”More Study In Brown” を聴く
このところ、やっと春らしい気温の日が続くようになった。陽も長くなった。気持ちも開放的になる。気持ちが開放的になると、管楽器がフロントのハードバップが聴きたくなる。それも、バリバリ吹きまくるやつだ。そう想いを回らせていたら、クリフォード・ブラウン(以下「ブラウニー」)が聴きたくなった。
Clifford Brown & Max Roach『More Study In Brown』(写真左)。日本フォノグラムからのリリース。ちなみにパーソネルは、Clifford Brown (tp), Sonny Rollins (ts, tracks: A1 to A4), Harold Land (ts, tracks: B1 to B4), Richie Powell (p), George Morrow (b), Max Roach (ds)。
CDでの1曲目「I'll Remember April」と3曲目「Flossie Lou」が 1956年2月17日の録音。2曲目の「Junior's Arrival」が 1956年1月4日の録音。(以上『Clifford Brown and Max Roach at Basin Street』の未発表音源)。
4曲目「Mildama」と6曲目「These Foolish Things」が 1954年8月6日の録音、5曲目「Jordu」が 1954年8月3日の録音。(以上『Brown and Roach Incorporated』の未発表音源)。
7曲目「Lands End」が 1955年2月23日の録音。8曲目「The Blues Walk」が 1955年2月24日の録音(以上『Study In Brown』の未発表音源』)。
1曲目「I'll Remember April」、2曲目の「Junior's Arrival」、3曲目「Flossie Lou」、4曲目「Mildama」のテナーが、ソニー・ロリンズ。5曲目「Jordu」、6曲目「These Foolish Things」、7曲目「Lands End」、8曲目「The Blues Walk」のテナーがハロルド・ランド。
1981年からの「発掘調査」で発見されたブラウニーの未発表演奏は、2枚のLP盤『More Study In Brown』と『Jams 2』として発売された。今回のブログ記事は『More Study In Brown』について、である。
この『More Study In Brown』は、ブラウニーの名盤『Study In Brown』(1955年2月23–25日の録音)と『Clifford Brown and Max Roach at Basin Street』(1956年1月4日、2月16ー17日の録音)そして『Brown and Roach Incorporated』(1954年8月2, 3, 5 & 6日の録音)からの未発表音源を集めたもの。
それぞれの名盤の未発表音源だが、その内容は、正式採用された音源と同等、もしくはそれ以上の内容なのが凄い。とにかく、主役のブラウニーのトランペットは申し分ない。正式採用された音源と同等の素晴らしさ。ローチのドラムもブラウニーと同様に素晴らしい。
特に素晴らしいのがテナーの二人。ランドとロリンズだが、この二人のパフォーマンスは、正式採用された音源よりも溌剌として、イマージネーション豊かなアドリブを繰り広げている。正式採用されなかったのが不思議なくらいの素晴らしいテナー。
とりわけ、ロリンズが凄い。今まで、ブラウニーとの共演ではロリンズは萎縮しているかの様な、慎重なテナーを聴かせていたが、この未発表音源では、そんな慎重なロリンズはいない。溌剌と豪快に、ブラウニーを凌駕するが如くのテナーを吹き上げている。
LPの収録時間の関係上、やむなく未発表音源となったのだろうが、どこかブラウニーのトランペットだけを前面に押し出す、ブラウニーのトランペットだけを目立たせるのを第一目的として、正式盤の選曲をしたのでは無いだろうか、と穿った見方を僕はしている。それほど、この未発表音源のランドとロリンズは、ブラウニーのトランペットに肉迫している。
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