ソウルフル・ピアノの楽しい好盤
僕のお気に入りのジャズ・ピアニストの一人、レイ・ブライアント。どっぷりファンキー&ソウルフル&スインギーなピアニスト。ハードバップ時代は、ソウルフル&スインギーの部分は控えめにしていたが、アーゴ&カデット・レコードに移籍後、レーベルの音志向、ソウル・ジャズ&ジャズロックに、ブライアントのピアノの個性がバッチリあって、ソウル・ジャズ志向の好盤を連発している。
Ray Bryant『Slow Freight』(写真左)。1966年12月8日の録音。Cadetレコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Ray Bryant (p), Art Farmer, Snooky Young (tp, flh), Richard Davis (b), Freddie Waits (ds)。トランペット日本がフロントの変則クインテット編成。と言って、演奏の中で活躍するのは、ブライアントのピアノがメイン。
冒頭のタイトル曲「Slow Freight」から、ソウル・ジャズ全開。ソウル・ミュージックばりのボーカルがとにかくどっぷり「黒い」。加えて、ブライアントのどっぷりファンキー&ソウルフル&スインギーなピアノが入ってくる。演奏全体がゴスペルチックでソウルフルな雰囲気で溢れかえる。
続くドナルド・バードのファンキー&ソウルフルな名曲「Amen」では、そもそもこの曲の持つゴスペルっぽい、コール・レスポンスを含めて、とにかくとんでもなくソウルフルな展開が楽しい。もう思わず手拍子、そして腰が動き、足でリズムを取ってステップを踏む。大ジャズ・ファンク大会である(笑)。
3曲目のジャズ・スタンダードの名曲「Satin Doll」ですら、ブライアントは、ファンキー&ソウルフル&スインギーなアレンジですっ飛ばす。もはやこれはゴスペルな「Satin Doll」。スインギーでダンサフルでソウルフル。こんな「Satin Doll」があっても良い。とにかくとんでもなく楽しい演奏である。
ブライアントの『Gotta Travel On』『Lonesome Traveler』、そして今回の『Slow Freight』を、僕は勝手に「Argo&Cadet三部作」と呼んでいるが、その3作の中でも、この『Slow Freight』が一番ファンキーでソウルフル。ゴスペルチックな響きも満載。ソウル・ジャズの楽しい楽しい好盤ですね。
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