目「Walkin'」は、なんとハバード不在。ボサ・ロック「Pensativa」では、ちょっと違和感が漂う。

Freddie Hubbard『The Night Of The Cookers Volume 2』(写真左)。1965年4月10日、NYブルックリンの「Club La Marchal」でのライヴ録音。ブルーノートの4208番。ちなみにパーソネルは、Lee Morgan (tp), Freddie Hubbard (tp), James Spaulding (as, fl), Harold Mabern (p), Larry Ridley (b), Pete La Roca (ds), Big Black (congas)。

一昨日、ご紹介した「The Cookers” の夜・その1」(左をクリック)の続編。「Volume 1」では、モーガン絶好調で、ハバードは「軒を貸して母屋乗っ取られる」恰好になった、ハバード名義のライヴ盤ながら、あまりにモーガンが目立ちすぎ。ハバードのレギュラーバンドのライヴに、モーガンが客演した恰好だったのに、である。

それでは、この「Volume 2」はどうか。収録曲は「Jodo」と「Breaking Point」の2曲のみ。収録時間は、どちらも20分を越える長尺ライヴ音源。しかも、どちらもハバードのオリジナル曲。パーソネルは「Volume 1」と同じ。演奏トレンドは「モード・ジャズ」。速いリズム&ビートで、モーダルに疾走するハバードが記録されている。
 

The-night-of-the-cookers-vol-2

 
ここでのハバードは「決まっている」。どうも、ハバードはモーダルな演奏が得意なのかな、と感じる。テクニックが途方も無く抜群なので、様々な演奏トレンドに適応する「器用さ」があるのだが、モード以外の演奏トレンドでは、モードほどに吹きまくることは無い。それは「The Cookers” の夜・その1」を聴けば、ボサ・ロックや、こってこてハードバップな演奏では、モーガンに比べると、やや精彩を欠くのは否めない。

マイルスはハバードのトランペットを評して「奴にあるのはテクニックだけだ」。確かに、モード・ジャズはテクニックが無いと対応出来ない演奏トレンドなのは判る。当然、モード・ジャズをやらせたら、ハバードは無敵だ。他のトランペッターの追従を許さない。フリー・ジャズも無敵。高度なテクニックを駆使して、フリーキーなフレーズを連発する。

逆に、他の演奏トレンドは、テクニックだけでかわすことは出来なくて、歌心とか、ファンクネスとか、ジャズにおける「サムシング」が必要になる。その辺りが、意外とハバードの弱点なのかもしれないなあ、とこのライヴ盤2枚を聴いて思った次第。

「Volume 2」でのハバードは無敵である。モーガンも凄く鯔背なトランペットを吹いているが、ハバードはテクニックの限りを尽くして、モーダルなフレーズを連発し、バンド全体のモーダルな雰囲気を牽引する。どちらが上、という訳では無いが、ハバードはモーダルな演奏に「からきし強い」ということが、この「Volume 2」を聴いて判るかと思う。ハバードの「ハバードらしさ」を聴くには、この「Volume 2」でしょう。
 
 

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2025年7月24日 (木曜日)

ラウンジ志向のスミスのオルガン

ギター&ドラムスとのシンプルなトリオ編成。初期を彷彿させるトリオ編成ではあるが、出てくる音は「ソウル・ジャズ」。アグレッシヴでテクニック抜群、豪快かつ疾走感抜群のジミー・スミスのオルガンは影を潜め、ちょっと温和しめの、ファンクネス控えめ、テクニック控えめの「聴き易さ」を追求したかのような、ジミー・スミスのオルガン。

『The Incredible Jimmy Smith - Bucket!』(写真左)。1963年2月1日の録音。ブルーノートの4235番。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org); Quentin Warren (g), Donald Bailey (ds)。1963年1ー2月のブルーノートを離れる際の置き土産、「マラソン・セッション」の中からの編集。リリースは1966年。

大手のヴァーヴ・レコードに移籍する直前、当然、大手のヴァーヴからは、聴き易い、大衆に訴求するポップでイージーリスニング志向のジャズ・オルガンを要求されるので、それをブルーノートの置き土産セッションで、リハーサルをやっちゃった感じの、ブルーノートのジミー・スミスには聴かれなかった、ラウンジ・ミュージック志向のジャズ・オルガンがここに記録されている。
 

The-incredible-jimmy-smith-bucket

 
ジミー・スミスにしては、かなり温和しいオルガンになるが、アルバム全体を通じて、ラウンジ・ミュージック志向のジャズ・オルガンは、これはこれで心地良い。ジミー・スミスのオルガンの個性のひとつ「歌心溢れるオルガンの弾きっぷり」が好要素して作用している。ムーディーでメロディアスでウォーム。ジミー・スミスについては、こんな弾き回しも出来るんだ、と思わず感心した。

「Careless Love」「Just Squeeze Me (But Please Don't Tease Me)」「Come Rain or Come Shine」「John Brown's Body」などの小粋なスタンダード曲を、スミスは唄うが如く、乾いた軽快なファンクネスを纏って、ポップにソウルフルに弾き回していく。重心の低いベース、粘りのあるオフビートなドラムが、スミスのオルガンの「ソウルフル」を更に濃くしている。

夏の酷暑の中、エアコンの効いた部屋の中で、読書などをしながら聴く。そんなシチュエーションにぴったりの、ラウンジ・ミュージック志向のジャズ・オルガン。ポップでライトで聴き易いジミー・スミスのオルガン。丁々発止としたインタープレイは聴くことは出来ないが、きっちりとまとまったグループ・サウンドは聴き易さの極致。これもジャズ。良いアルバムだと思います。
 
 

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2025年7月23日 (水曜日)

”The Cookers” の夜・その1

フレディ・ハバードとリー・モーガン、二大トランペッターの共演という触れ込みだが、実質的には当時のフレディ・ハバードが率いていたレギュラー・バンドに、リー・モーガンが客演したもの。当時のライヴ・セッションの様子をそのまま、ライヴ録音したという、ちょっと荒削りな感じのライヴ盤。

Freddie Hubbard『The Night Of The Cookers Volume 1』(写真左)。1965年4月10日、NYブルックリンの「Club La Marchal」でのライヴ録音。ブルーノートの4207番。ちなみにパーソネルは、Lee Morgan (tp), Freddie Hubbard (tp #1), James Spaulding (as, fl), Harold Mabern (p), Larry Ridley (b), Pete La Roca (ds), Big Black (congas)。

ラテンフィーリングなボサ・ロック「Pensativa」、エキゾチックな趣が溶け込んだ「Walkin'」の、どちらも収録時間20分程度という、長尺の演奏が2曲のみ収録されている。2曲目のマイルスの名演で知られる「Walkin'」では、このライヴ盤の名義はハバードながら、トランペットについてはリー・モーガンだけ、という、ブルーノートにしては、ちょっと乱暴な編集になっている。
 

Freddie-hubbardthe-night-of-the-cookers-  

 
この「Volume 1」では、客演のリー・モーガンが元気溌剌、鯔背炸裂。一応、このライヴ盤、ハバード名義だが、この「Volume 1」に限って言えば、モーガン名義にしても良いくらい、モーガン絶好調。完全にハバードを凌駕している。2曲目「Walkin'」はハバード不在やし・・・。モーガンはそれぞれの曲で、それぞれの曲想に合ったトランペットをバリバリ吹き分ける。ハバードは我が道を往く、で、ボサ・ロック「Pensativa」では、ちょっと違和感が漂う。

面白いのは、ジェームズ・スポルディングのアルト・サックスで、その過激な吹きっぷりは、モーダルなフレーズではあるが、フリーに片足を突っ込んだ様な、ややアブストラクトで、かなり過激な展開。しかし、ドラムのピート・ラロッカが、猛烈に叩きまくり応戦しながら、絶対にジャジーなビートをしっかりキープして、スポルディングが、フリーやアブストラクトに傾くことを絶対に許さないところが、これまた面白い。

何かをしっかり表現しよう、しっかり表現するにはライヴ録音が良い、という、何かをしっかり記録しようという、高邁な録音方針があった感じでは無い。それでも、このライヴ記録されているセッションは、演奏トレンドは基本は「モード」、そのモードをそれまでのハードバップな演奏と「ハイブリッド」にかませた様な演奏内容は、録音年1965年ならではのユニークな内容。当時、日常に行われていたライヴの雰囲気を追体験するには恰好の一番です。
 
 

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2025年7月22日 (火曜日)

JM鉄壁の3管フロントを愛でる

今の耳をもってしても、鉄壁のフロント3管、フレディ・ハバードのトランペット、カーティス・フラーのトロンボーン、ウェイン・ショーターのテナーの演奏力が半端無い。

この時のジャズ・メッセンジャーズの音楽監督が、ウェイン・ショーター。ファンキー・ジャズの代表格だったジャズ・メッセンジャーズにモード・ジャズを持ち込み、ジャズ・メッセンジャーズの音をモードに染め上げた。

Art Blakey & The Jazz Messengers『3 Blind Mice, Vol. 1&2』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds), Freddie Hubbard (tp), Curtis Fuller (tb), Wayne Shorter (ts), Cedar Walton (p), Jymie Merritt (b)。

収録曲のライヴ録音日がちょっとややこしくて、Vol.2の「The Promised Land」と「Arabia」だけが、1961年8月17日、NYの「Village Gate」でのライヴ録音。その他が、1962年3月18日、ハリウッドの「Club Renaissance」でのライブ録音。

ブルーノートから、傑作『Mosaic』で立ち上がったとされる、新生ジャズ・メッセーンジャーズ、鉄壁の3管フロントのセクステット編成。このライヴ盤の2枚では、その鉄壁の3管フロントの立ち上げ盤『Mosaic』録音直前のライヴ・リハーサルの2曲と、『Mosaic』録音の5ヶ月後のハリウッドでのライヴ音源が収録されている。
 

Art-blakey-the-jazz-messengers3-blind-mi
 

LP時代は、A面3曲「Three Blind Mice」「Blue Moon」「That Old Feeling」、B面3曲「Plexis」「 Up Jumped Spring」「When Lights Are Low」、全て、1962年3月18日、ハリウッドの「Club Renaissance」でのライブ録音、とシンプル。このLP時代の収録曲だけでも、この時代の3管フロント・セクステットの個性と優秀性が良く判る。

フロント3管の演奏力の凄さに耳を奪われがちだが、シダー・ウォルトンのモーダルなピアノが、演奏全体のモードな展開を牽引している。ウォルトンのピアノこそが、ショーター流のジャズ・メッセンジャーズのモードをいち早く理解し、音として展開している様に感じる。確かに、ウォルトンのピアノをバックにしたショーターは、モード・テナーをとても気持ち良さそうに吹きまくっている。

それと、この鉄壁のフロント3管の中で、トロンボーンのカーティス・フラーが、これだけ、モードに適応するとは思ってもみなかった。フラーはスライド・トロンボーンである。モードの一種複雑で難度の高いフレーズ展開を、いとも容易く吹き上げている様に感じる。フラー恐るべし。

ブレイキー親分は、そんな新しいジャズ・メッセンジャーズのモード・ジャズを、頼もしげにバッキングし、頼もしげに鼓舞する。このジャズ・メッセンジャーズのモードに完全適応したドラミングで、自由度の高いリズム&ビートを叩き出すのが、何を隠そう、このブレイキー親分なのだ。この人のドラミングのテクニック、途方も無い。
 
 

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2025年7月21日 (月曜日)

カーメン・マクレエの名ライヴ盤

アトランティックはブラック・ミュージック」というレーベル・カラーの印象は強く、ミュージシャンの多彩さ及びジャズ・ジャンルの幅広さは、ジャズ・レーベルの中でも白眉。ジャズ・ボーカルも、ルース・ブラウン、クリス・コナー、メル・トーメ、レイ・チャールズなど、充実のラインナップである。

Carmen McRae『Great American Songbook』(写真左)。1971年11月6日、ロスの「Donte's」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Carmen McRae (vo, p on "If the Moon Turns Green" and "Mr Ugly"), Jimmy Rowles (p), Joe Pass (g), Chuck Domanico (b), Chuck Flores (ds)。グレート・アメリカン・ソング・ブック。SwingJournal 選定ゴールドディスク 第2期 第56弾。

カーメン・マクレエは 1920年4月、NYハーレムにて、ジャマイカ移民の両親の間に生まれ、.1994年11月、脳卒中から呼吸器疾患を合併し、74歳にて逝去。若い頃、ピアニストとして活動していたので、ピアノの腕もまずまず。女性ジャズ・ヴォーカルを代表する一人である。

実は、僕がジャズを本格的に聴き始めて、最初に購入したアルバムである。ジャズ・ボーカルについては、FMをメインに聴き始めたのだが、女性ボーカルがどうしても馴染めない。ビリー・ホリディ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンと、ジャズ盤入門本の勧めるままに聴いていくのだが、どうにも耳に馴染まない。

女性ジャズ・ボーカルの正統派、朗々とした唄いっぷりと「こぶし回し」、過剰なビブラート、フェイク、どうしても耳に馴染まない。困ったなあ、と思っていたところに、FM放送から僕の耳に飛び込んで来た歌声、曲は「(They Long to Be) Close to You(遙かなる影)」。
 

Carmen-mcraegreat-american-songbook

 
カーペンターズがカヴァーして大ヒットしたバカラックの名曲。このポップな曲を、スッキリとしたストレートな声で、暖かく繊細なニュアンスをしっかりと唄い上げる。確かに伴奏はジャズ。この女性ボーカリストは誰か。カーメン・マクレエその人でした。次の日、この曲が収録されているアルバムをレコード屋で探し当てゲットした。

やっと、このライヴ盤で、僕は、耳に馴染む女性ジャズ・ボーカルに出会った気がした。まず、小編成のジャズ・コンボをバックにしたライヴ・ステージの様子を収録した演奏が、シンプルで風通しが良くて良い。オケをバックにした女性ボーカルのアルバムは、耳に「もたれて」いけない。

タイトル通り、米国のヒット・ソングを出来るだけ、多く扱い多く唄い収録する。そんなシンプルなアルバム制作の方針も好感度抜群。名曲・秀曲のオンパレードで、聴いていてとても楽しい。レオン・ラッセルの名曲「A Song for You」が、さり気なく入っているのが「ニクい」。

ロックやポップスの名曲も、このライヴでの解釈はもちろんモダン・ジャズ的なものだが、とにかくアレンジが秀逸。いわゆる変な「ジャズ臭さ」が無くて、すっきりストレートな伴奏に乗って、シンプルにウォームに唄い上げるマクレエ。得意のバラード曲も良い感じだが、軽快なポップな曲での歌唱が絶妙で、本当に楽しく聴かせてくれる。

このライヴ盤、録音もとても良くて、聴いていてとても気持ちが良い。レコードやCDでは、曲前お楽しいおしゃべりが聴けて、これも楽しく聴ける。

僕は、この『Great American Songbook』に出会って、女性ジャズ・ボーカルに馴染むことが出来た。以来、このマクレエのボーカル盤、長年の愛聴盤です。
 
 

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2025年7月20日 (日曜日)

充実の ”オルガン・ジャズの秀作”

ブルーノート・レーベルは、オルガン・ジャズに造詣が深い。もともと、オルガン・ジャズの神様、ジミー・スミスを引き立て、超一流のオルガニストとして、育て上げたのは、このブルーノートの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオン。そんなブルーノートが、ジミー・スミスと同様、オルガニストとして一流の道を行く、よりポップで大衆に訴求するオルガニストを何人か育てている。

Big John Patton『Got A Good Thing Goin'』(写真左)。1966年4月29日の録音。ブルーノートの4229番。Big John Patton (org), Grant Green (g), Hugh Walker (ds), Richie "Pablo" Landrum (congas)。ベースレス(オルガンがベースラインを兼任する)の、ギター入りオルガン・トリオ+パーカッションな編成。

ジョン・パットンのオルガンは、ジミー・スミスの様な、ファンクネスだだ漏れのネチっこいオルガンでは無く、軽快でテクニカルでポップ。ラウンジ・ミュージック志向のオルガンで、平易で聴き易く判り易い。

今回のフロントの相棒は、ギターのグラント・グリーンただ一人。このこってこてファンクネスでぱっきぱきシングルトーンなグリーンのギターと、ジョン・パットンの軽快でデクニカルでポップなオルガンとの相性が実に良い。
 

Big-john-pattongot-a-good-thing-goin

 
いわゆる、内容充実な、「ながら」の如く、気楽に聴かせるオルガン・ジャズ。ファンクネスは適度、平易で聴き易く判り易い、それでいて、歌心は充実していて、軽快でテクニカルでポップな「ソウル・ジャズ」といった佇まい。ジョン・パットンとグラント・グリーンがリフを刻み、徐々に増幅されていく、二人独特のグルーヴ感。
 
二人独特のグルーヴ感が、軽快でポップな「ソウル・ジャズ」を、ダンサフルな「ソウル・ジャズ」に変貌させていく。そして、リッチー・ランドラムのコンガがポップ感を色濃くし、ヒュー・ウォーカーのドラムがソウル感を煽る。

3曲目に収録された、マーヴィン・ゲイの「Ain't That Peculiar」や、続くオーティス・レディングのバージョンでお馴染みのサム・クック作「Shake」などはその好例。聴いていて、軽く足踏みし、軽く腰を動かす自分に気がつく。

R&Bの名曲を「ソウル・ジャズ志向」で端正にアレンジし、端正にカヴァーしているところは、実にブルーノート・レーベルらしい仕業。ジョン・パットン、グラント・グリーン大活躍。捨て曲無し、充実の「オルガン・ジャズの秀作」。
 
 

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2025年7月19日 (土曜日)

ミッチェルのソウル・ジャズです

ブルーノートの4200番台。ハードバップを基本として、聴き手のニーズに合わせた「ジャズ多様化」の時代は終わり、大衆に訴求するポップな、ソウル・ジャズ、ジャズロック、ジャズファンクが演奏トレンドになり、逆に、特定のジャズ嗜好家にのみ訴求する、フリー・ジャズ、スピリチュアル・ジャズが台頭し、ジャズの「二極化」が顕著になった時代に、リリース展開されたのが「4200番台」。

 Blue Mitchell『Bring It Home To Me』(写真左)。1966年1月6日の録音。ブルーノートの4228番。ちなみにパーソネルは、Blue Mitchell (tp), Junior Cook (ts), Harold Mabern (p), Gene Taylor (b), Billy Higgins (ds)。ミッチェルのトランペット、ジュニア・クックのテナー・サックスがフロント2管のクインテット編成。

リーダーのミッチェルは、自らが所属していた、ファンキー・ジャズのリーダー的存在のひとつ、黄金のホレス・シルヴァー・クインテットから、親分のシルヴァーのピアノを、ダイナミックで多弁なファンキー・ピアノのハロルド・メイバーンに代えて、スッキリ聴き易く端正、ファンクネスたっぷりの、ファンキーでダンサフルなソウル・ジャズを展開している。
 

Blue-mitchellbring-it-home-to-me 

 
ブルー・ミッチェルのトランペットは、こってこてファンキーでブリリアントで、歌心溢れるジェントルなトラペット。そこに、これまた、こってこてファンキーなクックのテナーが絡む。メイバーンのピアノ、テイラーのベース、ヒギンスのドラムのリズム隊が、ブルーノートらしい、端正で整った「グルーヴィーな」リズム&ビートを叩き出す。

このクインテット独特のソウル・ジャズな展開が印象的。フロント2管は、ミッチェル&クックが所属していた、ホレス・シルヴァー・クインテットの時の音の響きになってしまうが、バックのリズム隊は、ホレス・シルヴァー・クインテットとは全く異なる、端正で整った「グルーヴィーな」リズム&ビートで、ソウルフルな雰囲気を醸し出し、フロント2管を鼓舞し、引き立てる。

そして、クインテット全体の音世界は、スッキリ聴き易く端正、ファンクネスたっぷりの、ファンキーでダンサフルなソウル・ジャズになる。ジャケット・デザインが従来のブルーノートらしくなくて、損をしている「4228番」だが、内容は充実、ミッチェルの考えるソウル・ジャズが整然と展開されていて、意外と聴き応えがある。好盤です。
 
 

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2025年7月18日 (金曜日)

鯔背なモーガン, 神懸りハービー

ブルーノートの4200番台。ハードバップを基本として、聴き手のニーズに合わせた「ジャズ多様化」の時代は去り、1964年2月にビートルズが米国に上陸して以降、ロックやポップスが聴き手の心を掴む反面、その反動で、聴き手の「ジャズ離れ」が始まりだした時代、1965年から1969年までのリリース。当ブログで記事にしていないアルバムの「落ち穂拾い」を進める。

Lee Morgan『Cornbread』(写真左)。1965年9月18日の録音。ブルーノートの4222番。ちなみにパーソネルは、Lee Morgan (tp), Jackie McLean (as), Hank Mobley (ts), Herbie Hancock (p), Larry Ridley (b), Billy Higgins (ds)。モーガンのトランペット、マクリーンのアルト・サックス、モブレーのテナー・サックスがフロント3管のセクステット編成。

演奏の基本は「ファンキー・ジャズ」。ソウル・ジャズまではいかない。モーガンのこの頃のファンキー・ジャズの展開は個性的で、「ばりばりハードバップな演奏」と「ばりばりモーダルな演奏」とが、ほどよいブレンド度合いでクロスオーバーしている。半「ハードバップ」・半「モード・ジャズ」な効果的な混在が、この盤の最大の楽しみどころ。
 

Lee-morgancornbread

 
演奏トレンドから見ると、冒頭のタイトル曲「Cornbread」の様な、8ビート採用の「ジャズロック」が、やはり格好良い。モーガンのトランペットは切れ味鋭く、テーマはキャッチャー。鯔背なモーガンの面目躍如。豪華絢爛な3管フロントの、ファンクネスどっぷりのユニゾン&ハーモニーは、単純に格好良い。好調モーガンに、好調マクリーン、好調モブレー。無敵のフロント3管の音が乱舞する。

もう一つの「推し」演奏は、モーガンのオリジナルの中でも屈指のボッサの人気曲。3曲目の「Ceora」。ファンキー・ジャズが奏でる「ボサノバ」。確かに心地良い。ファンクネス漂うボサノバ・ジャズってところが実にユニーク。ハンコックのピアノ、リドレーのベース、ヒギンスのドラムのリズム隊が、このファンキーなボサノバ・ジャズに適応したリズム&ビートを的確に供給する。

ハンコックのバッキングは神懸ってる。コード&モードの両刀遣いで、それぞれの曲の演奏トレンドに合ったバッキングは見事という他ない。そんな優れたバッキングに乗って、これまた鯔背なモーガンのトランペットが飛翔する。ジャケットも秀逸。 好盤です。
 
 

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2025年7月17日 (木曜日)

ホレス・シルヴァーの傑作の1枚

ブルーノートの4200番台。ハードバップを基本として、聴き手のニーズに合わせた「ジャズ多様化」の時代は去り、1964年2月にビートルズが米国に上陸して以降、ロックやポップスが聴き手の心を掴む反面、その反動で、聴き手の「ジャズ離れ」が始まりだした時代に、4200番台は録音され、リリースされている。

1965年から1969年までのリリースになる。しばらくは、当ブログで記事にしていないアルバムの「落ち穂拾い」である。

Horace Silver『The Cape Verdean Blues』(写真左)。1965年10月1, 22日の録音。ブルーノートの4220番。

ちなみにパーソネルは、Horace Silver (p), Woody Shaw (tp), Joe Henderson (ts), J. J. Johnson (tb, tracks 4–6), Bob Cranshaw (b), Roger Humphries (ds)。10月22日のセッションでは、ジャズ・トロンボーンのレジェンド、J.J.ジョンソンがセッション参加している。

ワールド・ミュージック風のエキゾチックなメロディーをファンキー・ジャズにアレンジするのが得意なホレス・シルヴァー。僕はこのシルヴァーの「エキゾチックなメロディー」が大好きで、ジャズを本格的に聴き始めて頃以来、長年ずっと、お気に入りのピアニストの1人である。

前作『Song for My Father』同様、カーボベルデ生まれのシルヴァーの父、ジョン・タバレス・シルバにインスピレーションを得た、自身のルーツに立ち返った音世界を展開した企画盤的内容。
 

Horace-silverthe-cape-verdean-blues

 
例えば、冒頭のタイトル曲「The Cape Verdean Blues(ヴェルデ岬のブルース)」。シルヴァーの父君の出身地、カーボヴェルデ共和国に伝わる「ポルトガル民謡」をサウンドスケープをベースに、ブラジルのサンバと米国のブルースを掛け合わせたアレンジで整えられた、躍動感溢れる楽曲。異国情緒溢れる秀曲。

次の2曲目「The African Queen」は、アフリカ民謡からヒントを得て作曲された1曲とのこと。この曲では、若かりし頃のウディ・ショウのトランペットが印象的。ファンキーでブリリアントで骨太なブロウで、既にこの時点でショウのオリジナリティは確立されている。ファンキーな独特なモード・フレーズで応戦するジョーヘンも良い音を出している。

LP時代のB面、CDで4曲目から3曲は、ジャズ・トロンボーンのレジェンド、J.J.ジョンソンがセッション参加して、フロントが3管に増強されている。しかし、ビ・バップ時代からのトロンボーンのヴァーチュオーゾ、J.J.ジョンソンが、シルヴァー独特のファンキーでモーダルなフレーズを、いとも容易く演奏するとは思ってもみなかった。最初は誰か、さっぱり判らず、ライナーノーツをみて、J.J.ジョンソンの名前を見つけて驚いた次第。

4曲目の「Nutville」から、3管フロントの威力、重厚なユニゾン&ハーモニーが炸裂。アンサンブルも見事、シルヴァーのピアノが旋律楽器で参入すると、まるで「4管フロント」様に、更に重厚なユニゾン&ハーモニーが響き渡る。

クランショウのベース、ハンフリーズのドラムのリズム&ビートは、シルヴァーの考えるファンキーなモード・ジャズを鼓舞し、引き立てる。ファンキー仕立てのモーダルなフレーズ。そして、そこにワールド・ミュージック風のエキゾチックなメロディーが乗っかって、モード・ジャズの代表的展開の1つを聴かせてくれる。

この『The Cape Verdean Blues』、音楽的な個性と密度という点で、シルヴァーのアルバムの中で屈指の出来だと評価しています。良いアルバムです。
 
 

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2025年7月16日 (水曜日)

エアーズのサイケ・ジャズの秀作

アトランティック・レコードは「ブラック・ミュージック」というレーベル・カラーの印象が強いが、意外と実験的ジャズ、ジャズロック、フリー・ジャズなど、時代のトレンドの最先端をしっかりと捉えた、いわゆる「尖った」ジャズの秀作を多数、世に送り出している。今回のピックアップ盤は「サイケデリック・ジャズ」。

Roy Ayers『Stoned Soul Picnic』(写真左)。1968年6月29日の録音。アトランティック・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Roy Ayers (vib), Charles Tolliver (tp, flh), Hubert Laws (fl, piccolo), Gary Bartz (as), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b, tracks 1 & 2), Miroslav Vitouš (b, tracks 3–6), Grady Tate (ds)。ちなみにプロデキュースは、ジャズ・フルートの達人、ハービー・マン。

ロイ・エアーズは、米国のジャズ・ヴァイブ奏者。自身のバンド、ユビキティと共にジャズとファンクを融合させた音楽ジャズ・ファンクを生み出す。その洗練された独自性はアシッドジャズやレア・グルーヴ、ヒップホップに関わる人々に再評価され、多くのラッパーの楽曲にサンプリングされている(Wikipediaより)。
 

Roy-ayersstoned-soul-picnic

 
アルバムの音世界は、当時の「ニュー・ジャズ」の範疇の「サイケディック・ジャズ」。ジャケットからして、当時の全米の精神的流行だった「サマー・オブ・ラヴ」を思いっ切り反映している「サイケなデザイン」。サイケデリック・ロックの影響を受け、実験的で厭世感漂う、夢幻的でトリッピーな雰囲気、そして、アルバム全体を覆う、退廃的なファンクネス。幻想的な妖術的なリズム&ビートが、そんな「サイケ」な雰囲気を増幅する。

そんなサウンドスケープの中を、エアーズの幽玄な響きの拡がりが印象的なヴァイブが浮遊するように流れていく。ヴァイブの硬質な音が、その浮遊するフレーズの輪郭をクッキリと浮かび上がらせる。サイケでクリスタルなエアーズのヴァイブの音。サイケなフレーズを連発するが、フレーズそのものはどこかモーダルで、しっかりジャズに根を下ろしている。このエアーズのヴァイブこそが、この盤をサイケデリック・ジャズの名盤の1枚としている。

しっかりとジャズに根を張った「サイケデリック・ジャズ」の秀作。音楽として、ジャズとして破綻しているような、無手勝流の「サイケデリック・ジャズ」もあるが、このエアーズの「サイケデリック・ジャズ」は、ジャズの範疇として安心して聴くことが出来る。「サイケデリック・ジャズ」入門として恰好の1枚である。
 
 

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 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

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2025年7月15日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・289

生前、ベースの哲人、チャーリー・ヘイデンは自らを「An Adagio Guy」と呼んでいたそうだ。「Adagio」=ゆっくりと歩く速さ」だから、バラード曲の様な、ゆっくりと歩く速さでのデュオ演奏が好みだったと思われる。

そういう観点から、このライヴ・アルバムは、そんな「An Adagio Guy」が八面六臂の大活躍を見せる、秀逸なベースとピアノのデュオ・パーマンスの記録である。

Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba『Tokyo Adagio』(写真左)。2005年3月16–19日、「ブルーノート東京」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Charlie Haden (b), Gonzalo Rubalcaba (p)。ベースの哲人、チャーリー・ヘイデンと、彼が見出したキューバ出身の天才ピアニスト、ゴンザロ・ルバルカバのデュオ・アルバム。

ヘイデンは2014年7月、惜しくも鬼籍に入ってしまったが、「ベースの哲人」として、リーダー作は数知れず、他のセッションにも多々参加して、しっかりと成果を残している。そんな成果の中で、意外と取りあげられていないのが、彼は「デュオ・セッション」の名手である、ということ。

この『Tokyo Adagio』は、そんな「アダージョ」なテンポの耽美的でリリカルな演奏をメインに置いて、先陣を切って、ルバルカバが、どっぷり耽美的なリリカルな、情感溢れるバップ・ピアノを「アダージョ」に弾き進める。
 

Charlie-haden-gonzalo-rubalcabatokyo-ada

 
そして、そんなピアノに、ヘイデンの重厚でソリッドで哲学的なベースがそっと寄り添う。ヘイデンのベースが効果的に寄り添うことで、更に、ルバルカバの耽美的でリリカルなピアノが映えに映える。これぞ「ヘイデン・マジック」。

ヘイデンのベースは、決して自らが走り出すことはない。いつでもどこでも、ルバルカバの耽美でリリカルで情感溢れるピアノに寄り添うように、ベースラインを「アダージョ」に弾き進める。

そして、ヘイデンのソロが前面に出ると、ルバルカバは効果的なバッキングに徹し、ヘイデンは、思索的で哲学的、静的で耽美的でリリカルなベース・ソロを披露する。これが「堪らない」。語りかける様な、悟りを開くような、祈りにも似たヘイデンのベース。そして、ヘイデンのベース独特のグルーヴ。

テクニック優秀で、バリバリの弾きまくりが個性のルバルカバのバップ・ピアノであるが、このデュオ盤では、ヘイデンの好みに従って、耽美的でリリカルで「アダージョ」に弾き進める。「アダージョ」で情感豊かに。緩急抑揚を付けながらの展開することの難しさ。

ルバルカバの優れたピアノと、ベースの哲人、ヘイデンのアコースティック・ベースが、そんな「難しさ」をいとも容易くクリアしている。「アダージョ」演奏の難しさを軽々とクリアした、極上のベースとピアノのデュオ・パフォーマンス。

ジャケットも秀逸。収録されたデュオ・パフォーマンスも秀逸。ゴンサロの紡ぎ出す、耽美的でリリカルなバップ・ピアノと、ヘイデンが紡ぎ出す、思索的哲学的な、耽美的でリリカルなソリッドなベース。双方が東京で再会し,極上のデュオ演奏を繰り広げる。ルバルカバとヘイデンの「歌心とグルーヴ」の新鮮さと確かさを体感して下さい。
 
 

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2025年7月14日 (月曜日)

ドン・チェリーのフリー・ジャズ

ココレ誌の執筆陣が選んだ、ブルーノート盤の「ベスト100」。まずは、このレココレ誌が選んだ「ベスト100」のアルバムの中で、当ブログで扱ったことが無いアルバムをピックアップして聴き直している。今日は、フリー・ジャズの重要な開拓者の1人、ドン・チェリーの名盤である。

Don Cherry『Symphony for Improvisers』(写真左)。邦題「即興演奏家のためのシンフォニー」。ブルーノートの4247番。1966年9月19日の録音。ちなみにパーソネルは、Don Cherry (cornet), Gato Barbieri (ts), Pharoah Sanders (ts, piccolo), Karl Berger (vib, p), Henry Grimes, Jean-François Jenny-Clark (b), Ed Blackwell (ds)。

先に断っておくが、この盤はLP時代、A面全部が「Symphony for Improvisers: Symphony for Improvisers/Nu Creative Love/What's Not Serious?/Infant Happiness」のフリー・ジャズの組曲。B面全部が「Manhattan Cry: Manhattan Cry/Lunatic/Sparkle Plenty/Om Nu」のフリー・ジャズの組曲。長編の組曲2曲のみのフリー・ジャズのアルバム。

この盤には、ドン・チェリーの考えるフリー・ジャズが詰まっている。ベースは「オーネット・コールマンのフリー・ジャズ」だと感じるが、オーネットとフリー・ジャズに対するアプローチが異なっている。

オーネットは、従来のモダン・ジャズで「やってはいけないこと」を正として、ある決め事の上で、「やってはいけないこと」をメインに演奏する。従来のモダン・ジャズではやらないことをやって「フリー・ジャズ」とした。
 

Don-cherrysymphony-for-improvisers

 
ドン・チェリーは、そのオーネットのフリー・ジャズに、ジャズとして正調なリズム&ビートを立てた。つまり、フリー・ジャズの「ジャズ」の部分を正調なリズム&ビートに求めた、と僕は感じる。

そして、その上に、オーネットの「やってはいけないこと」をバンバンやるのだが、リズム&ビートがほぼ正調に供給されているので、「やったはいけないこと」が音楽的に整頓されている、と感じる。これが、ドン・チェリーの考えるジャズが、従来のジャズの雰囲気を宿していて、意外と聴きやすくなっているのは、そういう音の「作り」になっているからだろう。

フリー・ジャズは、演奏者それぞれが、自由勝手気ままに、本能の赴くままに演奏しまくる演奏トレンドでは無い。「フリー」を演奏者それぞれが、自由勝手気ままに、本能の赴くままに演奏しまくる、と解釈すると「音楽」ではなくなる。必ず、最低限の演奏の決め毎があり、「フリー」の解釈を、それぞれのリーダーが行い、それを音にし、演奏に反映する。それがフリー・ジャズの本質だと僕は考える。

「ドン・チェリーの考えるフリー・ジャズ」は、この盤を聴いて感じるのが一番。ジャズ者初心者の方々にも聴き易く、フリー・ジャズの「構造」が良く判るかと思う。

フロントのインプロビゼーションと、リズム・セクションのリズム&ビート。フリー・ジャズとして、フロント隊とリズム隊、それぞれ「フリー」の一言をどう解釈するかで、それぞれのフリー・ジャズの個性が決まる。フリー・ジャズとは、即興演奏を旨とするジャズとして、本質を突く、非常に興味深い演奏トレンドだと僕は思う。
  
 

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2025年7月13日 (日曜日)

ジュフリー ”ウエスタン組曲” 再聴

「アトランティックはブラック・ミュージック」というレーベル・カラーの印象は強く、ミュージシャンの多彩さ及びジャズ・ジャンルの幅広さは、ジャズ・レーベルの中でも白眉。

ジャズ・ヴォーカルから、オーネットに代表されるフリー系、レニー・トリスターノなどの実験的ジャズ、ロイドやマーカスなどのジャズ・ロック、そしてソウル・ジャズにも造詣が深い。そんなアトランティック・レコードの「実験的ジャズ」の好盤を再聴した。

Jimmy Giuffre『Western Suite』(写真左)。December 3, 1958年12月3日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Jimmy Giuffre (cl, ts, bs), Jim Hall (g), Bob Brookmeyer (valve-tb)。管楽器担当のジミー・ジュフリー、ギターのジム・ホール、ボブ・ブルックマイヤーのヴァルヴ・トロンボーンの圧倒的な変則トリオで、優れたアレンジと多重録音を駆使した実験盤である。

ベースもドラムもいないんじゃ、リズムもビートも無い。スウィングする訳が無い、と決めつけられ、特に我が国のジャズ・シーンでは、どうにも評判の悪いアルバムである。

まず「ベースもドラムもいないんじゃ、リズムもビートも無い」と決めつけるのは、楽器を演奏する、ということを実体験していないが故の「大きな誤解」であって、フレーズを吹き続ける強弱、緩急、伸張で、「フレーズのうねり」により、リズム&ビートが醸し出される。グルーヴ感だってシッカリと出てくる。
 

Jimmygiuffrewesternsuite_1

 
よって「ベースもドラムもいないんじゃ、リズムもビートも無い」というのは誤解であって、この盤での演奏は、LP時代、B面にあった「Topsy」と「Blue Monk」、この2曲のスタンダード、このドラムレス&ベースレスのトリオで、気持ち良く趣味良く小粋にスイングしている。趣味の良いジャジーなグルーヴ感も申し分無い。

そして、LP時代のA面を占める「Western Suite」では、ジャズを演奏の基本フォーマットとした、秀逸なアレンジによる「アレンジされた」上質のインタープレイとインプロビゼーションを聴くことが出来る。直訳すると「西部組曲」。出だしの音の雰囲気が、もう、ジャケット写真が物語るように、西部劇の世界、米国西部の砂漠の世界。ジャズという演奏で、クラシックと同等の、これだけの「音の表現」を醸し出すことが出来る。

この組曲では、ジャズ演奏の「幅」を大きく広げる「アレンジされたジャズ」の可能性の大きさを提示している。即興演奏のみがジャズである、とすると、アレンジされたジャズはジャズじゃない、という図式になるが、ジャズだって、テーマ部はしっかりアレンジされていて、アドリブ部にはいって、即興演奏が展開されるのだから、全くアレンジされていないジャズ、というものは存在しない。

西部劇の世界の雰囲気がフワ〜っと広がる。そんな雰囲気が僕は大好きです。しかし、よくまあ、クラリネットとトロンボーンとギターのトリオで、これだけ、雰囲気があって、厚みがあって、深みのある演奏が出来るもんだ、と聴く度に感心する。

このアルバムが録音されたのが1958年。それから66年が経って、ジャズ演奏の歴史を俯瞰的に見渡してみると、「アレンジされたジャズ」はちゃんと残っている。「アレンジされたジャズ」もジャズである。この『Western Suite』も「アレンジされたジャズ」の初期の成果のひとつ。好盤だと思います。
 
 

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2025年7月12日 (土曜日)

バートンの”新しい” ジャズロック

ゲイリー・バートン(Gary Burton)は、レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた、現代ジャズ・ヴァイブのイノヴェーター。純ジャズやニュー・ジャズ、フリー・ジャズと様々なジャズの演奏トレンドに対応するが、ジャズ、カントリー、ロックをミックスした、クロスオーバー・ジャズ志向のジャズロックなサウンドで最初の人気を確立している。

Gary Burton『Lofty Fake Anagram』(写真左)。1967年8月15–17日の録音。邦題は『サイケデリック・ワールド』。ちなみにパーソネルは、Gary Burton (vib), Larry Coryell (g), Steve Swallow (b), Bob Moses (ds)。ジャズロック路線を確立したアルバム『Duster』から、ドラムが、ロイ・ヘインズからボブ・モーゼスに代わってはいるが、アルバム全体の演奏の雰囲気は「ジャズロック」。

改めて聴き直してみて思うのは、このゲイリー・バートンのジャスロックは「新しい」。それまでのジャズロックへのアプローチは、あくまで、ジャズからロックへの一方通行的アプローチで、フロントにもリズム隊にも「ジャズ臭さ」が残っている。が、この バートンのジャズロックへのアプローチは、ジャズとロック、双方向からのアプローチで「ジャズ臭さ」がほとんど感じられない。

リーダーのバートンのヴァイブは意外と「我が道を行く」。ジャズロックやクロスオーバー、ニュー・ジャズ、はたまた純ジャズと、様々なジャズ演奏のトレンドに対応するが、バートンのヴァイブの音自体はあまり「変わらない」。

この盤を「ジャズロック」たらしめているのは、まずはエレギのコリエルだろう。エレギのコリエルの音が、明らかに「ロック寄り」なのだ。
 
Gary-burtonlofty-fake-anagram  
 
ロック、と言ってしまえば、あまりにギターテクニックが高度すぎるので「違うだろう」と指摘される懸念があるが、明かな「ロック寄りのジャズ・エレギ」とすれば、とても座りが良くなる。

ラストの「General Mojo Cuts Up」のフリーなインプロビゼーションにしても、コリエルのエレギをメインに聴いたら、このまま、プログレッシブ・ロックのジャンルに持っていっても違和感が無い。

フリーなインプロとしても、プログレの雄、フリーなインプロも得意とする「キング・クリムゾン」のそれより、内容は高度で内容があってハイテクニック。やっぱり、この「General Mojo Cuts Up」の演奏は、ジャズをベースに持った優れたミュージシャンだけが成せる技なんだろうな、と感心しながら、耳を傾ける。

従来の「ジャズ臭さ」が希薄なスワローのベースとモーゼスの、ニュー・ジャズ的グルーヴ感溢れるリズム&ビートも貢献度が高い。やはり、この盤が「新しい」ジャズロックの響きを色濃く宿しているのは、コリエル=スワロー=モーゼスのリズム・セクションの個性が故であろう。そこに、普遍的なバートンのヴァイブが乱舞する。

別に、バートンは「サイケデリックなジャズロック」にフォーカスを当てている訳では無いので、邦題の『サイケデリック・ワールド』という表現はちょっと偏っていて誤解を生みやすい。「新しい」響きのジャズロックの音を「サイケデリック」の一言で括ってしまうことに無理がある。

ジャズとロックの融合、クロスオーバー志向の「新しい」響きのジャズロックの出現、と僕は解釈している。僕はこの盤を「新しい」ジャズロックの好盤の1枚と位置づけている。
 
 

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2025年7月11日 (金曜日)

マイケル&ヘイデンの邂逅の記録

ベースの哲人、チャーリー・ヘイデンのリーダー作を整理していて、この盤にぶち当たった。あれ、マイケル・ブレッカーのリーダー作という切り口で、当ブログで扱わなかったけ。よくよく見たら、この盤はヘイデンのリーダー作に分類されることが多いことが判った。でも、この盤は、ヘイデンがマイケルがの二者択一では無く、ヘイデンとマイケルの双頭リーダー作として解釈するのが妥当だろうと僕は常々思っている。

Charlie Haden & Michael Brecker『American Dreams』(写真左)。2002年5月14–17日の録音。ちなみにパーソネルは、Charlie Haden (b), Michael Brecker (ts), Brad Mehldau (p), Brian Blade (ds)。バックにストリングスのオーケストラが付く。アレンジは以下の3人。Alan Broadbent (arrr, cond, tracks 1, 3, 6, 9, & 10), Vince Mendoza (arr, cond, tracks 2 & 12), Jeremy Lubbock (arr, cond, tracks 4, 7 & 13)。

演奏のメインは、マイケル・ブレッカーのテナーがフロント1管のカルテット編成になる。実質のリーダーは、ベースのチャーリー・ヘイデン。バックスにトリングス・オケが付き、どこか「ラウンジ・ミュージック」に近い響きを宿した、ゴージャズは、マイケル1管フロントのカルテット・パフォーマンスである。

マイケルはミッド・テンポからスローテンポの優れた伴奏をえて、テナーを朗々と吹き上げていく。マイケルのテナーは「コルトレーンのフォロワー」と言われることが非常に多いが、この盤のマイケルの吹奏を聴いていると、確かにコルトレーンが開発した奏法を踏襲してはいるが、使い方、使うタイミングがコルトレーンとは異なる。つまりは、マイケルの吹奏にコルトレーンの蔭は無い。あるのはコルトレーンの吹奏テクニックだけ。

演奏される楽曲は、どれもが「米国ルーツ・ミュージック」の響き、音を宿している。アメリカン・フォークソングの様な、明朗なフォーキーな音の展開がとても印象的。
 
Charlie-haden-michael-breckeramerican-dr  
 
米国の大自然の雰囲気に通じる「ネイチャー」な音の響きも良好で、どこか懐かしい響きがする。そんなフォーキーでネイチャーな響きを宿したマイケルのテナーは「雄大で明快」。これは、マイケルならではのテナーと解釈して良いかと思う。

そして、リーダーのヘイデンのベース。超弩級の重心の低い、ソリッドで骨太なブンブンベース。ピッチはバッチリ合っていて、弾き回しは正確。さすが「ベースの哲人」の面目躍如。思索的観念的な、ヘイデンならではのベースソロは唯一無二。ヘイデンならではのベースの個性が炸裂していて、ベースソロが出現する度、耳をそばだて、ヘイデンのベースを愛でる。そんなヘイデンのベースがマイケルのテナーをガッチリと支えている。

ブラドーのピアノも最高だ。マイケルのテナーのフレーズを損なうことなく、フレーズとぶつかることもなく、テナーのフレーズの隙間を埋めていくような弾き回し。完全ソロになった時は、メルドーの個性の1つ「耽美的なバップ・フレーズ」をこれでもかと繰り出す。この盤では、サイドマンに回ったブラドーのピアノの凄みを十分に堪能出来る。

ブレイドのドラムも重要なポジションを担っている。ユッタリした演奏のテンポの中で、マイケルのテナーが、メルドーのピアノが、速いフレーズを連発する時、ブレイドの叩き出す、正確で明確なブレイドのリズム&ビートが、明快な指針になる。ブレイドのドラムが、マイケルのテナーの、ブラドーのピアノが、戻るべきビートをしっかりと押さえてくれる。だからこそ、マイケルはブラドーは限りなく自由に安心してインプロを展開出来る。

大手レーベルの悪い癖である「ラウンジ・ミュージック」の要素を付加して、一般大衆にアピールし、売上を上げたい、の思いが、この素晴らしいカルテットのパフォーマンスにストリングス・オーケストラの音をバックに付けてしまった。僕はこのストリングスの存在は蛇足だと思う。プロデュースの勇み足。名盤を好盤にグレード・ダウンさせてしまった。
 
 

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2025年7月10日 (木曜日)

セルジオ・メンデスの好きなもの

アトランティック・レコードは、1947年にアーメット・アーティガンとハーブ・エイブラムソンによって設立された音楽レーベル。レーベル設立当初は、R&Bやジャズのレーベルとして名を上げ、ソウルやロックなど、所属アーティストの音楽ジャンルの幅を拡大、1967年には現ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの傘下に入っている。

「アトランティックはブラック・ミュージック」というレーベル・カラーの印象は強く、ミュージシャンの多彩さ及びジャズ・ジャンルの幅広さは、ジャズ・レーベルの中でも白眉。ジャズ・ヴォーカルから、オーネットに代表されるフリー系、レニー・トリスターノなどの実験的ジャズ、ロイドやマーカスなどのジャズ・ロック、そしてソウル・ジャズにも造詣が深い。そんなアトランティック・レコードの好盤をピックアップして、今回の記事化である。

Sérgio Mendes『Sérgio Mendes' Favorite Things』(写真左)。1968年の作品。ちなみにパーソネルは、Sergio Mendes (ac-p, el-p, harpsichord), Tom Scott (fl, ss, piccolo), John Pisano (g), Dave Grusin (org), Joe Mondragon (b), Larry Nechtel (b), Dom Um Romao (ds), Joao Donato (per), Moacir Santos (per) , Dave Grusin (arr, cond)。メンデスが純粋なボサノバから離れ、アメリカのポピュラー音楽を取り入れた最初の試みを捉えた盤。
 
Sergio-mendessergio-mendes-favorite-thin

 
タイトルを直訳すると「セルジオ・メンデスの好きなもの」。メンデスの好きな曲をカバーしてます、ということと、コルトレーンがカバーしたことで有名な「マイ・フェイバリット・シングス」をシャレでかけている感じ。まず、冒頭に収録されている「My Favorite Things」を聴いて欲しい。

こってこてラテン・ジャズにアレンジされた、怪しげでダンサフルな「My Favorite Things」。思わず、声を上げて笑ってしまう。出来が悪いのではない。ここまで、徹底的にラテンにアレンジされた「My Favorite Things」は爽快ですらある。メンデスのラテンなピアノで奏でられる「My Favorite Things」のテーマ。ラテンなアレンジが素晴らしい。これはこれで「アリ」やな、と思わずほくそ笑む。

他の曲を見渡すと、バカラックの名曲カバー「I Say A Little Prayer」も、しっかりラテンしていて小気味良い。バーデン・パウエル作「Tempo Feliz(Happy Times)」は高揚感溢れるコーラスが心地良い。ソウルフル・フルートの代表格、ハービー・マンのライブアルバム『Herbie Mann at the Village Gate』にも収録された「Comin Home Baby」などは、ラウンジ・ミュージック一歩手前、小粋なアレンジが見事なソウル・ジャズ風の演奏にグッとくる。
 
 

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2025年7月 9日 (水曜日)

モラーツとブルフォード再び

このアルバムのレコーディング当時、モラーツは「ムーディー・ブルース」のメンバーであり、ブルフォードは所属する「キング・クリムゾン」が活動休止に入ったばかりだった。そんな2人が再び出会った。

Moraz & Bruford『Flags』(写真左)。1985年1月の録音。ちなみにパーソネルは、Patrick Moraz (p, syn, claves on "The Drum Also Waltzes", electronics), Bill Bruford (ds, perc)。キーボード奏者のパトリック・モラッツとドラマーのビル・ブルフォードによるデュオ・アルバムの第二弾にして最終作である。

1983年のアルバム、アルバム・タイトル通り、2つの楽器のみ、アコースティック・ピアノとアコースティック・ドラムをフィーチャーしたデビュー作『Music for Piano and Drums』とは異なり、このレコーディングでは、カーツワイル250シンセサイザーとシモンズ・エレクトロニック・パーカッションを取り入れることで、彼らのデュオ演奏の幅を広げている。

このアルバムには10曲のオリジナルのインスト曲が収録されており、そのほとんどは二人の即興演奏やスケッチから生まれたものとのこと。それぞれの曲の響きは、デビューアルバムと同様、クロスオーバー&フュージョン志向の「ピアノとドラムのデュオ演奏」。
 

Moraz-brufordflags

 
シンセや電子ドラムの導入により、拡張されたデュオの音世界。プログレッシブ・ロックの要素をより強調した、クロスオーバー&フュージョン・ジャズとプログレッシブ・ロックの融合。プログレッシブ・ロック出身のこの2人ならではの、独特の音世界である。プログレ小僧の皆さんには十分に訴求する、シンセとエレ・パーカッションの響きそして融合。

CDリイシュー時、ボーナストラックとしてとして収録された、1985年7月、東京「Leforet Museum」公演から「イースタン・サンデーズ」「チルドレンズ・コンツェルト」「グラティア」のライヴ音源の出来がこれまた良い。

クロスオーバー&フュージョン・ジャズとプログレッシブ・ロックの融合。ジャズとロックの境界が曖昧な英国の音楽シーンならではの傑作。

こういった異種格闘技志向のクロスオーバー&フュージョン・ジャズは、硬派な「純ジャズ命」のジャズ者の方々には、許し難いアルバムかも知れないが、これも「ジャズ」。ジャズの懐の深さを再認識させてくれる様な、ユニークなデュオ盤である。
 
 

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 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

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2025年7月 8日 (火曜日)

バートン&カーラのコラボ ”葬送”

とかく、ジャズロックやクロスオーバー・ジャズやニュー・ジャズに走りがちだったゲイリー・バートンが、腰を据えて、カーラの楽曲とアレンジに向き合った、硬派で純ジャズなゲイリー・バートンのヴァイブの飛翔が聴ける、壮大な組曲仕立てのコンセプト・アルバムである。

Gary Burton 『A Genuine Tong Funeral』(写真左)。邦題『葬送』。1967年7月の録音。ちなみにパーソネルは、Gary Burton (vib), Michael Mantler (tp), Jimmy Knepper (tb, b-tb), Howard Johnson (tuba, bs), Steve Lacy (ss), Gato Barbieri (ts), Carla Bley (p, org, cond), Larry Coryell (g), Steve Swallow (b), Bob Moses (ds)。

ゲイリー・バートンが、作編曲家&ピアニストの「鬼才」カーラ・ブレイと組んだ壮大なコンセプト・アルバム。死と葬送をテーマに、副題が「言葉なきダーク・オペラ」とあるように、この時代の米国の重い空気感が漂う。カーラ・ブレイの作品を完全フィーチャーしたアルバムで、収録曲は全て、カーラ・ブレイ作。

カーラ・ブレイのコメントを引用させて頂く。「この作品は、死に向かうエモーションの上に築かれたドラマチックな音楽であり、この死という大きな喪失に対する、もっとも不敬なるものから生まれた作品である。そして舞台の上で、光と衣装を伴って演じられるように意図されたもの」とのこと。

何を言わんとしているのか、良く判らぬが、とにかく「死と葬送をテーマにした」コンセプト・アルバムだということである。
 

Gary-burton-a-genuine-tong-funeral

 
演奏的には、ゲイリー・バートンのカルテットにカーラのバンド仲間6人が加わっているパーソネルで、音的には、トランペット、チューバ、バリトン・サックス、テナー・サックス、ソプラノ・サックス、といった管楽器のユニゾン&ユニゾンに、カーラ固有のユニークな音の重ね方を施し、独特の雰囲気を醸し出している。

それに乗って、あるいは、その管楽器隊の音の「合間」を、バートンのヴァイブが、モーダルに疾走する。バートンとカーラならではの、ジャズの即興バリエーションの拡張とマンネリの回避。そんなバートン&カーラならではのモダン・ジャズの深化がこのコンセプト・アルバムに記録されている。

現代音楽やクラシックの要素をジャズに融合したようなところも、現代音楽やクラシックの要素の選択が、バートン&カーラはユニークで、他のジャズ・ミュージシャンが選択する現代音楽やクラシックの要素とは、明らかに切り口が違う。

コリエルのギターも、怪しげでおどろおどろしい雰囲気を加味して、カーラ独特の雰囲気に拍車をかける。ガトー・バルビエリのフリーキーなテナーが、演奏全体に漂う重い空気感に、不安定な要素を散りばめる。コリエルのギターとバルビエリのテナーは、このコンセプト・アルバム演奏の「要」のひとつである。

フリーに傾くようで傾かない。モードっぽいのだが、従来のモード奏法とは違った決め事で、アドリブ・フレーズの自由度を広げている様だ。管楽器隊のブラスの響きが、様々な形で、様々な響きで提示される。これも、アドリブ・フレーズの自由度を限りなく広げていく、大きな要素になっている。

これもジャズ。内容的には、賛否両論になるだろうが、これもジャズである。僕はこのコンセプト・アルバムの演奏そのものを高く評価している。新しいジャズとしての「即興演奏」の可能性を広げていると聴いた。好盤である。
 
 

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2025年7月 7日 (月曜日)

セシル・テイラーのBNでの傑作

レココレ誌の執筆陣が選んだ、ブルーノート盤の「ベスト100」。まずは、このレココレ誌が選んだ「ベスト100」のアルバムの中で、当ブログで扱ったことが無いアルバムをピックアップして聴き直している。今日は、ピアノのフリー演奏の怪人、セシル・テイラーの傑作の一枚。

Cecil Taylor『Conquistador!』(写真左)。1966年10月6日の録音。1968年3月のリリース。ブルーノートの4260番。ちなみにパーソネルは、Cecil Taylor (p), Bill Dixon (tp), Jimmy Lyons (as), Henry Grimes, Alan Silva (b), Andrew Cyrille (ds)。ピアノのフリー演奏の怪人、セシル・テイラーがブルーノートに残した2枚のアルバムの中の一枚。

セシル・テイラーの傑作の一枚。さすがブルーノートでの録音で、リハーサルをしっかり積んで、演奏のレベルは高く、拠れたところや迷ったところは皆無。セシル・テイラーのフリー・ジャズは、ピアノが主役のフリー・ジャズ。これってありそうで無い類のもので、管楽器、たとえば、サックスが主役のフリー・ジャズは沢山有るが、ピアノが主役のフリー・ジャズは、あまり無い。

ピアノは、サックスの様にフリーキーな音、アブストラクトな音が出しにくい。ピアノは、不協和音を奏でることはできるが、完全無手勝流の自由な弾き回しについては、サックスの様に音色に極端な抑揚つけたり、馬の嘶きの様な吹上げが出来ない。つまり、ピアノにはピアノなりの「フリー&アブストラクトな」演奏方法があるということで、その演奏方式の1つを提示しているのが、このセシル・テイラーのアルバムである。
 

Cecil-taylorconquistador

 
ピアノは鍵盤があるので、どうしても音が定型化されてしまう。つまり「ド」の鍵盤を叩くと、あくまで出てくる音は「ド」だということ。サックスの様に吹き方を変えるだけで出せるアブストラクトな音が、ピアノでは出せない。しかし、そこはセシル・テイラー、ピアノを使って、弾き回しの「自由」と、音の重ね方の「自由」に、ピアノとしてのフリーな展開を求めている。

そして、サックスの様に吹き方を変えるだけで出せるアブストラクトな音をトランペットに求めている。もともと、トラペットは、楽器の吹き方の特性上、長時間のフリー&アブストラクトな音展開に弱い。但し、瞬間芸的なフリー&アブストラクトな音展開は、トランペットという楽器ならではのアブストラクトな音が出せる。これを、このアルバムでは、フリー&アブストラクトなピアノの展開に、効果的なアクセントを付けている。

このピアノ独特のフリー&アブストラクトな音の展開は、他の楽器のフリー&アブストラクトな音の展開に比べて、理路整然としていて、完全に感情の赴くままのフリー・ジャズな展開とは一線を画するものだと感じる。限りなくフリーに近いモーダルな展開に音の雰囲気は近いが、このセシル・テイラーのピアノのフレーズ展開は、全くモード奏法に則っていない。

この辺りが、ピアノにはピアノなりの「フリー&アブストラクトな」演奏方法があるということで、その演奏方式の1つを提示しているのが、このセシル・テイラーのアルバム、と言われる所以。ピアノが主役のフリー・ジャズは、このセシル・テイラーというピアノのフリー演奏の怪人を中心に、バリエーション展開していく。ピアノが主役のフリー・ジャズとしての名盤。
 
 

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2025年7月 6日 (日曜日)

純ジャズ志向のニュー・ジャズ

ゲイリー・バートン(Gary Burton)。1943年1月、米国生まれ。今年で82歳。レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた、現代ジャズ・ヴァイブのイノヴェーター。10代からプロ活動を始め、1960年代後半、ジャズ、カントリー、ロックをミックスした、クロスオーバー・ジャズ志向のサウンドで人気を確立した。

1970年代以降は、クロスオーバー・ジャズ志向のパフォーマンスと並行して、チック・コリア、キース・ジャレットらとの純ジャズ志向のコラボも展開。1971年秋よりバークリー音楽大学で教鞭を取り始め、パット・メセニー、エバーハルト・ウェーバー、ラルフ・タウナー、タイガー大越、小曽根真等当時の有望な新人を数多く世に紹介ししている。

Gary Burton『The Time Machine』(写真左)。1966年4月5–6日の録音。RCAからのリリース。ちなみにパーソネルは、Gary Burton (vib, p, marimba), Steve Swallow (b), Larry Bunker (ds)。リーダーのゲイリー・バートンのヴァイブがフロントのトリオ編成。バートンがピアノも担当しており、多重録音にて、ピアノ入りのカルテット演奏の表現が面白い。

まだ、バートンが、クロスオーバー・ジャズ志向のサウンドに手を染める前の、ライトでモーダルな純ジャズ志向の演奏が清々しい。1966年という録音年でありながら、かなり硬派なモード・ジャズな演奏がメイン。時々、アブストラクトに、スピリチュアルにブレイクするところなど、当時の「時代の音」を感じる。
 

Gary-burtonthe-time-machine

 
ところどころ、例えば、4曲目、ジョビン作「Chega De Saudade (No More Blues)」のボサノバ・ジャズで、ポップ性を確保して、ちょっと和ませ、再び、ライトで硬派なモード・ジャズに立ち返る。

7曲目のレノン=マッカートニーの「Norwegian Wood」で、再びポップ性を確保、再度和ませ、次の2曲で再びライトで硬派なモード・ジャズに展開、ラストは超スタンダード曲「My Funny Valentine」のベタなカヴァーで締める。なかなか考えた収録順で、曲毎のアレンジもふるっている。

バートンのヴァイブはもともとファンクネスは極薄なので、演奏全体の印象は純ジャズ志向の「ニュー・ジャズ」。スインギーな面は全く無くて、このアルバムは、バートンの知的で幻想的なヴァイブの乱舞を聴くべきアルバムだろう。

バートンの様々なマレット捌きとフレーズの展開が堪能出来る。スワローのベース、バンカーのドラムも、バートンの知的で幻想的なヴァイブに呼応するように、新しい響きを宿した、純ジャズ志向の「ニュー・ジャズ」的なリズム&ビートを叩きだしていて良好。好盤です。
 
 

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2025年7月 5日 (土曜日)

音は悪いが、好盤の『Nirvana』

以前、このアルバムは、エヴァンス・トリオについては、ベースがラファロからイスラエルズに代わって、バンドのグレードが一段落ちたとか、ラファロを失って、エヴァンスのピアノは暗くて不調だとか、評論家筋からとかく評判が悪く、確かにちょっと暗めのジャケットと相まって、ジャズを本格的に聴き始めた、ジャズ者初心者の頃は触手が伸びなかった。

Herbie Mann and The Bill Evans Trio『Nirvana』(写真左)。1961年12月8日、1962年5月4日の録音。ちなみにパーソネルは、Bill Evans (p), Herbie Mann (fl), Chuck Israels (b), Paul Motian (ds)。ビル・エヴァンスが、ベースのスコット・ラファロを事故で失った後、チャック・イスラエルズを迎えて結成したトリオの旗揚げ盤。フロントにファンキー・フルートの名手、ハービー・マンが参加している。

が、それから10年ほど経って、思い切って聴いてみたら、なんとなかなかの内容の良さで、以前の悪評は何だったんだ、と咄嗟に思った。恐らく、冒頭の2曲、「Nirvana」「Gymnopedie」が、エヴァンス・トリオとして、耽美的/印象派的志向な演奏の側に目一杯に振れた演奏で、この静的で墨絵の様な音の淡い広がりがメインのスローな演奏が、「暗い、不調」と曲解されたのだろう。
 

Herbie-mann-and-the-bill-evans-trionirva

 
逆に、ファンキー&ソウルフルなフルートのハービー・マンが、耽美的/印象派的志向なフルートにチャレンジした好演奏として、高く評価して良いパフォーマンス。バックのエヴァンス・トリオの演奏は淀みが無く、ハービー・マンのフルートを好サポートで支えている。特に、イスラエルズのベースが、ソリッドで歯切れの良いフレーズで印象的。全編に渡って、イスラエルズのベースは、ラファロのベースと比べて遜色無い、と僕は見ている。

3曲目「I Love You」から「Willow Weep for Me」「Lover Man」のスタンダード曲、そして、ラストのマン作の「Cashmere」については、エヴァンス・トリオは、メリハリ、ビートが効いたバップな演奏で、フロントのファンキー&ソウルフルナなハービー・マンのフルートを盛り立てている。

ピアノの音が割れていたり、ドラムの音の切れ味が不足していたり、と録音に何かと問題のある盤ではあるが、それはオーディオ的に評価すると「減点ポイント」ではあるが、バンド演奏のパフォーマンスを聴き取るという点ではあまり問題にはならない。この盤は、耽美的/印象派志向のフルートと、バップなフルートを吹きまくるハービー・マンと、イスラエルズを迎えた、新しいエヴァンス・トリオの「伴奏上手」を聴く盤だろう。オーディオ的な評価には目を瞑りたい。良いアルバムです。
 
 

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2025年7月 4日 (金曜日)

モラーツとブルフォードのデュオ

英国の音楽シーンの面白いところは、ジャズとロックの境界が曖昧なところ。ロックのミュージシャンがジャズをやったと思ったら、クロスオーバー&フュージョン志向のミュージシャンがロックをやったりする。

Moraz & Bruford『Music for Piano and Drums』(写真左)。1983年10月の録音。 E.G. Recordsからのリリース。ちなみにパーソネルは、Patrick Moraz (ac-p), Bill Bruford (ac-ds)。当時、ムーディー・ブルースに在籍していた、スイス出身のパトリック・モラーツのキーボードと、当時、キング・クリムゾンに在籍していた、英国出身のビル・ブルフォードのドラムのデュオ演奏になる。

ここまでのアルバム情報を見ると、プログレッシヴ・ロックの範疇のデュオ盤かとも思うんだが、聴いてみると判るが、このデュオ盤、立派にクロスオーバー&フュージョン・ジャズしているんで、ちょっとビックリする。 E.G. Records(英)からのリリースと言うことで、ここでも英国におけるジャズとロックの境界線が曖昧なところが顕著に表れていると見た。

演奏の基本は「即興演奏」をメインとしていて、演奏される内容としては、叙情的なフュージョン・ジャズ志向の楽曲もあれば、ちょっとアブストラクトにフリーに展開する即興ジャズ志向の楽曲もあれば、クラシック風に展開する楽曲あれば、現代音楽風にブレイクする楽曲もあり。
 

Moraz-brufordmusic-for-piano-and-drums

 
で、これらの演奏をアコースティック・ピアノと、アコースティック・ドラムをメインにデュオ演奏しているのだから堪らない。印象からすると、クロスオーバー&フュージョンなデュオ演奏と評して良いだろう。決して、プログレッシヴ・ロックでは無い。

まず、パトリック・モラーツのアコピがとても良い。多重録音を駆使して、ピアノ音の広がりを印象的なものにしているところも良い。そして、モラーツのピアノのフレーズの「間」を埋めるように、即興的にドラムを重ねていく。このブルフォードの職人芸的ドラミングが見事。ポリリズムあり、変則拍子あり、持てる技術の全てを注ぎ込んだ様な神業ドラミングは聴きもの。

二人はそれぞれ異なる時期にイエスのメンバーで(ブルフォードは1968年から1972年、モラーツは1974年から1977年)、1975年にはイエスのベーシスト、クリス・スクワイアのソロ・アルバム『フィッシュ・アウト・オブ・ウォーター』で共演を果たしている。

二人ともバリバリなプログレッシヴ・ロックの住人だったが、その8年後、こんなに素敵なクロスオーバー&フュージョン志向の「ピアノとドラムのデュオ演奏」を残すのだから、ジャズとロックの境界が曖昧な英国の音楽シーンは隅に置けない、とつくづく思う。
 
 

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2025年7月 3日 (木曜日)

ハッチャーソンのモード・ジャズ

レココレ誌の執筆陣が選んだ、ブルーノート盤の「ベスト100」。まずは、このレココレ誌が選んだ「ベスト100」のアルバムの中で、当ブログで扱ったことが無いアルバムをピックアップして聴き直している。今日は、1960年代のモダン・ジャズの演奏トレンドの代表格「新主流派ジャズ」の好盤。

Bobby Hutcherson『Components』(写真左)。1965年6月10日の録音。ちなみにパーソネルは、Bobby Hutcherson (vib, marimba), James Spaulding (as, fl), Freddie Hubbard (tp), Herbie Hancock (p, org), Ron Carter (b), Joe Chambers (ds)。1966年リリース、ハッチャーソンのリーダー作第2作目。

前作『Dialogue』のパーソネルの違いは、ピアノがヒルからハンコックへ。サックス・フルートがリヴァースからスポルディングに変わっている。前作から前衛度合いが後退し、フリーへの傾倒が弱くなった。「モーダルで限りなくフリーな演奏、現代音楽に通じる硬質でクリスタルな響き」が弱まって、ハードバップの展開をそこはかとなく残した、メインストリーム志向の新主流派ジャズに落ち着いている。
 

Bobby-hutchersoncomponents

 
初リーダー作の「肩に力が入った状態」がほどよく緩和されて、当時のジャ演奏のトレンドである、新主流派のモード・ジャズを目一杯に展開している。この盤での、ハッチャーソンのモード・ジャズは、レベル・精度ともに高い。この盤で「ハッチャーソンの考えるモード・ジャズ」が確立している、と感じる。ポスト・バップの響きが芳しい。ハッチャーソンのヴァイブの新主流派度合いは見事なもので、ハッチャーソンのモーダルなヴァイブは完成の域に達している。

そして、そのハッチャーソンのモーダルなヴァイブを支え、鼓舞し、前面に押し出しているのは、ハンコックのピアノ。ハンコックは、新主流派のモード・ジャズの「ツボ」を誰よりも心得ていて、ハンコックのモード・ジャズにおける伴奏パフォーマンスは素晴らしい。ここでは、ハッチャーソンの考えるモード・ジャズに則った、素晴らしいモーダルな伴奏を繰り広げている。

当時のジャズ演奏のトレンドである、新主流派のモード・ジャズの秀作の1枚である。ハッチャーソンの考えるモード・ジャズが確立し、パーソネルの面々は、ハッチャーソンの考えるモード・ジャズに則った、素晴らしいモーダルなパフォーマンスを披露する。好盤である。
 
 

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2025年7月 2日 (水曜日)

”ウルマーのジャズファンク” 再聴

レココレ2025年7月号の特集「ジャズ/フュージョン・ギターの名演・洋楽編」。モダン・ジャズ、クロスオーバー/フュージョン・ジャズの範疇の中の名盤・好盤の中で、ギターに特化して評価できるアルバムをピックアップして紹介している特集記事で、これが意外と興味深い内容。

当ブログでは、その「ジャズ/フュージョン・ギターの名演・洋楽編」で紹介されているアルバムの中から、再聴したい盤、当ブログで記事にしていない盤をピックアップしてご紹介している。

James Blood Ulmer『Are You Glad to Be In America?』(写真左)。1980年1月17日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、James Blood Ulmer (g, vo), David Murray (ts), Oliver Lake (as), Olu Dara (tp), Billy Patterson (Spaceman Patterson) (rhythm-g, track 4), Amin Ali (el-b), G. Calvin Weston, Ronald Shannon Jackson (ds)。

久しぶりに聴いた。再聴である。オーネット・コールマンを師とする鬼才ギタリスト、ジェームス・ブラッド・ウルマ―の1980年作。しかし、出てくる音は「マイルスのジャズ・ファンクから、おどろおどろしい、ダークなファンクネスを差し引いて、あっけらかんとしたファンクネスだけを残した、「脳天気」なエレクトリック・ジャズ・ファンク。
 

James-blood-ulmerare-you-glad-to-be-in-a

 
ハードではあるが、ファンクネスがドップリ染み込んでいて、リズム&ビートが効きまくり、グルーヴ感が半端無い。それはそれは凄まじいエレギである。鉈で薪をガシガシとシャープに割っていくような、ビートが明確でしっかりしたリフ。

一聴して、すぐに「ジェームス・ブラッド・ウルマ―のエレギやな」と判るほどの強烈な個性のエレギ。ジャズ、ファンク、ハードロック、ブルース、それぞれの濃い部分を混ぜ合わせた熱いエレギが鳴っている。録音当時は、ソフト&メロウなフュージョン・ジャズが流行だったが、この盤の音世界は、そんなフュージョン・ジャズの流行の音とは真逆の音世界。

ウルマーのジャズファンク疾走エレギに、アリのブリブリなベース、官能的で圧巻なデヴィッド・マレイのテナー・サックス、オリバー・レイクのアルト・サックスが絡んで来て、正確で呪術的なダブル・ドラムと渾然一体となり、独特の「脳天気」なエレクトリック・ジャズ・ファンクなグルーヴが「凄まじい」。

この盤の音世界は、今の耳で聴き直すと、現代の躍動感溢れスリリングな「スピリチュアル・ジャズ」の先駆け。 今の耳にも、古さは全く感じない。ジェームス・ブラッド・ウルマ―のエレギの個性と「凄まじさ」を感じるに最適なアルバムだと思う。ちなみに、ジャケットの種類が、リリース・タイミングによって、幾つもあるようなので、気をつけられたい。 
 
 

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2025年7月 1日 (火曜日)

クレマーのジャズ・ファンク

ちょっと癖の強い、他のレーベルにないファンキー&ソウルフル濃厚な盤が多くリリースされている、そんなアーゴ&カデット・レーベルの好盤をピックアップして聴き直してきたが、いよいよラストである。以前の記事については、ブログの右列、カテゴリーの「Argo & Cadetレーベル」を参照いただければ、と思います。

John Klemmer『Blowin' Gold』(写真左)。1969年の作品。ちなみにパーソネルは、John Klemmer (ts), Pete Cosey (g), Richard Thompson (p, org), Phil Upchurch (b), Morris Jennings (ds)。ジャンルをはみ出したような実験盤を多くリリースしたカデットのサブ・レーベルからリリースされたアルバム。

ジョン・クレマーは、サイケデリックなジャズ作品で著名なシカゴ出身のテナーマン。このアルバムは、硬派で重量級のジャズ・ファンクがメインの音志向のジョン・クレマーのリーダー作。ぼんやり聴いていると、マイルスの硬派で重厚なジャズファンクを聴いているような気分になる。ただ、フロントにマイルスのトランペットがいない。逆に、クレマーのテナーがいる。
 

John-klemmerblowin-gold

 
クレマーのテナーは電気増幅されており、これも、マイルスの電気増幅されたトランペットに通じるものがある。なんか、リズム&ビートもマイルスのジャズ・ファンクに通じるものがあり、なんでやろ、と思って、パーソネルを見たら、あらら。マイルスの『アガ・パン』のリズム&ビートwを支えた超絶変態ギタリスト、ピート・コージーが参加しているではないか。

まだまだ温和で大人しめのピート・コージーではあるが、彼独特のペニャペニャなノイジーなエレギは既に存在している。このコージーのエレギのリフが、マイルスのジャズ・ファンクを想起させるのだろう。ただし、マイルスのジャズファンクほどには、シャープでソリッドでヘビーではないけれど....。ちょっと俗っぽくて「もったり」しているところが、このアルバムのリズム&ビートの「玉に瑕」なところではある。

独特なアレンジが痺れる、レノン=マッカートニーの名曲中の曲「Hey Jude」のカヴァーが良い味を出している。ジャズ・ファンクに染め上げたジミヘン 「Third Stone From The Sun」等のカヴァーも良い味を出していて、当時、マイルスがジミヘンのカヴァーをやったら、こんな感じになってたのかなあ、と想像すると、なかなかに面白い。
 
 

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