ピアノ・トリオの代表的名盤 107
「いつの時代も、我が国と米国で、大きく評価が異なるミュージシャンって結構存在する。特に、我が国でジャズが一般的になりつつあった、1960年代後半から1970年代にかけて、我が国では不当な評価に甘んじたジャズマンが結構いた(もちろん、その逆もあったのだが・・・)」と書いたが、今回、ご紹介するピアニストも、そんな「一流と目されるジャズ・ピアニストの中で、我が国と米国で、その評価が大きく異なるピアニスト」の一人である。
Les McCann『Les McCann Ltd. in San Francisco』(写真左)。1960年12月のライヴ録音。1961年、パシフィック・ジャズ・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Les McCann (p), Herbie Lewis (b), Ron Jefferson (ds)。屈指のソウルフル・ジャズ・ピアニスト、レス・マッキャンのサンフランシスコ・ジャズ ワークショップでのライヴ録音。
レス・マッキャン初期の作品。3枚目のリーダー作。初期の作品なので、マッキャンはアコピだけを弾いている。アコピだけのシンプルなトリオ演奏なので、マッキャンのピアノの個性の根本が良く判る。基本はソウル・ジャズ。ファンキー・ジャズよりも、コッテコテ黒くて、グルーヴ感濃厚。ゴスペル・フィーリングに根ざしたソウルフルでジャジーなフレーズが個性的。
マッキャンはうなり声を上げながらノリノリの演奏。基本的な内容は、短いソウル・ジャズなピアノ・ナンバーがメインで、演奏を彩るグルーヴには教会(ゴスペル)の要素がタップリ注入されている。「Come On & Get That Church」「We'll See Yaw'll After While, Ya Heah」「I Am In Love」「Big Jim」「Oh Them Golden Gates」など、好曲、好演が目白押し。
ベーシストのハービー・ルイス、ドラマーのロン・ジェファーソンのリズム隊も、マッキャンのゴスペル・フィーリングに根ざしたソウルフルでジャジーなピアノを効果的にサポートし、ソウルフルなリズム&ビートで、マッキャンのソウル。ジャズ・ピアノを鼓舞する。このリズム隊も意外と聴きもの。
マッキャンとルイス+ジェファーソンのリズム隊が、ブルース、ゴスペル、ポップスを同等に効果的に取り込み、初期のハード・バップとソウル・ジャズのスタイルに、如何にシームレスに織り込んでいるか、がとても良く判る、ソウル・ジャズなピアノ・トリオの最高のパフォーマンスの一つがこのライヴ盤に記録されている。ソウルフルなピアノ・トリオの代表的名盤の一枚として、取り上げたいと思う。
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