”サーマン健在” を実感する好盤
月刊誌レココレの2024年11月号の特集「ECMレコーズ」にある「今聴きたいECMアルバム45選」。この特集のアルバム・セレクトが興味深く、掲載されているアルバムを順番に聴き直し&初聴きをしている。今日は、その45選の中から、最近のアルバムをチョイス。
John Surman『Words Unspoken』(写真左)。2022年12月、オスロ、レインボウ・スタジオにての録音。ちなみにパーソネルは、John Surman (ss, bs, b-cl), Rob Luft (g), Rob Waring (vib), Thomas Strønen (ds, perc)。リーダーのジョン・サーマンのサックス&バスクラの1管+ロブ・ルフトのギター、ロブ・ウォーリングのヴァイブのフロントに、トーマス・ストレーネンのドラム&パーカッション、ベース不在の変則カルテット編成。
ジョン・サーマンは英国のサックス&クラリネット奏者。ギターのロブ・ルフトは英国のギタリスト。ヴァイブのロブ・ウォーリングと、ドラムのトーマス・ストレーネンは、ノルウェー出身。英国とノルウェー連合の変則カルテットの演奏。演奏全体の雰囲気は、欧州のコンテンポラリーな純ジャズと北欧ジャズとのハイブリッドな雰囲気。ECMレーベルの音世界とはちょっと外れた、インターナショナルな雰囲気の欧州ジャズである。
ベースがいない分、アドリブ・フレーズのベース・ラインが規定されることは無い。ストローネンの叩き出す、硬軟自在、緩急自在なリズム&ビートにのみ乗って、サーマンのサックス&バスクラ、ルフトのギター、ウォーニングのヴァイブが、モーダルなフレーズをメインとしながら、自由度の高い、有機的なインタープレイを繰り広げている。
効果的に響きユニゾン&ハーモニー、フロントとバックの役割分担を、自由度高く臨機応変にチェンジし、既成のルーチンに陥らない、即興性に重きを置いた、意図的に自由度を高く保持した、変幻自在なインプロビゼーションを繰り広げている。そんな中、ジョン・サーマンのサックス&バスクラが、縦横無尽に飛翔する。そして、そんなサックス&バスクラに効果的に有機的に絡みまくるギターとヴァイブ。意外と今までにあまりない、耳に新しいインタープレイの連続に、思わず集中して耳を傾けてしまう。
このサーマン盤を聴いていると、現代の現在のECMレコードの創出するジャズのレベルが、相変わらず、相当に高いレベルにあることを再認識する。即興性をメインにした、現代の現在のECMの音がこの盤でしっかり確認することが出来る。収録曲の全てをサーマンが作曲。サーマンのサックス&バスクラと併せて、「サーマン健在」を実感する好盤である。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて
★ まだまだロックキッズ 【New】 2024.08.24 更新
・イタリアン・プログレの雄「PFM」のアルバム紹介と
エリック・クラプトンの一部のアルバム紹介を移行しました。
・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』の
記事をアップ。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から14年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

« ディーディーの声はお気に入り | トップページ | セシルなフリー・ジャズの提示『Unit Structures』 »
« ディーディーの声はお気に入り | トップページ | セシルなフリー・ジャズの提示『Unit Structures』 »


コメント