ブルーノートのヴォーカル盤・1
レココレ誌の執筆陣が選んだ、ブルーノート盤の「ベスト100」。まずは、このレココレ誌が選んだ「ベスト100」のアルバムの中で、当ブログで扱ったことが無いアルバムをピックアップして聴き直していくことにしている。
Sheila Jordan『Portrait of Sheila』(写真左)。1962年9月19日、10月12日の録音。ブルーノートの9002番。ちなみにパーソネルは、Sheila Jordan (vo), Barry Galbraith (g), Steve Swallow (b), Denzil Best (ds)。ギター・トリオのリズム隊を従えた、シーラ・ジョーダンのボーカル盤である。ブルーノート9000番台に録音された2枚のヴォーカル作品の中の1枚。
総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオン率いる当時のブルーノートは「ボーカル盤制作には手を出さない」方針だったのだが、何故か1962年、突如、ブルーノート9000番台(Vocal 9000 series)なるボーカル盤シリーズをスタートする。
が、なんとこの9000番台、2枚で打ち止め。よほど、ライオンはボーカル盤制作に魅力を感じなかったとみえる。しかし、さすがはブルーノート。2枚しかないボーカル盤だが、どちらも内容はピカイチ。
さて、順番は逆になるが、今日は9002番のシーラ・ジョーダン盤。シーラ・ジョーダン(Sheila Jordan)は、1928年、ミシガン州デトロイト生まれの女性ジャズ・シンガー。
ピアノレス、バリー・ガルブレイス擁するギター・トリオのリズム隊を従え、シーラ・ジョーダンが唄いまくる。旧来のジャズ・ボーカルとは一線を画する、しっとりした、キュートでスイートな歌唱は魅力十分。
派手さは全くないが、バリー・ガルブレイスのジェントル&ウォームなギター,スティーブ・スワローのクールだが強靱で推進力のあるベース,デンジル・ベストの繊細なブラッシュ・ワーク、の堅実なバッキングが清々しく、シーラのプリティなヴォーカルを際立せる。
シーラは、声を楽器のように扱う独特な歌唱が個性を活かして、スタンダード「Falling In Love With Love」「Dat Dere」「Willow Weep For Me」など趣味の良いジャズ・ナンバーをクールに歌う。
そう、ブルーノートのボーカル盤の1枚、このシーラのボーカル盤は、シーラの声を、楽器のように扱う感じのプロデュースを施している様に感じる。まさか、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンは、ボーカルを楽器の様に扱うことで、取り扱い禁止だったボーカル盤を制作することを思いついたのだろうか。
確かに他のレーベルのジャズ・ボーカル盤とは一線を画する、ブルーノート独特の女性ボーカル盤。一聴の価値あり、である。
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