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2025年5月 6日 (火曜日)

もう一つのバレル&スミス盤

漆黒ブルージー&アーバンなバップ・ギタリスト、ケニー・バレル。バレルは人気のジャズ・ギタリストで、かなりの数のリーダー作を残している。その中で、バレルのリーダー作には「企画盤」が多い。人気ジャズマンとの共演あり、人気作曲者の楽曲に特化したトリビュートあり、特に大手のレーベルにおいて「企画盤」の制作が多い。

Kenny Burrell & Jimmy Smith『Blue Bash』(写真左)。1963年7月16, 25–26日の録音。Verveレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Kenny Burrell (g), Jimmy Smith (org), Vince Gambella (g, tracks 1 & 7), Milt Hinton (b, tracks 2–4 & 6), George Duvivier (b, track 5), Bill English (ds, track 5), Mel Lewis (ds, tracks 2–4 & 6)。

漆黒ブルージー&アーバンなバップ・ギタリスト、ケニー・バレルと、ジャズ・オルガンの神様、ジミー・スミスとの共演。ジミー・スミスは自己主張が強く、ダイナミックで豪快な弾き回しで、共演者をものともしない、唯我独尊なところがあるのだが、バレルとの相性は良かった様で、以前に『Home Cookin'』や『Midnight Special』(Blue Note, 1961年)、この2枚の名盤を残している。
 

Kenny-burrell-jimmy-smithblue-bash

 
そんなブルーノートでの良き共演の感覚のまま、大手のヴァーヴに移って、このバレルとスミスの二人は再び共演を果たした。大手ヴァーヴなので、アルバムの音の傾向は「売れるファンキー・ジャズ」。ジャズのマニアだけでなく、一般の音楽好きにも訴求する、小粋でお洒落で聴き応えのある「売れるファンキー・ジャズ」を目指しての音志向である。

大手レーベルの、そんな商業ジャズ志向のニーズに、バレルとスミスは堅実に応えている。バレルはスミスの、スミスはバレルの、お互いの音をしっかり聴きながら、お互いの音を引き立てる。そんな大人の職人芸的なパフォーマンスを繰り広げていて、良い感じの、ギターとオルガンがお互いを主役として引き立てあった、大人でブルージーでアーバンなファンキー・ジャズを展開している。

「売れるファンキー・ジャズ」を目指す上で、スミスのオルガンが、バレルのギターの個性である「漆黒ブルージー&アーバン」に合わせたところが、この盤の聴きどころ。伴奏上手のバレルのギター、伴奏上手のスミスのオルガンが聴けるところが、実に味わい深い。ブルーノートの共演の諸作と比肩する、なかなか小粋な内容の、バレルとスミスの共演盤である。
 
 

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