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2025年3月24日 (月曜日)

スパニッシュ志向のマクラフリン

実験的でシリアスで求道的なアプローチを身上とした「マハヴィシュヌ・オーケストラ」を解散し、インド音楽志向のエレ・ジャズを追求したシャクティを立ち上げたマクラフリン。その傍らで、アル・ディ・メオラ、パコ・デ・ルシアとのスーパー・ギター・トリオを立ち上げ、一世を風靡。そして、マクラフリンは1980年代に突入する。

John McLaughlin『Belo Horizonte』(写真左)。June–July 1981年6〜7月の録音。ちなみにパーソネルは、John McLaughlin (g), Paco de Lucía (ac-g), Augustin Dumay (vln, vo), François Jeanneau (sax), François Couturier, Katia Labèque (key), Jean Paul Celea (b), Tommy Campbell (ds, perc), Jean-Pierre Drouet, Steve Sheman (perc)。

アル・ディ・メオラ、パコ・デ・ルシアとのスーパー・ギター・トリオを経て制作された、マクラフリンのソロ・リーダー作。前作『Electric Dreams』の「コズミックなクロスオーバー&フュージョン」志向のコンテンポラリーなエレ・ジャズの雰囲気を踏襲しつつ、スーパー・トリオで体験した、フラメンコ風のギターのテイストを織り込んで、ユニークな音世界を創出した傑作。

クロスオーバー&フュージョン志向の純エレ・ジャズの中で「アコースティック・ギターをどう活かすか」を最重要テーマに、アコースティック・ギターが映えに映えるアレンジが全編に渡って施されている。エレ・ジャズの要素、フェンダー・ローズやシンセサイザーなどは、このアコースティック・ギターを映えさせる役割に徹している。
 

John-mclaughlinbelo-horizonte 

 
そして、そんなアコースティック・ギターを映えさせる為に選んだテイストが「スパニッシュ」志向。それまで、プログレとジャズの融合がメインテーマだったマクラフリンが、フラメンコ風のギター風のフレーズを、軽快でポップなタッチで弾きまくる。実験的要素は全く無い。

それまで、シリアスで求道的な作品が中心だったマクラフリンが、スパニッシュ志向に転身して、フュージョン・ジャズ志向のポップなエレ・ジャズを展開している。しかも、その内容はとても充実していて濃い。

面白いのは、バックのバンド演奏が全く目立ってこないこと。軽快でポップなスパニッシュ志向のマクラフリンのアコースティック・ギターを引き立て、流麗さを浮き立たせるバック・バンドの演奏なんだが、それまでのマクラフリンのテクニック最優先のバック・バンドの演奏とは正反対のイメージ。

決して、テクニカルでもなく、雰囲気だけでリズム&ビートを醸し出している。しかし、これが、この盤でのマクラフリンのアコースティック・ギターに合っている。プロデュースの妙ですね。

1980年代のマクラフリンの最初の好盤だと思います。スパニッシュ志向のマクラフリンのアコースティック・ギターがとても魅力的に響いています。
 
 

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