« ディーディーの声はお気に入り | トップページ | セシルなフリー・ジャズの提示『Unit Structures』 »

2025年3月26日 (水曜日)

”サーマン健在” を実感する好盤

月刊誌レココレの2024年11月号の特集「ECMレコーズ」にある「今聴きたいECMアルバム45選」。この特集のアルバム・セレクトが興味深く、掲載されているアルバムを順番に聴き直し&初聴きをしている。今日は、その45選の中から、最近のアルバムをチョイス。

John Surman『Words Unspoken』(写真左)。2022年12月、オスロ、レインボウ・スタジオにての録音。ちなみにパーソネルは、John Surman (ss, bs, b-cl), Rob Luft (g), Rob Waring (vib), Thomas Strønen (ds, perc)。リーダーのジョン・サーマンのサックス&バスクラの1管+ロブ・ルフトのギター、ロブ・ウォーリングのヴァイブのフロントに、トーマス・ストレーネンのドラム&パーカッション、ベース不在の変則カルテット編成。

ジョン・サーマンは英国のサックス&クラリネット奏者。ギターのロブ・ルフトは英国のギタリスト。ヴァイブのロブ・ウォーリングと、ドラムのトーマス・ストレーネンは、ノルウェー出身。英国とノルウェー連合の変則カルテットの演奏。演奏全体の雰囲気は、欧州のコンテンポラリーな純ジャズと北欧ジャズとのハイブリッドな雰囲気。ECMレーベルの音世界とはちょっと外れた、インターナショナルな雰囲気の欧州ジャズである。
 

John-surmanwords-unspoken 

 
ベースがいない分、アドリブ・フレーズのベース・ラインが規定されることは無い。ストローネンの叩き出す、硬軟自在、緩急自在なリズム&ビートにのみ乗って、サーマンのサックス&バスクラ、ルフトのギター、ウォーニングのヴァイブが、モーダルなフレーズをメインとしながら、自由度の高い、有機的なインタープレイを繰り広げている。

効果的に響きユニゾン&ハーモニー、フロントとバックの役割分担を、自由度高く臨機応変にチェンジし、既成のルーチンに陥らない、即興性に重きを置いた、意図的に自由度を高く保持した、変幻自在なインプロビゼーションを繰り広げている。そんな中、ジョン・サーマンのサックス&バスクラが、縦横無尽に飛翔する。そして、そんなサックス&バスクラに効果的に有機的に絡みまくるギターとヴァイブ。意外と今までにあまりない、耳に新しいインタープレイの連続に、思わず集中して耳を傾けてしまう。

このサーマン盤を聴いていると、現代の現在のECMレコードの創出するジャズのレベルが、相変わらず、相当に高いレベルにあることを再認識する。即興性をメインにした、現代の現在のECMの音がこの盤でしっかり確認することが出来る。収録曲の全てをサーマンが作曲。サーマンのサックス&バスクラと併せて、「サーマン健在」を実感する好盤である。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました! 

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ     【New】 2024.08.24 更新

  ・イタリアン・プログレの雄「PFM」のアルバム紹介と
   エリック・クラプトンの一部のアルバム紹介を移行しました。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』の
   記事をアップ。
 

Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から14年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4

« ディーディーの声はお気に入り | トップページ | セシルなフリー・ジャズの提示『Unit Structures』 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ディーディーの声はお気に入り | トップページ | セシルなフリー・ジャズの提示『Unit Structures』 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー