ブルーノートの専属ピアニスト
レココレ誌の執筆陣が選んだ「ベスト100」。ブルーノート創立の1939年以降、ジャズの潮流が変わりつつある1968年までにリリースされたアルバムから、ブルーノートらしい「内容と音と響き」、そんな三拍子揃ったブルーノート盤の「ベスト100」を順に聴き直していく企画。今日はその「第18位」。
Horace Silver『Song for My Father』(写真左)。1963年10月31日、1964年10月26日 の2回のセッションの寄せ集め。ちなみにパーソネルは、当然、以下の2つの編成に分かれる。
1963年10月31日の録音(#3, 6)が、Horace Silver (p), Blue Mitchell (tp), Junior Cook (ts), Gene Taylor (b), Roy Brooks (ds)。1964年10月26日(#1. 2. 4. 5)の録音が、Horace Silver (p), Carmell Jones (tp), Joe Henderson (ts), Teddy Smith (b), Roger Humphries (ds)。
ここでは、ブルーノートらしい「内容と音と響き」という切り口で、この『Song for My Father』を聴き直したのだが、このアルバムでは、ホレス・シルヴァーの「新しいファンキー・ジャズ」が存分に楽しめる。
ホレス・シルヴァーは、ブルーノート・レーベルの「ハウス・ピアニスト」。デビュー作『New Faces New Sounds (Introducing the Horace Silver Trio)』から、1980年リリースの『Silver 'n Strings Play the Music of the Spheres』まで、全リーダー作の37枚中26枚、約7割をブルーノートからリリースしている。
シルヴァーの活動期のほとんどをブルーノートの「ハウス・ピアニスト」として君臨した訳で、ブルーノートのファンキー・ピアノは、シルヴァーのピアノが筆頭。1952年の録音から1978年の録音まで、シルヴァーのファンキー・ピアノの進化と変遷、バリエーションの全てが、ブルーノートのリーダー作を聴くことで把握することが出来る。
特に、1964年のセッションでは、シルヴァーのファンキー・ジャズの成熟を感じることが出来る。ポップでメジャーな雰囲気で開放感のあるファンキー・ジャズで、いわゆる「聴かせる」ファンキー・ジャズである。そして、その「聴かせる」ファンキー・ジャズの筆頭が、冒頭のタイトル曲「Song for My Father」。
一度聴いたら忘れない、とてもキャッチャーでポップで躍動感溢れるテーマが格好良い。この曲は「売れた」。ちなみに、このタイトル曲「Song For My Father」は、シルヴァーが自分の父親に捧げたもの。この盤のジャケ写の「帽子を被った葉巻のおじいさん」が、シルヴァーの父君そのものである。
ブルーノートは、ハウス・ミュージシャンに対して、彼らが望む、彼らがチャレンジするジャズを認めて、それを全面的に支援し、彼らの進化と変遷、バリエーションを実現する、ハウス・ミュージシャン・ファーストなレーベルだった。
そして、ハウス・ミュージシャンは、その恩義に報いる為、ブルーノートの収入の為にヒット曲を供給する。ホレス・シルヴァーをはじめとして、リー・モーガン然り、ジミー・スミス然り、アート・ブレイキー然り。つまりは、ブルーノートはジャズマン・ファーストなレーベル。だからこそ、1500番台から4000番台、4100番台、4200番台と、数々の名盤が好盤が生まれたのだ。
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