グラント・グリーンの白鳥の歌
独特のシングルトーンで、パッキパキ硬派で、こってこてファンキーなギタリスト、グラント・グリーン。彼の活動後期は、イージーリスニング・ジャズ志向のリーダー作をリリースしている。
それぞれ内容のあるイージーリスニング・ジャズ志向のリーダー作だったと思うが、一般にはウケが悪かった。そして、1979年1月31日、NYで、ジョージ・ベンソンのブリージン・ラウンジでの演奏会に出席していた際、車内で心臓発作を起こし倒れ、そのまま、帰らぬ人となった。43歳であった。
Grant Green『The Main Attraction』(写真左)。1976年3月19日の録音。1976年のリリース。CTI/Kudoレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、以下の通り。
Grant Green (g), Burt Collins, Jon Faddis (tp), Sam Burtis (tb), Hubert Laws (fl), Michael Brecker, Joe Farrell (ts), Ronnie Cuber (bs), Don Grolnick (el-p, clavinet), Steve Khan (rhythm-g), Will Lee (el-b), Andy Newmark (ds), Carlos Charles (conga, perc), Sue Evans (perc), Dave Matthews (arr, cond)。
パーソネルを見渡せば、クロスオーバー&フュージョン・ジャズ畑の名うてのミュージシャンがズラリ。実に豪華な面々で、出てくる音は、典型的な「CTIサウンド」。そう、このグラント・グリーンのリーダー作は、CTIからのリリース。プロデューサーは、クリード・テイラー、アレンジ&指揮はディヴ・マシューズ。
CTIサウンドに乗ったグラント・グリーンのパッキパキ硬派で、こってこてファンキーなギター。これがCTIサウンドに実に良く合う。まるで、ウエス・モンゴメリーのCTI盤を聴くが如く、ジョージ・ベンソンのCTI盤を聴くが如く、格別上等のクロスオーバー&フュージョン志向の硬派な純ジャズ・ギターを聴くことが出来る。
演奏の雰囲気は、ジャズ・ファンク+ソウル・ジャズ。フュージョン・ジャズ志向のソフト&メロウなバックの演奏に乗って、独特のシングルトーンで、パッキパキ硬派で、こってこてファンキーなグリーンのギターが、ソウルフルに唄いまくる。ソフト&メロウなバック演奏と、パッキパキ硬派でこってこてファンキーなグリーンのギターとの対比が良好。
1曲目のタイトル曲「The Main Attraction」のイントロのブラス・セクションのユニゾン&ハーモニーからして、ソウルそして、R&B志向のこってこてファンキーな響き。そして、出てくるメインの演奏は、適度にユルユルのR&B志向のソウル・ジャズ&ジャズ・ファンク。この1曲だけで20分弱の大作なのだが、ユルユルのR&B志向のソウル・ジャズ&ジャズ・ファンクだが、だれることなく、腰が揺れるが如く、足踏みをするが如く、極上のソウル・ジャズ&ジャズ・ファンクが展開される。
2曲目の「Future Feature」は、モータウンが入った、完璧硬派なソウル・ジャズ。R&B志向のブラス・セクションのユニゾン&ハーモニーが実に重厚ファンキー。ヒューバート・ロウズのフルートもファンキー&ソウルフル。スティーヴ・カーンのリズム・ギターのカッティングもファンク濃厚、そこに、思い切りソウルフルな、独特のシングルトーンでパッキパキ硬派で、こってこてファンキーなグリーンのギターが唄いまくる。
ラストの3曲目「Creature」は、フェンダー・ローズの音とファンキーなフルートの音がソウルフル、そこに、独特のシングルトーンで、パッキパキ硬派で、こってこてファンキーなグリーンのギターが絡む。どっぷりソウルフルでR&Bでスローな展開はクセになる。
実は、この『The Main Attraction』が、グラント・グリーンのメジャー・リリースにおける遺作になる。体調が優れなかったので仕方がないが、このCTI/Kudoレーベルでのアルバム制作をどんどん推し進めて欲しかった。それほど、このジャズ・ファンク+ソウル・ジャズをベースにした典型的な「CTIサウンド」に、グリーンのギターは合う。しかし、このアルバムのリリースの2年ほど後に、グリーンは帰らぬ人になってしまう。実に惜しい早逝であった。
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